お知らせ

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東京教区ニュース第129号

1996年01月01日

神様への年賀状

●神よ、年のはじめにあなたを讃えて祈ります。
全世界が1日も早くあなたの慈しみを悟り、愛を平和のうちにあなたのみ旨を実現してくことが出来ますように、そのために、主よ、東京の教会があなたの道具としてふさわしく生きることができるよう豊かな恵みを注いでください。この1年のすべてのことをあなたに捧げます。
白柳誠一枢機卿

●父よ、新春の光があなたの地球を照らします。イエズスよ、新しい空気をいっぱいに吸って出発します。聖霊よ、愛の光で生きとし生けるものを包み前進させてください。
マリアの御心会 Sr.清水範子

●昨年新しい教会をお与え頂き有難うございました。
今年も貴方を慕い集う仲間と共に祈り学ぶ働くことが出来ますように。
成田教会 東美佐子

●あなたが与えた私の妻は体が不自由になりつつあります。不器用な女ですが鶴ならぬ家鴨の姿で家族に献身しています。その心栄えには貴方のお顔が重なって見えるかのようです。どうぞそんな妻にあなたの希望を与えてやってください。
西千葉教会 小林祐一

●信頼する神様へ
昨年は私にとって特別な1年でした。
日本での留学生活の中で、様々な新しい経験をし、学校の勉強のほかにも、色々なことを学ぶことができました。また、素敵な友達がいっぱいでき、私はとても幸せです。
この1年間、私を支えてくれた神様、愛する友人・・・素敵な思い出、本当にありがとう。
劉性えん(韓国)

●恭賀新禧!
かみさまあけましておめでとうございます。
ぼくたちは、よろこんでお正月をむかえられて嬉しいです。
ほくは日本にいる中国の子供です。いま、ぼくはとおくにはなれていますがどうかあの大きな中国のみんながなかよくなり、みんなが大切にされる中国に早くなるようにしてください。
マリア様このおねがいをかみさまにたのんで下さい。いそぎます。ぼくのおねがいきっと聞いてね!「かみさまありがとう」ぼく、さきにお礼をいっておくからね!
朱明軒(中国)小3

●家族一同が、それぞれの場でがんばることが出来ますように。日々に何時どこにいても、神様のことを忘れないよう努力します。
(一主婦)

●一粒の麦が、地に落ちて、死ねば多くの実を結ぶというあなたの言葉を、私たち一人ひとりを通して実現させてください
稲川圭三 神学生

●双葉なる芽生えに初日さし入りてイエス様の息吹に小さく震う
喜多見教会 村尾すみ

●新しい年を迎え、神の民と呼ばれるわたしたちはこことを合わせて共に賛美を感謝を捧げます。苦難の時、試練のときに唱えます。
「主よ憐れみたまえ」
小平教会 菅原耕路

●せかいが戦慄し自然が怒った年の後、教会・修道会は「抜け殻」ではなく、本物の世の光、地の塩になりたいです。
お助けを!
聖心侍女会 Sr.石川治子

●聖なる神様、
わたしたちを創り、永遠に愛してくださるあなたに感謝します。そして、私たちの救い主、イエズス・キリストの降誕節中、喜びに満たされて新しい1年を迎えるように。さらに新しい1年に様々な困難を克服する為により多くの智恵と力を与えてくださいますように。
陳志豪(中国)

●神様、今年は悲しむ人も怒っている人も、あなたの愛に気がついて微笑み合う年にしてください。
コングレガシオン・ド・ノートルダム修道院 修練女 高橋もと子

●冷戦は終わりましたが、真の平和は訪れてはいません。主の平和が1人でも多くの人たちの行動で実現できるよう導いて下さい。
高幡教会 堀川正秀

●かみさまあけましておめでとうございます。ぼくは、テレビで、バレーを見ています。日本チームをおうえんしています。ゆうしょうすればいいと思います。どうかぼくのねがいを、きいてください。そして、みんなが元気にくらせまうようにみまもってください。
東金教会 伊藤宏昭晃(小学生)

