お知らせ

お知らせ

東京教区ニュース第155号

1998年08月01日

目次

  • 東京教区生涯養成委員会主催
    第4回小教区を支える信徒のための研修会
    「より豊かな小教区共同体のために」 その(2)
  • ヨゼフ・ピタウ師 教皇庁教育省局長に就任
  • 今年の司祭研修会のテーマ決まる
    「司祭の人事異動と東京教区の宣教ビジョン」 
  • 「大聖年」 に関する祈りと詩の募集
  • 教区教会委員連合会総会
  • 東京教区福祉委員会主催
    第3回 「施設職員の集い」 開催される
  • 現代人の目で
    これまで語り伝えられてきたカトリックの教えを問い直してみよう
  • CTIC 東京国際センター通信
  • CTIC絵はがき販売中!
  • 生涯養成委員会養成コース研修会
    「現代人の目でこれまで語り伝えられてきた
    カトリックの教えを問い直してみよう」 
  • 「家族のための祈り文」 から
  • 教会・修道院巡り(61)
    『 豊島教会 』
  • 生涯養成委員会主催
    秋の1泊交流会へのお誘い
  • 西武地区キリスト教教会連合主催
    '98年特別企画井上洋治神父講演会
    「現代人が忘れかけているもの」 
  • 第6回 東京教区
    集会司式者・聖体奉仕者養成講座
    ~ 集会司式者・聖体奉仕者になる人のために ~
  • 五日市霊園の現地管理
    事務所は移動しました
  • 五日市霊園入口の
    看板がなくなりました
  • 平和旬間

東京教区生涯養成委員会主催
第4回小教区を支える信徒のための研修会
「より豊かな小教区共同体のために」 その(2)

教区生涯養成委員会は、5月9日から6月27日までの毎土曜日、 関口会館ケルンホールで、第4回小教区を支える信徒のための研修会 「より豊かな小教区共同体となるために」 を開催した。 

この研修会は当初、 小教区共同体奉仕者及び教会運営委員を対象に開催されていたが、 昨年からは、 小教区共同体に責任をもって奉仕しようとする信徒および関心のある信徒には、 ぜひ知っておいてほしい基礎的かつ実践的内容で、 また教会運営にたずさわる委員にとっては、 広い視野でその責任を果たせるような内容で行った。 

今月号は、 6月27日の全体討論を中心に掲載する。 

6月6日第1講座は、 南雲正晴神父 (フランシスコ会) が 「第二バチカン以降の日本の典礼」、

第2講座は幸田和生神父 (西千葉教会) が 「信徒の典礼奉仕」 について話した。 

6月13日第1講座は、 CTIC (カトリック東京国際センター) 所長の大原猛神父が 「外国人と共に生きる」 について、第2講座は 「小教区共同体と地域福祉」についてベタニアホームで施設長を8年間務めているSr.木村純子が話した。 

6月20日は、 佐々木裕子さん (白百合女子大講師、 宗教社会学専攻) が、(1)青年の教会離れとよくいわれるがあなたの小教区では? (2)それは何故か?を参加者に問いながら、 青年世代に属す自身の小教区での経験も交えて 「青年と教会共同体」 について語った。 

6月27日は、 第1講座で、 教区生涯養成委員会担当司祭の後藤文夫神父 (吉祥寺教会) が 「司祭から見た現代の信徒」 について話した後、第2講座はこの研修会を通して感じたこと、 気がついたことを分かち合い、 これからの小教区共同体での奉仕における各自の決意などについて話し合うために全体討論を行った。 次に時間が足りないほどでた後藤神父に対する質問、 発言のなかのいくつかを紹介する。 

後藤神父に対する質疑

Qある修道会の司祭が、 「信徒は手足」 といったがそういう意識が司祭にはあるか?

Aパウロは 「女のかしらは夫、 夫のかしらは教会」 だといった。 キリストの神秘体を構成するものに優劣はないが、 僭越なる優越感を持つ恐れが我々にはある。 (聖職者中心主義) 

教会のなかでの役割分担と考えればよい。 

Q主任司祭と信徒のギャップをどのようにうめられるか?

A司教館からのてがみを主任司祭宛ではなく、 教会委員長との連名にすれば……。 そうすれば教区からの連絡等も信徒に届く。 

いろいろな課題を大司教は寛大に緩やかに処置し、 取り組んでいる。 問題なのは、 問題があってもふたをすること、 問題がないのに問題にすることだと思う。 問題があるのは、 教会共同体の成熟のチャンスだ。 

Q同じような考えを持つ人が、 小教区でミサだけは一緒に受けるが、 共同体を作って活動してもよいか?

