お知らせ
東京教区ニュース第27号
1978年12月01日
目次
代議員会への日程
1月8日 活動方針・予算原案の修正。活動報告のまとめ。/1月11日 報告のまとめ承認。/1月29日 活動方針・予算案承認。決算討論、承認。監査。/2月11日 各部・委員会・ブロック報告を教区ニュースで。/2月20日 修正意見・提案など提出絞めきり。/2月22日 修正意見・提案等の検討。代議員会の議事検討。/3月11日 代議員会召集状を。
公会議の精神にかえれ 79年度方針へ基本活路 “憲章軸に”
1979年度の教区代議員会は、来春3月21日(水)午前9時からガテドラルで開かれるが、それにさきだち、来年の教区活動方針原案・代議員会の内容が、このほど布司協で検討された。方針案は、前文で教会憲章にもとづく教会のありかたをうたい、同憲章・現代世界憲章:福音宣教の理解を深めることを第一項に加えた。他は前年度のものを踏襲するが、すべての教会憲章の精神でもう一度みなおす。
予算案では、教区が外部からうける助成金の、収入合計の中に占める比率が一段と縮小され、自立に向かって更に1歩を進め得ることが指摘された。代議員会の内容は、上記活動方針案にもとづいて現在の教区の巨魁を反省する小グループの討議ということで意見の一致をみた。方針案や予算案は来春1月の布司協で承認されれば、そのまま代議員会に提出される。
布司協関係での教区活動方針は、ここ数年、同じものをくり返し、多少マンネリ化したという声がきかれる。従来の方針を継続するにしても、その根となるようなひとつの姿勢をはっきり示したほうがよいというのが大方の考えだ。根本問題をふまえないで5つの柱をこねまわしても、ゆきすぎや見当違いがおこり、真の共同体化を力強く進めてゆくうえにはかえって妨げになるという。
活動方針は代議員会できめられるものであるが、そもそも代議員会やそれを定めた教区大会はすべて第2バチカン公会議の精神にのっとってはじめられたものであり、具体的な方針を実行にうつすにあたってはいつもこの精神からはずれぬようこころがけなければならないものとされる。
しかし同公会議の真の精神は、必ずしも全ての人に正しく理解され、浸透しているとはいえず、10年を経た今日、教会とは何かという基本的な問題についてさえ、しかも司牧者の間でさえ、考えにさまざまな違いがあることが報告されている。
来年度の活動方針案に、「教会憲章」にもとづく教会のありかたが前文としてかかげられ、さらに「同憲章」「現代世界憲章」、使徒的勧告「福音宣教」をよく理解し、深めることが第1項として加えられたのは、こえらの基本的問題を、共同体のすべてが再認識するべき時期にきていることを示したものとして注目される。今度の代議員会の内容もこの点を考えてきめたもの。まず現場を把握し、基本線とどのような差があるかをみようとするのがねらいのようだ。
<予算原案生る>
布司協は10月末日、一応収支をしめたところで79年度の予算原案を審議した。財政部の説明では、
[収入]78年度の「利子・不動産収入」で、10月末日現在、7,188,142円となり、予算額6,900,000円を超えた。
これは(1)秋津の慈生会幼稚園が教会所有地であるため、これを同会に売却した(80,000、000円)、(2)喜多見教会の地上権が期限切れとなり、建物も老朽化して仕様不可能となったので、一旦、底地までを買収し、一括売却して差益を得た(62,000、000円)、(3)高齢司祭福祉資金は既に数年前から融資の者によって献金されていたが、今回それを正規に教区会計に居れた(19,000,000円)が主な理由。予算で利子収入を11,660,000円と大幅に増額したのは、これらの利息が加わるからである。
[支出](1)昨年度につづき、司祭給与の最低基準を5,000円上げて65,000円とした。人件費助成と本部経費を増額した。(2)神学生育成費は78年度の実績に合わせて12,000,000円。(3)ケルン教区と兄弟関係25周年で1,500,000円を計上。(原案は来春再審議、詳細裏面)