●神様、明けましておめでとうございます。
今年もやりたいことができますように、お力をおかしください。
北町教会 小島亜耶(中3)

●神様、新しい年をありがとうございます。この1年もお守りください。
教会を大切にして生活してまいりますので、必要なお力をお与えください。
北町教会 宍倉保雄

●素晴らしい新年をぼくの所へ来てください。みんな喜びます。ぼくたちていねににあいさつします。3年生がよい子ですように。
愛してるヨリスより
ヨリス(オランダ)小3 8才

●今年も「自分に変えられないものを受け入れる落ち着きを。変えられるものは、変えていく勇気を」どうぞ私たちにお与えください。
伊藤幸史助祭

■神様おめでとうございます。信徒から生きた典礼が生まれ、教会に若い力がみなぎり、周囲の人びとと教会の交わりが広がる年となりますように。
麹町教会 池長潤神父

●私たちがミサで歌う「平和の祈り」を、家庭や職場など自分の身近な生活の中に実践できるよう勇気を与えてください。
高円寺教会 中西真

●悠久の天地に神を讃え、困難の中にも清らかさを求めながら愛と忍耐を実践していけますよう、今年もお守りください。
高輪教会 田村浩子

●神様、せかいは今、多くの困難な問題と直面しています。聖霊の光で私たちを照らし、神の国の実現の為の道具としてください。
浦野雄二助祭

●あなたがお造りになった美しい地球に、また恐ろしいきのこ雲が・・・。
私たちは核兵器を廃絶し、戦争の無い地球を作ります。
茂原教会 浦松幹雄

●神様、旧年中は、大変お世話になりました。これまで、弱い未熟な私たちをしっかりと受け止め、導いてくださったことに感謝いたします。そして、今、新しい年を迎えて祈ります。複雑な社会の中で、悩み、苦しみ、傷つく人々に、霊の息吹を注ぎ、生きることの喜びをお与えくださいますように。
森 一弘司教

●天使の導く光をめざし御子を拝む、羊飼いのように誠の神を信じる喜びに路、賛美の歌を、アレルヤ!
関口教会 滝沢共栄

●新しい年、あなたに感謝すると共に、あなたの深さとやさしさが、私の中にも流れ込みますよう祈る元旦です。
麹町教会 高橋慈子

●生命はあなたの愛の贈物。地球人が互いに、生命を感謝し兄弟げんかを止めますよう。恵みの年を祈ります。
御聖体の宣教クララ修道会 Sr.鶴田順子

●神様へ、新年明けましておめでとうございます。私たちに罪をゆるしてください。いつも私たちを愛してくれて、ありがとう。新しい年にも私を助けてくださいますか?あなたを心から愛しています。ゆかいなクリスマスを。愛してるエレナエレナ(スペイン)小4 9才

●神様、私の今年の決意。つらくても本当の自分に正直に生きること。そして、時をかけること。神様の歩調に合わせて。
豊四季教会 稲生 知子

●あけましておめでとうございます。
今年の目標は、部活でレギュラーをして、大会に出場することです。一生懸命頑張るのでそばで見守っていてください。
麹町教会 村瀬悠樹(中1)

●A happy New year! 神様の愛が世界中で困っている人を救い、正しい道に導いてくださいますように。
マイ タン ホアイ(べトナム)高校生

●古い年、新しい年神様のもの。今年も出あう人や出来事を通して、神様と出会えますように。
田園調布教会 湯沢民夫神父

●意識革命元年。せかいのどこでも美しい日本人として、やさしい心をもつ信者として行動したい。家族と教会共同体のために。
赤堤教会 滝島恵一郎

●イエス!
去年はとてもすばらしかった。ありがとうございました。私の祈りは今年こそ、世界に平和が来ますように。
あなたの世界中の子供たちを覚えてください。
何よりも神様の助けが必要なのです。
信徒宣教者 アラン・タリバン