A小教区の事情によって異なる。 司祭と信徒の間では厳しさが必要で、 「なあなあ」 でやらない方がよい。 とりまきをつくらない。 内向きか外向きかバランスが必要。 

高齢化社会に対する

小教区の取り組み

●地域に都立の施設がある。 福祉係が車椅子の方たちの教会への送り迎えをしている。 また、 敬老の集いでは、 一昨年から先輩を囲む会を実施し、 病人で教会に来られない方へのケアもしている。 

●敷地内に修道会、 学校、 幼稚園、 病院、 老人施設がある。

老人施設では毎土曜日の午後2時からミサを行っている。 

●ハンセン病療養所で働いている。 施設だけでいえば公立の方がよい。 カトリック施設では 「お節介、 出しゃばり」 の気持ちが大切だと思う。 

●教会として高齢者サービスをする場合に責任の所在の問題でできない場合がある。 どう対処したらよいか?

小教区での経験

○婦人会で13年働いているが、 他の会の人々とのつながりがない。 婦人会のなかでも心のつながりがない。 ただ働くだけではなく信者の心のつながりの面に力を入れなくてはと思っている。 

○教会に何のために来るか、 癒しを求めて教会に来る信徒は 「司祭依存型」 か。 

○講座で信徒の甘えの構造を指摘されて嬉しかった。 教会に行くことは何かをもらうこと、 してもらうことと考えている信徒がいる。 司祭のなかにも甘えを是認する司祭もいる。 

○何がそうさせているか、 しっかりと見定めたい。 

○地区別に分かれている。

以前は週に1回地域別の勉強会を開催していた。

年に1回エキュメニカルの集いを開いている。 

○町会の仕事もしているが、 教会の仲間は一生懸命やればやるほど打たれる。 これは永久に解決できない問題だと思う。 今教会の改革が始まり、 バラバラになり苦しんでいる。

7ブロックの代表が運営委員会を構成している。 運営委員長の選出をしようとするのだが運営委員会から候補者がでてこない。 

地域協力体を中心にした小教区の統廃合も必要だと思う。 

○主任司祭が変わって2年。 信徒会館が老朽化し建て替え問題で意見が対立している。 

小さな分かち合いの集い、

勉強会を外部から講師を招いて月1回行っている。 出席者も少しづつふえている。 今祈りの大切さを痛感している。 

○課題は(1)小教区のビジョン(2)小教区と地域協力体の関係(3)修道会・宣教会と小教区との関係だと思う。 自分たちの小教区の現状を踏まえて教会共同体のあるべき姿を考えていきたい。 

○都心の教会だが、 主任司祭が病気療養中で、 毎週違う司祭にミサを頼んでいる。 入門講座も地域協力体の司祭にお願いしている。 

○30代で教会に出戻った。 教会に行って帰ってくるだけで、 壮年会ではお客さん。 意見も言えなかった。 

30代がグループで勉強会を企画したらストップがかかった。 そこで飲み会を主とした会にし、15年続いている。 

ある婦人をバザー委員に誘ったら、 「お手伝いはするが責任はとりたくない」 と言った。 責めない、 責められない感覚が共通認識として必要だと思う。 

また、 壮年会、 婦人会と分かれる必要はないと思う。 

小さい教会では全体会が運営委員会でよい。 

所属する小教区には教会委員長はいない。 運営委員会では持ち回りで司会を務めている。 そうすることで肩書きにとらわれる発想から、 「教会はキリストの体」 という発想がもてる。 

4回目を迎えた教区生涯養成委員会主催のこの研修会は、

今回は全8回の受講を原則としたが、 毎回新受講者の割合が増えてきている。 

ヨゼフ・ピタウ師 教皇庁教育省局長に就任

7月11日、 教皇ヨハネ・パウロ二世は、 教皇庁立グレゴリアン大学長であり、 教皇庁科学アカデミーと教皇庁社会科学アカデミーの事務総長であるヨゼフ・ピタウ神父 (イエズス会) を、 教皇庁教育省局長に任命し、 同時に大司教にあげた。 

ピタウ師は、 上智大学教授、 イエズス会SJハウス院長、 上智大学長、 イエズス会日本管区長、 イエズス会総長顧問 (ローマ本部) を歴任し、92年から現職を務めていた。 

今年の司祭研修会のテーマ決まる
「司祭の人事異動と東京教区の宣教ビジョン」 

昨年の研修会のメインテーマが、 「司祭像の見直し」 であるなら、 今年のテーマは、 「司祭職のあり方を考える」 ことにあります。 

司祭職について考える時、 どこで、 どのように働いていくかを考えることなしには実りある議論はありえません。 つまり、 どのようなビジョンのもとで、 どのような視点を変えれば、 地域のニーズに応える教会作り、 と福音宣教の時期を迎えると言えるでしょう。 