把えよう小教区の現状
代議員会の内容は、活動方針にもとづき、現在の教区の教会を反省する小グループの討議が主なものとなる。母体はブロックからの提案の審議も排除するわけではないが、布司協・ブロック委員とも2年任期の最初の代議員会であるため、現場とどれだけギャップがあるかを語り合うことが目的だ。会を実り多いものにするために、まえもって母体はブロックで準備討議することが望まれる。グループ・準備討議の議題は次のよう。
1.1977年から2年間、努力してきた、「小教区という教会共同体の充実・発展をめざそう」の4つの柱をふまえ、さらに、共同体としてのより根本的な姿勢を見つめる。
(1)教会共同体では、司教・司祭・修道者・信徒が、それぞれ固有の占めと役割を持っているが、たがいにそれぞれの立場の「神の民」の存在、活動を十分に評価し、また必要としているが。(それぞれの異なる役割の明確化、分業を互いに認め、それぞれを果たすことによって共同体は成り立つ)
(2)互いの純分はコミュニケーションがそんざいしているか。(それぞれ異なる立場、役割の者の間での意思の疎通が不可欠)
(3) 月曜日から土曜日までが生かされる力の源となるべき日曜日の感謝の祭儀(ミサ)及びその他の教会活動の機能はどうなっているか。(日曜日のミサ及び小教区内での諸活動の位置付け)
(4)「神の国」の理解のため、教会とは、福音とは、福音かと究・研修の場があるか。また十分に参加しているか。(教会の本質を理解するため、聖書を学び、「神の国」を理解する必要がある)
2.前項1の共同体としての教会は社会に対して「神の国」のしるしとなり道具となり得る。現在いかに地域社会に貢献しているか。(境内の外に向かっての働きかけをする態勢があるか)
(1)グループとしての、地域社会へのかかわりの活動があるか。
(2)個人として、月曜日から土曜日までの、家庭と職場が本領である信徒の福音化活動はどうか。それは教会共同体の中で、如何に評価されているか。
教区活動方針案 [布司協関係]
1968年、東京教区は、第2バチカン港会議の精神にのっとり、教会刷新のため、東京教区大会を開いた。教区大会で可決された議案の全てが実施されているというわけではないが、あらためてすでに10年を経た今日、教会とは何か、そして何のために存在しているのかという基本的問題を、司教を初め、司祭・修道者・信徒が再認識する時期に来ている。
そのため、この1年、この基本的問題を、公会議の姿勢にのっとり、今、東京教区が教会としてその使命を十分に果たしているかをみなで反省し、再出発すべく努力する。
1.われわれ教会が、人類の平和と一致のしるしとなるよう、互いに信仰を深め、人権尊重の行動に積極的に参加しよう。
(1)第2バチカン港会議の、「教会憲章」「現代世界憲章」及びパウロ6世教皇の使徒的勧告「福音宣教」を、教区民が、共同体のすべてのレベルで、よく理解し、深め、自らの刷新をはかる。司祭の研修会を充実させていく。
(2)バチカン港会議の、「教会憲章」「現代世界憲章」及びパウロ6世教皇の使徒的勧告「福音宣教」を、教区民が、共同体のすべてのレベルで、よく理解し、深め、自らの刷新をはかる。
(3)司祭の研修会を充実させていく。
(4)「要理教育講座」(要理教師対象)を継続して行う。
(5)「使徒職研修コース」(信徒対象)を継続して行う。
(6)「生きた典礼を目指す集い」を継続して行う。
(7)司祭・修道者の召命、神学生要請の共同責任の自覚を深め、教区事務局に相当者をおく。
(8)「靖国神社法案」及びこれに類する動きに反対する行動を今年も続けると共に、すべての、戦没者の礼のために祈り、平和を求める平和祈願祭を実施する。
(9)人権が不当に抑圧されている事実に、敏感な心を持ち、「日本カトリック正義と平和協議会」と連携を保ちつつ、時宣に適した行動をして行く。
(10)「カリタスの家」、教区内福祉活動の支援援助、ボランティア活動を教区内に広げていく。
2.予算・決算の承認を通して教区財政の現状を知り、財政自立の責任を自覚し、教区の共同体化をいっそう進めよう。