●今年も宜しくって言いたいのですが、離婚、差別、未払いの賃金、疾病などの相談は益々増えるばかりじゃないですか。何とかしてください。重くってたまりません。でもいつもお世話になっていますので、ブツブツ言わず、今年も宜しく。
CTIC 大原猛神父

●去年が我が家に息子が生まれました。悪戯天使そのもので(毎日振り回されていますが)私たち夫婦にとって一番の宝物です。今年はどんな出来事があるのやら。お手柔らかに。高幡教会 川原裕美(27)

第2回東京教区集会司式者・聖体奉仕者養成講座終了
36名を認定

9月10日から都賀集会所で開催されていた第2回東京教区集会司式者・聖体奉仕者養成講座がこの程終了した。

同講座を修了し、 11月25日~26日の一泊黙想会に参加し、 認定願いを提出した、 次の36名が集会司式者・聖体奉仕者に認定された。

☆ ☆

集会司式者及び聖体奉仕者認定者リスト

認定の期間 1995年12月1日~96年11月30日
(氏名・所属教会・認定の役務、 順不同・敬称略)

水越 実 浅草
集会司式者・聖体奉仕者
佐藤 久子 豊四季
集会司式者・聖体奉仕者
伊藤 孝雄 初台
集会司式者・聖体奉仕者
清水 裕子 鴨川
集会司式者・聖体奉仕者
磯野 美恵子 鴨川
聖体奉仕者
綱島 信子 鴨川
聖体奉仕者
小峰 勲 八王子
集会司式者・聖体奉仕者
久野 正史 五井
集会司式者・聖体奉仕者
久野 弘子 五井
聖体奉仕者
滝口 文子 浅草
集会司式者・聖体奉仕者
飛田 光 本郷
集会司式者・聖体奉仕者
藤田 照子 町田
集会司式者・聖体奉仕者
津々見 郁子 福生
集会司式者・聖体奉仕者
村串 純 千葉寺
集会司式者・聖体奉仕者
加治屋 忠 船橋
集会司式者・聖体奉仕者
村田 増雄 千葉寺
集会司式者・聖体奉仕者
柏崎 八重子 千葉寺
集会司式者・聖体奉仕者
後藤 清 西千葉
集会司式者・聖体奉仕者
後藤 はつ枝 西千葉
聖体奉仕者
山際 順 西千葉
集会司式者・聖体奉仕者
熊倉 暢子 西千葉
聖体奉仕者
佐藤 元子 松戸
集会司式者・聖体奉仕者
石塚 節子 千葉寺
集会司式者・聖体奉仕者
平賀 雅子 千葉寺
集会司式者・聖体奉仕者
平賀 哲 千葉寺
集会司式者・聖体奉仕者
陣野 友久 千葉寺
集会司式者・聖体奉仕者
東 米吉 成田
集会司式者・聖体奉仕者
中村 智子 小平
集会司式者・聖体奉仕者
三島 公 西千葉
集会司式者・聖体奉仕者
藤原 里絵 西千葉
聖体奉仕者
竹内 利子 千葉寺
集会司式者・聖体奉仕者
中田 博子 東金
集会司式者・聖体奉仕者
猿田 弥生 西千葉
聖体奉仕者
中尾 美代子 五井
聖体奉仕者
小林 裕一 西千葉
集会司式者・聖体奉仕者
安部 哲英 西千葉
集会司式者・聖体奉仕者

ずーむあっぷ
東京カトリック韓人教会主任司祭
大建 アンドレア
崔 周浩 神父 (46才)

前任の李神父の後を受け、 9月末から東京カトリック韓人教会の主任司祭として着任した。

1949年大邱に生まれ小学校卒業後、 小神学校へ入学。 「司祭になった動機は、 家族全員が信者で、 伯父が韓国で3人目の司教だったこともあり、 そうい雰囲気の中で育った。 司祭になったのは紙の摂理だと思う」 と語る。