ここ数年、 司祭研修会が、 研修会というより、 教区の現実的諸問題を、 司教と共に考える司祭大会の型になって来ています。

2泊3日という限られた時間で、 大いに親睦を深めながら、 司祭の本音を出し合う機会にして頂きたいと思います。 

「大聖年」 に関する祈りと詩の募集

1、 大テーマ

『キリストが誕生して二千年を迎えて』 

2、 「祈り」 または 「詩」 

形式は自由です。 内容は、 キリスト誕生二千年を迎えて、 イエスご自身やイエスの教え、 自分の信仰や今の社会、 人間について思うことを聖書の言葉や神学用語を使わないで、 自分の言葉で表現したもの。 

3、 応募先

〒112-0014 文京区関口3丁目16番15号

東京大司教館事務局

「大聖年祈りと詩」 募集係

4、 各作品はオリジナル未発表のものに限り、 いずれも応募作品は返却しません。 

5、 締切日は、 1999年3月末日とします。 

なお、 採用作品の著作権は主催者に属することをあらかじめご承知願います。 

応募者には、 記念品等の贈呈を予定しています。 

東京大司教区 大聖年特別準備委員会

教区教会委員連合会総会

6月28日 (日) 東京大司教区教会委員連合会総会が、 東京教区関口会館地下のケルンホールで開催された。 

第1部は13時30分から結城了悟神父 (イエズス会) の

「二十六聖人について」 の講演、

第2部はペトロ白柳誠一枢機卿、 パウロ森一弘司教の霊名の祝日の祝賀会がカトリックセンターで開かれ、

その中で教会委員は相互の親睦を図り16時30分に閉会した。 

殉教は神の恩恵の力

第1部で 「二十六聖人について」 講演された結城神父はスペイン生まれ (ディエゴ・パチェコ)、日本二十六聖人記念館館長で 「殉教者の名前をお取りになった結城神父様は殉教者のことを各地の教会で巾広く伝えてまわっています」 と紹介した白柳枢機卿の言葉どおり、二十六聖人の記録をもとに殉教者が歩いた道をたどりながら話した。 

「殉教者も私達と同じ人間としての弱さをもっている。 彼らは殺されることを望んだわけではない、 それは 『信仰をすてるよりも天国に』と言った12才のルドビコ茨木の言葉からも知ることができる」 

パウロ三木については「安土セミナリヨの第1期生で修道士。 天草のコレジオではラテン語の勉強にあきたので管区長の手伝いをしていた。 説教が得意ですばらしい、 人を捕らえて連行する役人の中に入ってキリストの話を説き洗礼を授ける、 番人の2~3人にも洗礼を授け、 縛られていても道々説教をやめなかった。 神学生には 『福音をのべ伝えることを愛しなさい』 と言っていた」 

「殉教は外部的行為。 助け、 慰めもなく神の沈黙がある。 殉教者はキリストの渇きを味わった人々。 

教皇が、 『殉教者は今も私たちと生き、 一緒に道を歩いている』 と言われるように、 殉教者の十字架は西坂の町を祝福している。 

昨年は日本二十六聖人殉教400年記念で多くのところから長崎に巡礼があった。 殉教者のふるさと外国も、 プロテスタントの方達も。 長崎では特に子供達に大きな影響があった」 

会場からの遠藤周作文学の“ころんだ人たち”に対する質問には、 次のように答えた。

「殉教者も1人ひとりは弱い、 津和野の殉教者の少年 (14才の裕次郎) もあまりの苦しさに泣き出したが、 子雀を養う親雀を見て、 神様が自分を愛して下さらないはずはない、 と勇気を出して耐え忍ぶことができた。 