(1)不動産を含めて教区財産のありかたを検討し、前年度に続いて教区の不動産対策の実施につとめる。
※注:不動産対策とは、宣教師牧の観点から、1.不動産の活用を考え、2.不要の不動産を整理し、3.必要な不動産を取得することをさす。
(2)教区活動をさせる教会維持費・小教区負担金についての理解を、いっそう深める。
3.新しい時代の、青少年の活動の活発化に協力しよう。
(1)東京カトリック高校生活動指導者会」の活動を積極的に支援し、とくに小教区・ブロックレベルでの高校生の活動の活発化をはかる。
(2)JOCなど、勤労者青年に対する活動に協力する。
(3)教会学校(小・中学生対象)教師要請の活動を支援する。
(4)各ブロックは、中学生司牧の問題を検討し、その活発化を推進する。
4.小教区という教会共同体の充実・発展をめざそう。
(1)教会学校(日曜・土曜学校など)の振興をはかり、子どもの教育に努力する。
(2)同一小教区内にある修道院母体・施設母体等は、小教区母体とともに、その地域における宣教・司牧活動についての協力・交流を深めていく。
(3)教会共同体を深める第1歩として、在籍者を確認し在籍不在者をなくしていく。
(4)成人の、キリスト教入信者式・ゆるしの秘跡についての理解を深め、その徹底にいっそう努力する。
5.これらの活動をさらに前進させていくために、
(1)ブロック会議・布教司牧協議会の機能を純分に生かして行こう。
(2) 教区ニュース」を充実させて行こう。
信仰のふところ ~フランシスコ 田園調布~
東横線田園調布から多摩川園に向かって右側に、清楚な大聖堂を車中から見ることが出来る。これが田園調布教会である。
1932年アッシジの聖フランシスコを守護の聖人として献堂され、聖フランシスコを慕う多くの第3会員が基礎を固めたが、1955年、大聖堂の新築を見て現在にいたっている。信者総数は約2,500名、数年後には創立50周年を向かえる。本年1月西独アルビーツ社製、フランス人デザインによる壮麗、優美なパイプオルガンが聖堂内に設置され、荘厳な雰囲気を醸成している。
信者のつながりでは、ヨゼフ会(壮年男子)、婦人会、青年会、高校生会、聖歌隊、聖フランシスコ第3会、ビンセンシオ、教会学校、ボーイスカウト、レジオの他教会連絡会に各代表者が集り、報告、討議を行っている。また、地域福祉活動のために、ボランティアセンターが教会内に設置され、活動が定着してきている。
主な年間行事としては、復活際ごろの過去1年間の転入・重戦車の歓迎会、8月の教会学校生徒・自動の四阿高原・山の家でのサマースクール、10月初旬のバザーなどがあり、これら何れも教会員が何れかの形で参画し、相互の理解と親睦を深める機会としている。
得に小・中学生の信仰教育には教会を挙げて力を入れている。なお、これらの活動のハイライトはバザーであり、この収益は、最近とみに老化した聖堂外壁の改修資金に充てることにしている。
ひろば ~古物礼讃~
私はかつてカトリック新聞紙上に2ヵ年にわたって、昔の物、珍しい物などの記事をのせたことがある。何も道楽でそんなヒマ人の遊びをしていたわけではない。古い物の勝ちを多くの人に認識してもらって、古い物を死なさず、活用することをすすめることにその目的があったのである。
そのために先ず私自身、古物活用の実験をしてみることにした。幸い友人2人が店を構えた。1人は個人だが、他の1人は某デパートに恒久的に出店をはじめたのである。
何しろ、いわゆる宵でない限り、昭和年代で10年前の物であれば商品になる物は多い。古ライター、古カメラ、ブリキ玩具、そんなガラクタでも、ちょっと変わっていると高値で売れる。要するにタダで捨てることはない。
まして前に高く買った物なら、今の物価に相当した値で売れるものである。しかし素人にはできない。私は、友人たちを通じて、古い物を相当値に売ることが、現在可能になった。充分採算がとれる自信できたし、むしろ儲かるのである。