77年司祭叙階。 阿硯洞、 彌阿洞、 上鳳洞教会で助任司祭を務めた後、 台湾、 輔仁大学哲学研究所で5年間中国哲学を学んだ。

韓国に帰国し登村洞教会主任、 東京カトリック神学院に1年間留学、 上道洞教会主任を経てこの度来日した。

同師を 「物静かで、 うちに情熱を秘めた学究的な司祭」 と東京カトリック神学院で共に生活したある若手司祭は述べている。

成田教会献堂式

12月10日午後1時より、 成田教会の新聖堂・司祭館献堂式が行われた。 白柳誠一枢機卿司式のミサ、 祝賀式典には千葉ブロックの司祭、 信徒約200名が参加、 新しい聖堂は大きな喜びに包まれた。

成田教会は今から20年前の1975年、 コロンバン会により、 佐原教会の巡回教会として始められた。 82年に分教会となりビンセント・パワ-神父 (コロンバン会) が着任、 2年後の84年には晴れて小教区として独立し、 同年パトリック・クラーク神父 (コロンバン会) を2代目の主任司祭として迎えた。

聖堂は一般の住宅をそのまま使用していた。 そのため、 いずれは手狭になるということで、 教会ではコロンバン会の協力を得て将来の教会用地の確保に務める一方、 教会建設準備委員会を発足させた。 実際、 信徒の数が増えてきたため88年には聖堂の拡張工事が行われた。 しかし、 せっかく確保した用地は交通の面で不便であることなどから、 新たな土地を捜さなければならない事態となった。

3代目の主任司祭として平原陽一神父を迎えた成田教会は建設予定用地取得に奔走、 さまざまな問題はあったが、 94年に現在の 「公津の杜」 に土地を確保することができた。 この間には初代主任司祭パワー神父が任地で強盗に襲われてなくなるという悲しい出来事もあった。

土地取得の後は設計のための話し合いが重ねられ、 信徒全員の意見が集約された形の図面が完成した。 95年4月には現主任司祭の立花昌和神父が着任。 同時に建設会社が決定され、 5月より基礎工事が始まり、 11月には完成、 喜びの日を迎えた。

中年の夫婦の危機を見つめながら
夫婦のあり方を考える
~ 「女性と教会」 委員会主催~

東京教区 「女性と教会」 委員会では 「役割分担から共生へ」 という年間テーマで講演会等を開いているが、 今回は中年の夫婦を取り上げ、 11月11日 (土) に 「中年の夫婦のあり方を考える」 というテーマで講演会を行った。

講演は、 『女が家を買うとき』 『ひとり家族』 等の著書がある、 ノンフィクション作家の松原惇子氏と東京ヒューマニックス研究所所長、 カウンセラーの荒川旬美ひとみ氏の2人を講師に迎え、 3時間近く行われた。

松原氏は、 ざっくばらんで軽妙な語り口で、 自分について、 また著書 『ひとり家族』 を書いたことによって見えてきた夫婦のありようについて話した。 そして、 「結婚してもしていなくても、 人はひとりだと思っていく必要がある。 結婚しているからいつも2人で、 ではなくて、 それぞれがひとりを恐れず、 ひとりを楽しむことができる能力が必要である」 と語った。

荒川氏は、 カウンセラーとしての立場から 「夫婦として暮らすことは大変なこと。 また、 男性は女性のライフスタイルの変化を受け入れる必要がある。 そしてよりよい夫婦関係をつくるために、 例えば夫をもっと好きになりたいと思ったら、 自分自身と向かい合って、 自分の考え方、 欲求に気づくこと。 それができてからパートナーと話し合えばうまくいくのではないだろうか」 などと述べた。

2人の話しに共通していたことは、 「生きていく上で、 一人ひとりが自分に正直に、 素直に、 自分がどうしたいか、 何をしたいか自分の声を聞いて、 そして考えるだけでなくて行動することが大切である」 ということであった。

相手に対しての思いやりや、 自分を殺してでも夫や子供のことを優先することがよいことだと言われ続けている女性にとって、 夫婦の問題を考える上でも 「自分に素直に、 正直に生きる」 というメッセージは、 新鮮にそして力強く感じられるのではないか。