これは神の恩恵の力。 遠藤の言葉に恩恵はあまりない。 これは文学なので遠藤には責任はないが、 彼とはよく話したので神学的には間違っていることは指摘した。 

殉教者達は 『信仰を棄ててはいけない』 というこのために生命をささげたのです」 

カトリックセンターホールへ場所を移した祝賀会で森司教は次のように挨拶した。 

「先ほど、 結城師は信仰の生き方について語ってくれたが、 小教区の黙想会、 待降節・四旬節の準備の黙想会の講師に結城師を招くことをお勧めする」 

「大聖年準備のために、 教区大聖年準備委員会は、 聖霊降臨の祝日の前晩から、第3回リレー式祈りと黙想の集いを行った。 

交通機関のない夜中にかかるにも関わらず、 延べ千人を越える参加者があったことによっても、 祈ることについての飢え渇きを感じる。 

大晦日には父なる年に向けての同様の祈りと黙想の集いを開催する予定なので、 大勢の方の参加を望む」 

「また、 今年の11月7日、 21日、 28日には、 宣教の歴史を振り返りシンポジウムを開催する予定」 

「去る6月1~2日に開催された東京教会管区会議では、 滞日外国人の司牧の手引きの試案が出され、 この試案を東京教会管区の共通の司牧指針とすることで合意した」。 

東京教区福祉委員会主催
第3回 「施設職員の集い」 開催される

7月3日、

午後2時から東京教区関口会館で第3回 「施設職員の集い」 が開催され、 カトリックの医療・社会福祉関係施設から23施設約65名が参加して、 親睦を深めた。 

今年も第1部は聖マリア大聖堂でオルガン鑑賞会、 バッハやフォーレなどが演奏された。 第2部はケルンホールで茶話会が開かれた。 

白柳枢機卿も韓国から戻られた直後であったが、 茶話会に出席され、 施設で働く職員の方々に感謝の意を表し、 励まされた。 また、 参加した施設の紹介などがあり、 なごやかな雰囲気のうちに閉会した。

 (五十嵐神父) 

現代人の目で
これまで語り伝えられてきたカトリックの教えを問い直してみよう

第4回 98年9月26日10時~27日16時30分

「コムニオンとしての教会共同体の神学的考察」 

-信徒、 司祭、 修道者が責任を持ってそれぞれの役割を果たすには-

講師 シェガレ師・幸田和生師

場所 クロス・ウェーブ(船橋)

参加費 15,000円

主催 東京教区生涯養成委員会

CTIC 東京国際センター通信

燃えるやぶ

「親権は私にあるんだ。 子供も落ち着いてきたのに、 どうして会わせるんだ。 ……」 

ものすごい剣幕で怒るYさんを前に、 私はひたすら頭をさげ、 赦しを乞うた。 

<私のミスであった。 1週間前、 Yさんの妻であった、 フィリピン出身のマリアが来所。 その時、 Yさんからも電話で立ち入った話を伺い、 子供に会いたいと言うマリアにはしばらく事態が落ち着くまで会わないようにと帰したばかりだったからである。 

マリアは10年程前に来日し、 Yさんと結婚。

2人の間には10歳の男の子を頭に、 女、 男、女と4人の子供が生まれている。 結婚と同時にフィリピンから当時七歳の娘を呼びよせ、 Yさんの母も同居したため、離婚直前は8人という大家族になっていた。 

離婚の直接の原因は、 彼女の借金である。 夫名義、自分名義のカードを7~8枚使い、 借金は少なくとも数百万にふくれあがっていた。 

事が明るみに出た時、 返済のために、 マリアはYさんの反対を押し切って、 夜の仕事に出る。 これが、 関係を悪化させた。 体の弱い姑が小さな子供たちの面倒を見る内に、 腸閉塞で入院。 ついに離婚届けをつきつけられるが、 サインして出したと偽る。 それがばれた時、 Yさんは自殺をはかり入院。 やむなく離婚届けを出し、 今はともだちの家に居候という経過である。 

双方の話を聞いて分かったことは、 マリアはまだ返済が可能と思っているのに対し、 Yさんはもう無理と判断し、 社会的信用を失う自己破産宣告も覚悟しているということ。 マリアには自分の浪費癖に対する反省の色がほとんどない (見せない?) のに対し、手取り30万の給料を家に入れ、 全面的に家計をまかせていたYさんは、 信頼を裏切られた怒りで一杯になっているということであった。>

その日はマリアの2回目の来所で、 自己破産の申し立てをしたから、 しばらくどこかへ隠れていた方がいいとYさんより連絡があったとのこと。 詳しい話を聞きたいと思い、 電話をすると不通。 携帯も駄目。 ひょっとすると夜逃げかと思い、 ともかく車に彼女をのせ、 遠山神父さんの運転でアパートへ直行。 

もしYさんがいたらまずいので、 彼女には車から出てこないように言い、2階に上って呼び鈴を押すと、何とお姑さんと1番下の女の子が顔を出す。 電話料未払いのため、 止められてしまったとのこと。 Yさんは新しい仕事が見つかり、 留守。 立ち話をしていると長男、 続いて長女が帰宅。 とマリアも車から出てきてしまう (車に帰すべきであった) 長居は無用と帰ろうとすると、他の2人の子供にも会いたいと言う。 公園で次女に、 隣の保育園で次男に会っていると、 仕事を終え、 ミニ・バイクに乗ったYさんが通りかかり、 冒頭のやりとりとなったという次第である。 

ともあれ、 怒り狂っているYさんを前に、 私は弁解する気持ちにはなれなかった。 子供をマリアに会わせるために来たのではないことが一方にあったからだが、 他方には、 彼の怒りの中に、 彼の絶望と悲しみが痛いほど伝わってきたからだ。 

