教区の歴史

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平和旬間2016-平和を願うミサ

2016年08月06日

2016年8月6日、東京カテドラル

[聖書朗読箇所]

説教

今年の平和旬間、わたしたちは次の祈りを唱えます。  
この祈りの背景には、以上の今日の聖書朗読箇所の教えがあります。

どうかわたしたちに
「平和を実現する人々」となる恵みをお与えください。
今年は特に、「フクシマ・オキナワ」の問題を学びます。
わたしたちが、この問題をよく理解し、その解決のために
力を合わせ、 知恵と勇気をもってともに働くことができますよう
聖霊を豊かに注いでください。
「この大地が、主を知る知識で満たされ、(イザヤ11・9参照)
すべての被造物が滅びへの隷属から解放され、(ローマ8・21参照)
国が国に向かって剣を上げず、
もはや争うことを学ばない(イザヤ2・4参照)」
という日の到来をわたしたちは心から待ち望んでいます。
わたしたちの主イエス・キリストによって、アーメン。  

平和とは神の賜物、聖霊の恵みです。  
平和とはまず心の平和です。それは罪の赦し、神との和解の結果です。  
そしてさらに、心の平和は地上の平和となって実現しなければなりません。  
聖書は、国と国との争いがなくなるだけでなく、生き物の間の争いも、動物同士の争いも消滅する日の到来を予言しています。動物が他の動物を襲って餌食にする、ということがなくなる日が来ます。  
現代に日本では「沖縄の基地」などの問題、そして「福島の原子力発電所事故の問題」が深刻です。これらの問題は何であるのか、まず学ぶ必要があります。そして解決のためにはどうしたらよいのか、皆で考え話し合い力を合わせなければなりません。  
そしてまたさらに、平和とはすべての被造物に及ぶべきものです。教皇フランシスコの回勅「ラウダート・シ」はこの問題を深く掘り下げています。  
今日の第2朗読であるローマ書の教えによれば、神はすべての被造物へと和解の恵みを及ぼし、この宇宙への神の支配を完成してくださるのです。わたしたちは、いつか、その日が来ることを信じ希望することができます。  
この信仰と希望を新たにしてくださるよう聖霊に祈りましょう・