夫婦であっても夫婦を一単位として考えるのではなく、 制度の上でも、 それぞれの生き方の上でも、 ひとりを大切に考えていくことがなされていくことは非常に重要だ。 そのために、 まず自分が自分を大切にすること。 そしてひとりを恐れないこと。 難しいことかもしれないが、 ぜひそうありたいと感じた。

出席者からも、 「ひとりに立ち戻って自分自身のありようを知り、 自分が本当は何をしたいのかを探ってみたい」 「夫と2人暮らし。 夫婦といえども考え方も違い、 私ひとり、 勝手に生きているという感じだが、 私はこれでいいのだと改めて納得した」 などの感想が聞かれた。

楽しい、 そして力づけられる講演会だった。

(大野真理)

小金井小教区
創設20周年記念 感謝大会

11月23日、 小金井教会 (主任司祭・吉川敦神父) は小教区創設20周年を記念して感謝大会を行った。

小金井教会は、 戸塚文卿師が桜町病院を建て、 医療と宣教活動に尽力した1939年に始まり、 75年小教区として認可された。

森一弘司教司式のミサ、 堅信式、 同司教の講演会と分かち合いには、 小金井教会の信徒、 福音史家聖ヨハネ布教修道女会のシスターをはじめゆかりの人々が多数参加した。

これに先立ち、 小教区創設20周年を迎えた 「感謝」 を表すために、 「聖書全巻リレー朗読会」 が実施された。

6ヵ月以上に及ぶ準備の後、 新共同訳聖書を用い、 全巻1259章を239人が読みついだ。 1人の朗読時間は15分。 朗読時間は午前7時から夜中の午前0時まで、 14日から20日までの7日間に総時間95時間32分をかけた。

吉川師は 「みことばの学びから豊かな祈りと実践をモットーに学びと祈りと実践を3位いったいとして天国への螺旋階段を着実に昇って行こうではありませんか」 と呼びかけている。

フランス教会レポート(2)
オルレアンからベズレーへ
関根英雄神父

「心の中でマリアさまと遊びたい」

最近の園児の祈りですが、 計らずも今回のフランスの方々の 「神の国の自由 (解放・救い) を信仰で語る」 姿を思い出させられました。 歴史の変遷に驚きつつも福音に生きる信徒の台頭に、 未来の曙光を垣間見る旅でした。

都市で、 郊外で、 農村で夫々の地で 「信仰とは……教会とは……」 と問い続けられやっと心の整理がついたのはブルネーの小さな小さな聖堂でした。

オルレアンから、 ビエルゾンの出会いが、 家庭でのカテケージス、 典礼の準備と生花の活用・終身助祭・反核デモ・高齢者や終末ケアー・経営者と労働者の立場での実践・カトリック・アクションなど生活上の信仰問題を広く網羅し、 パリとは違った環境でも同じような質の内容が提示され続けたので、 まともに向かったのでは矛盾の中で葛藤を増すばかり、 そんなときは歴史の中に静かに身を置くに限る。 ブルネーのフレスコ画は素朴に農民の12か月の労働を描いた。 後に預言者、 救いの秘儀、 キリストの生涯を無言で語ってくれた。 歴史の荒波に破壊されず、 汚されず素朴に福音を伝えている。

ブールジュの大聖堂を経て最後の訪問地ベズレーに向かった。

同地は、 8世紀頃マグダレナ・マリアの信心に始まる中世フランスの1つの重要拠点である。 コンポステーラへの巡礼、 十字軍の要路としてそのバジリカは教会を黙って見続けてきたのである。 12世紀に建てられたが、 何回かの火災にあいながらも建築は音響の良さと福音を告げるレリーフ=写真で観光客を集めていた。 私もただ荒れ果てたままの時代に訪れたことがある。 しかし、 2年前からエルサレム会という新しい修道会が日々の典礼を行うようになり、 祈りへと人々を招いている。 日本人も2人いる。