帰路は、 実に重苦しい時となった。 ボランティアとしての私の安易な善意に、 神から鉄槌がくだったかのようにも思われた。 他人の苦境、 窮状に私は土足で入り込もうとしていたのであろうか。 

モーセは、 燃えるやぶに近づこうとした時、 足から履物を脱ぐように神に言われたが、 人生の中で人が直面する困難や苦しみは、 まさに神の聖なる領域、 燃えるやぶのようなものなのかとも思われた。 

何年か前までは互いに愛し合い、 幸せな家庭を営んでいたYさん、 マリア、 お姑さん、 子供たち…。 主よ、 どうか彼らをお守りください。 

(九里(くのり) 彰神父 カルメル修道会司祭)

CTIC絵はがき販売中!

CTIC所長の大原猛神父による絵・詩のハガキを販売しています。 好評です。 

売上金は、 CTICの充実と外国人支援に使われます。

4枚1組 カラー250円

2種類あります。 

お申し込み、 お問い合わせは、 お気軽にCTIC事務局まで

生涯養成委員会養成コース研修会
「現代人の目でこれまで語り伝えられてきた
カトリックの教えを問い直してみよう」 

東京教区生涯養成委員会主催による 「現代人の目でこれまで語り伝えられてきたカトリックの教えを問い直してみよう」 のテーマのもと、

第3回 「教会とは」 の研修会が、

6月6日午前から7日午後まで船橋クロス・ウェーブで開催された。 

6日前半は梅村昌弘師に 「現行教会法典の教会論」 というテーマでお話いただいた。 

現行教会法典公布の際に出された使徒憲章 『サクレ・ディシプリーネ・レジェス』 は第二バチカン公会議が示した教会の自己規定の中でとりわけ重要なものとして 「神の民としての教会」 と 「交わりとしての教会」 をあげている。 

講話の中では公会議のこのような教会論が現行の教会法典の中で、 どのように法律のことばに翻訳され実を結んでいるかが明らかにされた。 

まず現行教会法典では神の民の概念が法体系の基層とされ、 すべてのキリスト信者の尊厳と平等性が強調されていること、 さらに交わりとしての教会理解をもって神の民の全構成員がそれぞれにふさわしい形でキリストの救いの使命を果たすように召されていること、 なかでも信徒も協働の義務と責任を持つものであることなどの指摘がなされた。 

教会の内外を問わず、 今まさに信徒の時代を迎えていることをあらためて気づかされる内容であった。 

6日後半、 百瀬文晃師は教義学の立場から、 「教会」 を考える為の基礎的講義を新約聖書を開きながら進められた。 歴史のイエスは果して 「教会の創設を意図したのかということを問いつつ、 「イエスと教会との連続と非連続」

について第1講話を始められた。 

1、 イエスの関心事は 「神の国」 であり、 それを受けるイスラエルが回心し、 その民を通して 「神の国」 の実現を望んだ。 神の救いの道具として召されたイスラエルには、 「秘跡」 としての教会の原型がある。 

2、 イエスは宣教の始めは、 すぐに終末が来ると考えていたので 「教会」 という意識はなかった。 教会は終末遅延のゆえにこそ必要とされるもの。 

3、

宣教活動の協力者として選んだ12人のグループには後の教会の朋芽がある。 

4、 死を自覚したイエスは最後の晩餐で12人を集め、 神のいのちの交わりを見える形でしるし、 それをもたらす道具とした。 そこに教会の本質がある。 

5、 イエスの生と死、 復活を通して使徒達が理解したイエスの意図を、 聖霊の注ぎによって実現していく。 イエスと使徒達とは不可分で、 教会の礎となっている。 

第2講話

「新しい神の民としての教会」 では、 今日の教会はどうあるべきかという点に触れられ話された。 

1、 教会という組織が先にあったのではなく、 聖餐式を行いながらキリストの体を分かち合う中で、 神の民として目覚めていった。 

2、 教会は新しいイスラエルとして、 神の国のしるし、 道具としての使命がある。 キリストの体を頂くことを通して神のいのちを共有しつつ神の救いの計画に仕える。 

イエスの名において集まり、 パンを分かち合い、 それを通して一層キリストの体になっていくところに、 結局 「教会」 のあり方がある。 

 

翌7日 「教会の神秘をめぐって」 と題され、 フローレス師により私達が常識的に理解している 「教会」 の概念の見直しの必要性を強調されて講話を始められた。 

何よりもまず教会は 「交わりの神秘」 であること。 人間的であると同時に神的であり、 見えるものでありながら、 見えない要素に富み、 活動に熱心であると共に観想に励み、 世の中にありながら旅することを特性とするものである (典礼憲章)。 