教会や関係学校の、バザーなどの商品売買の実情を見ると、殊に古物の扱いは損をし、投げ売りをしているといえる。教会のいろいろの事業にも、教会自体にも実際に何かをするにつけて、先立つものがなければ、何もできない。
そこで、私は皆さんに自分の周囲を見渡し、古物を活かすことを提唱したい。涙と汗の生活費を削らなくとも金を捻出できる一筋としても古物活用の道を実現しよう。
明治以前の物はもちろん、新聞や地図も明治の物なら捨ててはならず、昭和も戦前の物なら一応値が出る.戦中戦後の物も大切である。私の実際的な経験でいつでも相談にのる。遠慮せず電話を。
電話947-5544 (センター・高井幸一)
あした葉
「元号法制化実現国民会議」は、神社本庁や旧軍隊関係の団体が中心となっているが、相当ひろくの知識人にも参加をよびかけている。その宣伝のリーフレットをみると、いろんなゴマカシが目立つ。簡単な「正誤表」をつくってみたのでその一つを紹介/[誤]元号の元には初めという意味があり、新しい時世の縁起の良い名前を冠したのが元号(年号)である。わが国では、「大化」「大宝」以来約1,300年間、新しい時代への希望や祈りを込めて元号をたてつづけてきた。とくに明治以降は、天皇ご一代につきひとつの元号とする制が行われそれが「昭和」の今日まで、わが国の伝統として受け継がれてきたのだ/[正]わざわざゴチックにして「約1,300年を強調しようというカラクリなのだろうが、それは「一世一代」の元号ではない。「明治」以前の、20年間に6つもかわったような元号のことである。それも天皇の権威を表わすものだが、まあ「まじない」のようなものであった/しかし「明治」以降の一世一元の元号はまったく性質を異にする。それは天皇の名前(正しくはおくり名)であり天皇の「統治」を意味した。その「伝統」とは「明治」以来、敗戦までの約80年にしかすぎない/いいかえると「明治」「大正」「昭和」の約80年にすぎない元号(一世一元)を、さも「約1,300年」もつづいた伝統であるかのごとくごまかすのがねらいといえよう。なお正確に言うと明治天皇は慶応4年に践作して半年以上立たって敗北したから一世二元であり、一世一元は「大正」からともいえる。そうすると僅か35年の「伝統」ということになる。[誤]と[正]あなたはどちらをとるか。しかもリーフレットのなかにはこの種のまちがいがいっぱいなのだ。(S・A)
牧者も力点さまざま 明日のビジョン作りに混迷 “教会像?”
「日本宣教司牧センター」から出された「明日を目指す日本の教会のイメージとビジョン」という「叩き台」は、今後の日本の協会のあるべき姿で皆で考える「手引き」であったため、教区では、布司協・ブロック会議を通して母体に流していたが、他教区でも大体の意見が出そろい、このほど全国司祭研修会で検討された。会議では草案そのものに足しする批判などもあり、議論するほどに問題が出て討議にはならなかった。教会、福音化という根本的なことについてさえ、司祭によって考えに大きな違いのあることもわかった。福音化の妨げになっている点を考えたはじめての集会としては意味があり、改善のための主な課題をも整理した。
大都市志向型を反省
「日本の教会のビジョンを共につくる集い」は、今秋10月、各教区代表司祭、宣教司牧司教委員会、日本宣教司牧センターのメンバーをあつめて戸塚・聖母の園でひらかれた。さきに同センターから出されたビジョンについての草案をもとに、各教区や参加者個人の意見をもちよって討議するというものであった。
しかし、その家庭で、同草案に対するさまざまな意見や批判もだされ、ついには教会・福音化・基礎共同体などという基本的なことについてさえ、参加者でかなりの考えの違いのあることも露わになった。今さらビジョンなど必要か?などというものから、とくに地方の小教区で働いている司祭にとっては自分の教会のことを考えるだけで、精一杯で、アジアに存在する日本の協会などという原点は雲のかなたのことだなど。自らの研修としては意味があったが、問題は深く、重大であり、この種の集いをさらに積み重ねることによって遅れのとりもどしとズレの統制をはかることが急務とされる。