このバジリカにはロマネスクとゴシックが共にあるのも珍しいが、 圧巻は本のなかった時代の聖書と聖伝の壁画レリーフである。 その彫刻を眺めることは、 聖書と教会の歴史の試験を受けるようである。 が、 幸いにも我々は十分な時間がなかったので、 ブラザーダミアンのパイプオルガン演奏を拝聴して喜びの響きを胸に一路帰路についた。

人間の心は勝手に自分のイメージで幻想を造りあげるが、 歴史の現実はその夢から目覚めさせ、 主の言葉によって回心させ、 永遠の生命を約束してくれる。

ブールジュのステンドグラス=写真に、 天使からマリアが目の高さでみ言葉を受けているのがあった。 その光景のマリアこそ、 今回の研修のモデルがあり、 どの講師にも託身と受肉の神秘の信仰が生きていたようだ。

東京教区 「家庭プロジェクト・チーム」 主催
『家族のための祈り』
一泊黙想会

家族のために、 私たちは何を願い、 どのように祈っているでしょうか。

テーマ: 「家族のための祈り」
指 導:森一弘司教
と き:2月3日(土)13時30分~4日(日)15時
ところ:千葉厚生年金休暇センター (千葉市)
参加費:10000円
定 員:40名
締切り:1月20日
申し込み・問い合わせ
〒112文京区関口3-16-15
東京教区事務所分室内・家庭プロジェクト・チーム一泊黙想会係

TEL3943-2227
FAX3944-6677

ミンガラバ 5
ミャンマーの姉妹教会を訪ねて(4)

長くカチン州のことを書いてきましたが、 もう一つの教区、 インドと長く国境を接するチン州を受け持つハカ教区にも触れておきましょう。

このチン州は、 全域がチン丘陵なのですが、 「丘陵」 とは言うものの、 それはインパール作戦が行われたアラカン山脈に位置し、 2000メートル級の山がずっと続く山岳地帯です。 そこに住む人々はチン族と呼ばれる少数民族ですが、 およそ40のことばが話されていて、 宣教には大変難しい地域です。 もちろん、 交通も不便極まりなく、 2年前に叙階されたニコラス司教も一つの教会を訪ねるのに、 山を下りては大まわりしてまた登って、 しかもジープを途中で降り、 馬に乗って、 さらに馬が登れないところは歩いて行くといった具合だそうです。 そのジープは1965年製で、 「もうしばらく乗っていれば、 マニアに高く売って新しい車を買えるのでは」 などと思うのですが、 古い車は珍しくないのがミャンマーの経済の現状です。

人口およそ30万人のチン州には6000人のカトリック信徒がいますが、 最近かなりの勢いで増加してきていると、 ニコラス司教は喜んでいました。 召命も増えていて、 今はまだ、 小神学生を母教区にあたるマンダレー教区の小神学校にあずけていますが、 近いうちに独自の小神学校を建てたいとのことでした。 しかし、 叙階後に建て始めた司教館もまだ完成していないような状況ですので前途多難です。

「フットボールのグランドほどの広さの平らな土地はどこにもない」 「あまりにも州全体が貧しくて政府が外国人を入れないチン州」 などとも言われていますが、 カチン州同様、 ここの教会も宣教に熱意を燃やしていて、 国境を越えて、 インドの辺境地域での活動をしています。

タイとラオスに国境を接していて、 訪ねるのが非常に難しい教区についても、 たまたま訪ねた報道関係の方から 「暖かく迎えられた上、 いくつもの少数民族が、 力を合わせて働いている様子を見て感銘を受けた」 との報告をいただいています。 歴史的に見てキリスト教は、 厳しい状況に置かれた時に、 人々が強い信仰を持ち、 伸びていく傾向がありますが、 ミャンマーの教会を見ているとそれがよくわかるような気がしてきます。

(ミャンマー委員会)