洗礼により同じ聖書を頂いた者は皆兄弟であり、 その交わりの神秘は教会である。 キリストの体を頂くことによりキリストの体 (教会) になっていく。 

神との交わりの神秘において、 教会は神の愛を信じ、 神の愛に希望をかけ、 神の愛へ愛をもって応える新しい人々の共同体である。 また教会は神の愛を互いに分かち合い、 それを世界に告げ知らせ、 人への奉仕によって証しし、 神の愛を共に祝い感謝する新しい人々の共同体である。 

3人の講師による2日間は、 講話の間に真剣な分かち合いと質疑応答が行われ、 午後のフローレス師によるミサをもって感謝のうちに終了した。 

次回は9月26日~27日、 幸田和生師とシェガレ師により 「コムニオンとしての教会共同体の神学的考察」 のテーマで行われる。

(今井幸子) 

「家族のための祈り文」 から

マリアさまへのおいのり

マリアさま こうしておいのりできることを心からかんしゃいたします

せかいのどこかでくるしんでいるご家ぞく

こまっているご家ぞくがたくさんいらっしゃいます

どうかくるしんでいるご家ぞくこまっているご家ぞくをおたすけください

また せんそうやさいがいにあってなくなった方がたが天国でやすらかに

おねむりになられるようおいのりいたします

マリアさまはみんなのことが大すきでしょう

けれども ときどき私たちはイエズスさまからいただいたきれいな心を

きたない心にしてしまいます だけど そんな時は 私たちを おゆるしください

せんそうや さいがいにあった 家ぞくのかたがたのために

朝 昼 ばんとおいのりいたします できるだけよい方法を考え よいことをいたします

また くるしんでいる方がたのため できるだけ 心をこめて

よいことをするようにどりょくしたいと思っています

へいわをつくるように いのります (8歳 小学3年 女) 

教会・修道院巡り(61)
『 豊島教会 』

山手通り沿い、 西武池袋線椎名町駅、 営団地下鉄有楽町線要町駅から共に徒歩5分という交通至便な場所にあります。

アイルランドの聖コロンバン会によって1949年に聖パトリックを保護の聖人として設立されました。 初代主任司祭はジェームス・ドイル神父、 助任司祭は荒井金蔵神父でした。 現在、 主任司祭はレオ・シューマカ神父 (14代目)、 助任司祭はティエン・ヌエン・スエン神父で、

他に聖母カテキスタ会の文(カザリ)マリ子さんが講座をはじめ、 宣教の仕事をされています。

信者数は1200人弱です。 小教区内にはマリアの宣教者フランシスコ会 (聖母病院)、 ショファイユの幼きイエズス修道会、 聖母奉献修道会、

イエスの小さな姉妹の友愛会の4の修道会があり、 シスター方も会の仕事のほかに信徒と一緒に教会活動の奉仕をして下さっています。 また教会の敷地内に聖パトリック幼稚園があります。 

英語のミサが毎主日捧げられる数少ない教会の1つで (チリロ・マーフィ神父が主任司祭だった1990年より)、

そのミサには約20ケ国の人が集まります。 年に1度、 日本語のミサと合同して小教区レベルでの国際ミサを捧げていましたが、 現在ではクリスマス (24日夜8時)、 復活祭の朝のミサも国際ミサとなったほか、 灰の水曜日、 聖週間、 聖母被昇天、 諸聖人、

死者の日など週日の主要な典礼日でミサが1回しかない場合も朗読や説教の一部を英語で行う配慮がされています。 またフィリピンのケソンシティーにあるクバオ教会と姉妹教会の契約を結び信仰教育の先生方の報酬を援助しています。 

子供の数も多く、 初聖体の準備教育は子供とその母親を同一時間帯に、 同一内容で別室で行って家庭における親子の対話のきっかけを作る工夫を試みたり、 子供と司祭と聖歌隊共演の劇を演出するなど、

20代から30代のリーダーやシスター方の献身的な努力によって日曜学校、 中高生会、 侍者会の活動も活発です。 第二バチカン公会議の信徒使徒職の精神が早くから定着し、

選挙による教会委員選出制度は1970年から実施されています。 教会運営は民主的に行われ、 今年は初めて女性の教会委員長が誕生しました。 教会委員会の分科会として正義と福祉委員会、 福音宣教委員会、 典礼委員会があり、 専門的な問題はここで検討するようにしています。 

新しいものは全て良く、 古いものは全て悪いというのではなく、 社会の動きに関心を向け、 日本に固有な成人式、 敬老の日、 七五三を教会行事として取り入れていく努力をする一方では、 教会伝統のグレゴリオ聖歌やポリフォニーによる荘厳ミサを定期的に捧げたり、 ロザリオの祈り、 十字架の道行など教会古来の宝を忘れないための努力も怠らないようにしています。 