視点は異なっても基本的には社会の福音化を最終目標にしていることにはまちがいなく、とりあえずこの福音化の妨げになっている点を共に考え、次のようなまとめをつくった。
[前文]日本の教会の直面する様様の問題を自覚し、教会の使命が神の国の良きしるし、および道具であることを再確認する。そのために(1)教会は社会を福音化するものであること(2)その使命を全うするために自らを絶えず福音化すること(3)この意識をさらに深め広めこことが必要であること、を確認した。より具体的には-
1.社会を福音化するために
(1)社会の現状の分析と把握および資料の収集。
(2)現代人の必要と不安への関わり。
(3)大都市志向型の反省。
2.自らを福音化するために
(1)教区、小教区、修道会間の財政や人材の交流など、日本の全教会の一致と協力。
(2)世界の教会との連帯。司教、司祭、修道者、信徒間の福音的関わり。
(3)司教、司祭、修道者、信徒の役割を明確化し、それを果たすための養成。
(4)福音的貧しさに生きる。
3.意識を深めるために
(1)問題意識を深め、拡げる作業を長期的、短期的にすすめる
(2)あらゆるレベルで既存の組織を用いて対話の場をつくり、意見を吸収してゆく。
(3)いろいろな分野の人々の意見を吸収して、日本の教会の刷新の途を探求し、その努力を推し進めてゆく。
「ビジョンはみんなで」という主旨のもとに出されたアンケートの答えは、新しい教会づくりについての信徒の意見を反映するものとして注目される。なかには「こんなものには答えられぬ」とつきはなす向きもあったが、大方は真面目に回答してきた。そのいくつかをひろって見ると-
<素顔のアンケート>
1.日本の教会は世界における神の国の、完成のために、神の国の見えるしるしとなり、道具となる教会を目指そう-(1)安定を求めては神の国のしるしとはならぬ(2)横のつながりの意識を(3)エリート信徒を目標にするな(4)他者のために生きることの自覚が必要。
2.日本の教会はアジアで、受ける教会から、他の人々と共に分かち合う教会となろう-(1)優越感をすてろ(2)教会が政府と癒着している限り何をしてもだめ(3)人類すべては兄弟であるとの意識を(4)カリタス・ジャパンや女子修道会の活動に協力を。
3.日本の社会の、実の中で、すでにはたらいておられる聖霊に目覚め、導かれ、カリスマを生かしながら、日本人による日本人のための協会としよう-(1)日本文化の研究と日本神学者の養成(2)へんな土着化・日本化は考えるな(3)「日本」を主張するのはおかしい。
4.日本の教会は、新しい役務が奉仕する基礎共同体を拠点とする信徒主体の教会、真に共同体である教会を目指そう-(1)男子信徒の意識向上(2)基礎共同体とは何か(3)信徒主体の教会とは何か(4)教会は全体的のものであるからあまり区分するな。
5.日本の教会は、特にしいたげられた人びと、小さな兄弟を大切にする教会となろう-(1)慈善という言葉をやめよ(2)共助会を普及させろ(3)ボランティアの養成(4)人を肩書きぬきで考えよ(5)それほど意気込まなくてよかろう(6)仕事はいくらでもあるはず。
6.日本の教会は、社会機構のはらむ諸問題に取り組み、社会そのものを変革し、社会の福音化に働きかける教会となろう-(1)社会問題に無関心であってはならぬ(2)司教団は政治・社会問題に適宜指示を与えよ(3)司祭は社会に精通せよ。
7.日本の教会は、キリストの愛を証しすることを目指し、自分たちのためだけではなく、社会に派遣されたキリスト者の集いである教会となろう-(1)信徒は体験談を求道者に語れ(2)未受洗者を受け入れる広い態度を(3)まず、社会生活ができなければならない。
8.その他の意見-(1)このようなことをアンケートで解答を求める姿勢こそ問題(2)設問が抽象的である(3)教会は世界的なのに、なぜアジアの教会、日本の教会というのか(4)教会委員を主任司祭が任命する限り教会は変わるまい(5)今の教会には何を答えても無駄である。