神学院ザビエル祭

11月23日、 関町の東京カトリック神学院恒例の神学院ザビエル祭が開催された。

ミサ後、 広い構内を訪れた人々は晩秋のひとときを、 神学院紹介の展示、 ステージ、 バザー、 無農薬ぎんなんの販売、 エスニック料理、 手芸の店、 子ども企画、 神学院紹介コーナーなどで楽しんだ。

閉祭にあたって、 寺西英夫神学院長は、 「この神学院の入学者が毎年少なくとも10人ずつはいてほしいと思っています。 司祭になりたい人は、 それぞれの教区の司教と養成担当の司祭の推薦が必要です。

周りにいる人たちに働きかけていただき、 ぜひ来年も来てください」 と挨拶した。

教会・修道院巡り(45)
『徳田教会』

徳田教会の創設について思う時、 どうしても忘れてならないのはヨゼフ・フロジャック神父のことである。

フロジャック神父は、 パリ外国宣教会の宣教師で1909年日本に派遣され、 生涯を主に東京教区に捧げた。

彼は関口教会の主任であった時、 中野区の江古田にあった結核療養所を訪問していたが、 退院後行くところのない信者に出会い、 1件の家を借りてその面倒を見ることになった。 この家が慈生会の始まりであり、 徳田教会の始まりとなった。

現在は神田川の上流である江古田川を挟んで、 慈生会病院、 特別養護老人ホーム (ベタニアホーム) 徳田保育園、 ナザレット乳児院、 それを支えるベタニア修道会、 それにカトリック徳田教会が軒を並べるように建っていて、 さながらカトリック村の観をなしている。

1936年、 徳田教会は小教区として、 聖ビンセンシオ・ア・パウロを保護の聖人にいただいて出発した。 現在の聖堂は1953年に献堂されたが、 フロジャック神父は67歳、 主任司祭として働いていた。 1995年の今年、 聖堂は大改修され、 新築のように生まれ変わった。

徳田教会の信徒の大半は中野区と練馬区に在住しており、 約1000人である。 信徒の高齢化は免れない傾向で、 平均年齢は年をおうごとに高くなっている。

教会の運営は、 毎月開かれる教会委員会の話し合いでなされ、 行事ごとに大勢の信徒が協力して行われる。 わりと大きな教会であるにも関わらず家族的な雰囲気があり、 共に教会を支えていたという点で絆に結ばれている。

教会の裏方として欠かせないのがヨゼフ会 (壮年会) とマリア会 (婦人会) である。 教会はこの2つの輪の力で結ばれている。

徳田教会のもう1つの特徴は、 ベタニア会との協力関係である。 これを抜きにしては現在の教会を語ることはできない。 またフロジャック神父の後継者として40数年この地に住み、 ベタニア会と教会を支えてきたミルサン神父の存在は看過ごし出来ないものがある。 ミルサン神父は、 1994年現役を退き、 今は霊的指導者として多くの信徒や修道者をささえつづけている。

教会の大きな協力者として大阪聖ヨゼフ宣教修道女会、 韓国殉教福音修道女会も忘れてはならない。 3修道女会のシスターが毎朝のミサで祈る祈りこそ、 徳田教会の底知れない力となっている。

(主任 西川神父)

〒165中野区江古田3-15-2

編集部から

主の御降誕と新年のお慶びを編集部一同より申し上げます。

新春号の教区ニュースは、 大胆にお正月にふさわしいイメージのレイアウトで、 特集 「神様への年賀状」 をお届けします。

子供から大人までの信徒の方々に依頼して神様への年賀状。 神学生、 修道者、 司祭、 司教、 枢機卿の年賀状が掲載されています。 どうぞいろいろな方の年賀状をお楽しみ下さい。

編集部のチャレンジ精神に満ちたレイアウトは、 いかがでしょうか。 皆様の反応を心待ちにしています。

新しい年も、 編集部一同、 教区のあちこちで行われている情報を、 楽しく、 分かりやすくお届けできるようにして行きたいと思っています。

新しい年も神様の豊かな祝福が、 皆さんの上にありますよう祈っています。