来年は創立50周年となるので5月16日 (日)

主の昇天の祭日に白柳枢機卿を迎えて50周年感謝のミサを捧げていただく準備をしています。 

(増田 洋) 

〒171-0051

豊島区長崎1-28-32

TEL 03-3957-2540

FAX 03-3957-2081

主日ミサ 7時 9時30分 11時15分(英) 18時30分

生涯養成委員会主催
秋の1泊交流会へのお誘い

毎日を時間に追われ 「少し間をおく」 とか 「立ち止まる」 「待つ」 時間など、 魂の安息を忘れがちな日本人。 

1人ひとりが自分の生き方を見つめ、 本当に大切なものは 「何か」 を考えて見ましょう。 

初秋の1日、 ゆったりと多摩の緑に浸り、 赤波江神父様の 「講話」 に耳を傾け、 「ミサ」 にあずかり、「心からの分かち愛(合い)」で、 お互いの交流を深め、 豊かな実りと新しい元気を吸収していただきたいと思います。 聖霊の光に照らされ、 祈り、 希望、 愛に満たされて、 大聖年を迎えることができますよう、 多くの方々のご参加を心よりお待ちしています。 

講話とミサと分かち合い

「待つ時を知る」 

講師 赤波江謙一神父 (聖パウロ会・カトリック新聞編集長) 

日時 9月5日(土) 13時~

9月6日(日) 12時迄

場所 サンピア多摩

東京都多摩市落合2-31-1

募集人員 50名

申込締切日 8月10日

参加費 11,000円

(1泊夕・朝食付き4~5名 和室宿泊費・会場費)

ツインをご希望の方は12,000円。 

宿泊不要の方は5,000円 (会場費・夕食代) 

申し込み方法 (1)申込書を郵送 またはファックスで左記までお送り下さい。 

〒112-0041 文京区関口3-16-15 東京教区事務局 生涯養成委員会一泊交流会宛

FAX 03-3944-6677

(2)参加費11,000円をお振り込み下さい。 郵便口座 00140-6-769130

宗教法人・東京教区生涯養成委員会

お問い合わせ・ご連絡はTEL・FAX 0424-61-0093 (伊藤まで)

西武地区キリスト教教会連合主催
’98年特別企画井上洋治神父講演会
「現代人が忘れかけているもの」 

6月19日 (金) 午前10時30分から、 中野区の野方区民ホールで、 西武地区キリスト教々会連合会が、

98年特別企画講演会 (講師:井上洋治神父、 テーマ 「現代人の忘れかけているもの」) を開催した。 

西武地区キリスト教々会連合は、 約30年前、

「主は1人、 信仰は1つ、 洗礼は1つ、 すべてのものの父である神は唯一であって、 すべてのものを通して働き、 すべてのものの内におられます。」 (エフェゾ4章5~6節) というみことばの精神で始められた西武新宿線沿線に位置する超教派の交流会で、 日本聖公会練馬聖ガブリエル教会、 日本キリスト教団江古田教会、 日本キリスト合同教会桜台教会、 日本キリスト教団浄嵐教会、

カトリック徳田教会の5教会が属している。 

井上洋治神父講演

「現代人の忘れかけている もの」 

井上神父は、 激しい雨にも関わらずホールをいっぱいにうめた参加者を前に、 このテーマを選んだきっかけは、

5~6年前、 旭川の公立病院総会シンポジウム (テーマ:あたたかな医療) でパネリストを務め、 「医療とは何か、 病気を治すのか、 病人を治すのか」 を考えたことにあると語り、 人間不在の医療、1970年代からの公害問題、 環境破壊にふれ、 医療には精神的苦痛の理解が必要であると強調した。 

さらに最近の中学生の事件、 親の子殺し事件、 子の親殺し事件等をとりあげ、 現代がかかえている問題には近代ヨーロッパの持つ特徴-人間と自然を分離し、 人間を心と体に分けることにより、 欲望が生まれ、 欲望が競争を生み、 競争が分離を生むという悪循環が生じた-が見られると指摘した。 

つぎに 「生きているとは」、 「風土が人間に与える影響」 (キリスト教の土壌) について、 創世記やヨハネ福音書を引用して説いた。 

「無心に咲いている野の花は、 大自然の生命を示している」 「私たちの生命はもっと大きな生命に生かされている。 もっと大きな生命にふあっとまかせること」 が必要で、 共存共生の世界を実現するためには、 「大きな生命に養われている自分に気付くこと」 「自分から抜け出ること」 「相手を相手として受け入れること」 により、 「家庭の平和、 自然との共存が生まれる」 と述べた。 

