信徒養成

信徒養成

生涯養成委員会紹介

担当司教 アンドレア・レンボ

生涯養成委員会は、2018年9月から始まった「教区カテキスタ養成講座」の開講準備のために設置され、現在は主としてその運営を担当しています。この講座は受洗を希望する方の入門講座、信徒を対象としたフォローアップ講座を担当する方の養成を目的としています。

この講座開設は、「教会はその時代に適した新しい仕方で福音をのべ伝えるべきである」という、第二ヴァチカン公会議以降の教会共同体のあり方を方向づけた教皇ヨハネ23世の 「aggiornamento/ 現代化」の考えに呼応するものであると思います。たしかに、司祭の高齢化や司祭数の減少傾向によって、司祭による信徒養成が今後、難しくなることが予想される、あるいはすでに難しくなっていることは否めません。しかし、「現代化」とは、司祭不足という現在の状況に合わせて、カテキスタを養成することではありません。菊地功大司教様が述べられているように(Tangible 16号/2023年11月10日)、カテキスタの養成は、洗礼によって神の子となり、神の新しい民の一員となった人が教会において本来果たすべき役割の再認識に基づくものなのです。『教会憲章』は信徒の義務について次のように述べています。「したがって、キリストのすべての弟子は、たゆまず祈り、ともに神を賛美しつつ(使徒言行録2・42-47参照)、自分を神に喜ばれる聖なる生きたいけにえとしてささげ(ローマ12・1参照)、世界のあらゆるところにおいてキリストをあかしし、尋ねる人に対しては自分たちのうちにある永遠のいのちの希望について説明しなければならない(一ペトロ3・15参照)」(第2章10)。

また、カテキスタ養成は、2021年から2024年にかけて行われる世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会のテーマ「ともに歩む教会のため―交わり、参加、そして宣教」にも密接に関わっています。カテキスタはまさに出会いと対話あるいは傾聴を通じて人と交わり、教会の識別と意志決定の仕組みに参加し(世界代表司教会議[シノドス]第16回通常総会『神の民への手紙』)、そして福音を告げ知らせるからです。

すべての信徒は、洗礼や堅信の準備だけではなく、キリストを中心とした教会共同体の一員として生きてゆく上で必要とされる学びを生涯続けるべきであり、それによってキリスト者として成長することが求められています。そのために、生涯養成委員会は、今後、教区カテキスタ養成講座に加えて、たとえば、カテケージス関係の講座、聖書関係の講座、典礼関係の講座、教会行政関係の講座などの開講も目指しております。生涯養成とは、神と教会共同体への奉仕を通じて行われるものです。「キリストはそのからだ、すなわち教会の中に、種々の奉仕のたまものをたえず用意している。われわれはこのたまものを受けて、キリストの力によって、救いのために互いに奉仕し合う。こうしてわれわれは、誠意のこもった愛を実践しつつ、すべてを通して、われわれの頭であるキリストに向かって成長する(エフェ4・11-16ギリシア語本文参照)」(『教会憲章』第1章7)。もちろん、信徒奉仕職は家庭や社会においても固有の使命を持っています。いずれにしても、キリストの招きを聞き、それに応えることは、信徒が自らの召命を生きることに外なりません。そして、召命を生きると決心した際には、次のことを常に心にとめておいてください。「教会の召命は、自らに焦点を当てるのではなく、神が世を愛す、その尽きることのない愛(ヨハネ3・16参照)のためにその召命を据えることによって、福音を告げ知らせることだからです」(『神の民への手紙』)。

ともに歩む教会のために、多くの方に恐れることなく招きの声に応えていただきたいと思います。

教区カテキスタ養成講座
共に歩む信仰の旅ー同伴者イエスと共にー

菊地功 大司教

「彼らは、使徒の教え、相互の交わり、パンを割くこと、祈ることに熱心であった」

使徒言行録2章42節には、初代教会共同体の姿がこのように描かれております。初代教会共同体は、互いに信仰を学び、互いに支えあい、互いに分かち合い、互いに祈りあっていたのです。この「学びあい、支えあい、分かち合い、祈りあい」は、豊かで成熟した信仰共同体に不可欠な要素です。

使徒言行録はさらに、その初代教会共同体は「民衆から好意を寄せられ」、それがために「主は救われる人々を日々仲間に加え一つにされたのである」とも記しています。「学びあい、支えあい、分かち合い、祈りあう」信仰共同体は、それによって「あかしによる宣教」の共同体となっていくのです。福音宣教を目指す教会共同体にとって、信仰を学び合うことは、欠かせない重要な務めです。

信仰における学びは、洗礼や堅信の準備で終わるものではなく、生涯を通じて深められていかなくてはなりません。そして学びの機会を提供するのは、司祭などに限定された務めではなくて、信仰共同体を構成しているすべての人の務めでもあります。東京教区では今、この互いに学びあう奉仕の務めに、積極的に協力してくださる方々を求めています。

今回は、教区の生涯養成委員会が、まずその一つの段階として、入門講座を担当する信徒の奉仕者を養成するための、連続した講座を用意いたしました。

東京教区のそれぞれの信仰共同体が、豊かに育まれた共同体となるように、そして福音をあかしする宣教の共同体となるように、ひとりでも多くの方が、この互いに学びあう奉仕の務めに参加してくださることを期待しております。

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カテキスタたちによる「カトリック入門講座」に関するお問い合わせ先

まず、日程などを御確認のうえ、「教会別講座情報」の各チーム欄にあるXのDM、または、メール・アドレスまで御一報ください。折り返し、担当者から御返事させていただきます。
※目的・内容が不明な場合や、明らかにイタズラ・嫌がらせと判断できる場合については、御返事することができませんので、あらかじめ、御承知おきください。

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