第6回 東京教区
集会司式者・聖体奉仕者養成講座
~ 集会司式者・聖体奉仕者になる人のために ~

1998年9月13日 (日) ~11月8日 (日)

(9月27日を除く 全8回) 

主催:東京教区集会司式者・聖体奉仕者養成委員会

【会場】東京教区関口会館地下ケルンホール

 

〔受講要領〕 

1. 期間 1997年9月13日より11月8日の日曜日(9月27日を除く 全8回) 

2. 時間割 講義 (1) 14:00~14:45 (14:45~14:55 休憩) 

講義 (2) 14:55~15:40 (15:40~15:50 休憩) 

質疑応答 15:50~16:35

3. 受講費用 \4,000 初回受講時に、 受付にて全額をお支払いください。 

欠席される場合でも次回の同じ科目に充当できます。 

4. 対象 東京教区内の小教区所属信徒。 

本講座は、 東京教区で集会司式者・聖体奉仕者となるためのものです。 

奉仕者を望まない方の自由参加 (聴講) はできません。 

5. 定員 80名

6. 注意 集会司式者・聖体奉仕者の認定を受けるためには、 別に一泊黙想会に出席することが必要です。 黙想会は1998年11月28日(土)~29日(日)、 御聖体の宣教クララ修道会・中軽井沢修道院で行います。 全回通して受講することが原則。 

7. 奉仕者となるまでの手順

(1)全講座修了 (修了証書) →(2)主任司祭推薦状を添えて、 教区長へ認定願いを提出→(3)認定のための黙想会出席 (認定証書)

→(4)実際の奉仕は、 各教会の主任司祭から依頼されて行う。 

申し込み方法:受講希望者は事前に申込書に該当事項を記入の上、 郵送またはファクシミリにて、 大司教館事務局まで。 

※8月31日 (必着) 締切。 

※今回、 不足科目のみ受講される方も必ず申し込んでください。 

申し込み先:東京大司教館事務局

(問い合わせ先) 〒112-0014 東京都文京区関口3-16-15 東京大司教館事務局 

TEL(03)3943-2301 FAX.

(03)3944-8511

 

期日 科目と講師

9/13

1. 教会<1>森司教

(1)教会の成立・歴史

(2)現代の教会

(3)質疑応答

9/20

2. 教会<2>湯沢師

(1)教会憲章

(2)信徒の奉仕職

(3)質疑応答

10/4

3. 典礼<1>南雲師

(1)典礼憲章

(2)集会祭儀

(3)質疑応答

10/11

4. 典礼<2>南雲師

(1)典礼の空間とシンボル

(2)聖歌と朗読

(3)質疑応答

10/18

5. 秘跡と祈り 江部師

(1)秘跡とは

(2)祈りとは

(3)質疑応答

10/26

6. 聖体 佐久間師

(1)聖体の秘跡

(2)聖体の意味

(3)質疑応答

11/2

7. 聖書 雨宮師

(1)聖書の成立・読み方

(2)イエスの教えと生き方

(3)質疑応答

11/9

8. 実践 小沢師

(1)聖体奉仕に関する実践

(2)演習

(3)質疑応答

 

五日市霊園の現地管理
事務所は移動しました

カトリック五日市霊園の現地管理事務所は建て替えのための第2区の前に仮設されたプレハブに移動しました(1階=管理事務所、

2階=あきる野教会)。 

なお、 建築確認が得られれば、 すぐ工事が始まり、

今年の12月には特別区前の休憩所のところに新しい管理事務所兼休憩所が出来上がることになります。 

五日市霊園入口の
看板がなくなりました

カトリック五日市霊園の入口を示す看板が、 工事のため撤去されましたので、 お知らせします。 

五日市霊園は、 武蔵増戸駅から終点・武蔵五日市駅に向かって、

大踏み切りも含め3つ目の踏み切りを右折して約2分のところです。 霊園前の新設道路 (幅6メートル) は、 来春着工予定と聞いています。 

なお、 五日市霊園の申込みについては、 管理事務所 (03-3947-0312番) か現地事務所 (042-596-2330番) におたずねください。 

平和旬間

司教団は平和への祈りと行動を日本のカトリック教会の使命と確信し、ヒロシマ原爆投下の8月6日から聖母被昇天の大祝日の8月15日までを「平和旬間」と決定しました。(1982年司教団声明より)

第25回 平和祈願祭1998年

8月8日(土)午後5時30分

平和を祈るミサ 光の行列

白柳枢機卿の主司式による共同司式で行われます

―――――千鳥ヶ淵戦没者墓苑―――――

(地下鉄東西線九段下駅下車 徒歩10分)

カトリック東京大司教区平和旬間委員会