教区の組織(1)
[司祭評議会]
教区司祭全員と、小教区で直接働く宣教会、修道会の司祭の中から、互選によって推薦された者と、4校秘書部、千葉県・コロンバン会地区長、第s教任命のものとで構成され、会合は月1回。審議のないいようは、教区行政、司祭の研修・生活・人事などが主なもので、実施は秘書部。
[布教司牧協議会]
1970年から始まった東京教区大会後、従来の司語句協議会の新しい型として生まれたもので、信徒使徒職委員会をも兼ね、教区共同体全員の布教・司牧を審議する機関である。小教区・修道院・教会司悦など全母体を8つに分けた地域の、ブロック会議員と、特別な使徒職団体から委員が選ばれる。
同協議会は毎月1回会合を開くほか、とくに毎年の教区活動方針及び予算・決算を提案する。教区内すべての母体から選出される議員によって構成される代議員で、これが教区民の総意の表明として承認されれば、それぞれ各ブロック及び母体で、教区の方針として実行に移される。なお同協議会直属の実行機関として「靖国問題実行委員会」(委員長・津賀 佑元氏)がある。
教区運営委員会は、同協議会員数名と事務局の各部長よりなり、同協議会への議題の整理と提出がおもな役目。会合は月1回。
事務局は代議員会で可決された教区レベルでの事項の実行機関で大司教館内にあり、次の諸部門をもつ。
(1)総務部 徳川師(司教秘書部)
(2)財政部 浜尾師-財政委員会
(3)広報部 青木師-広報委員会
(4)福祉部 三次師-福祉委員会
(5)社会部 金井師
(6)典礼部 徳川師-典礼委員会
(7)教学部 浜尾師-要理教育講座、使徒職研修コース、教会学校部、カト高校活動指導者会など。
カトリック図書 一般書店に 高円寺、八王子でもオープン
教区広報委員会では活動のひとつとして、昨年来「カトリック図書を一般書店に並べる運動」を展開してきたが、このほどまた新しく「湘南堂書店」(高円寺)と「くまざわ書店」(八王子)の2店を加えた。
この運動は、広報委の、出版分野の仕事の中でも、ユニークなものとそれ内外から注目を浴びていた。初めての試みとして不安もあったが、出足はまずまずの好評であるという。先にはじめられた書店の中からは、試験的なものから、常備にしたらなどという声も出はじめ、これにたずさわったものを勇気付けている。
もちろん、いままででも有名なものや、間接的にカトリックを伝える本は、一般書店に散在していたが、ひとつの図書群として置かれているところに意味がある。特殊な本を店の棚に並べるということは出版界のきびし現在大きな冒険であると同時に、書店側の好意であるともいわれている。
本屋は、ミッションスクールと教科書や学習書などで取引のある店だ。広報委では、中央出版社・聖パウロ女子修道会・あかし書房などの協力ではじめられたこの運動をさらに推進させたいといっている。問題は、当方のPRにもかかわっている。管轄小教区教会の信徒にとっても教会の近くの書店でカトリック図書を入手できるとなればメリットもあるはず、布教の一端に協力する意味でも、当該書店に足しげく出入りすることが望まれる。ミサのお知らせや、小教区報などでせいぜいPRしてほしいと関係者は望んでいる。
また書店に直接つながるミッションスクールの生徒やその父兄、修道会関係の者が大挙してその店におしよせたらなどという夢も捨てていない。
新しく開発された2つの書店、高円寺・湘南書店では高円寺教会、メルセス宣教修道女会本部、光塩女子学院に、八王子・くまざわ書店では八王子教会、長崎純心聖母会八王寺周動因、東京純心女子学園にそれぞれPR方を依頼している。書店には「カトリック図書特選コーナー」というプレートが表示してある。
※書店所在地 [湘南堂書店]高円寺駅南口・〒166杉並区高円寺南3-57-10・電話314-5555/[くまざわ書店]八王子駅北口・〒192八王子市旭町2-13・電話0426-25-1201/[正文堂書店]赤羽駅前一番街・〒115北区赤羽1-21-3・電話901-1818/[飯田書店]清瀬駅南口・〒180-04清瀬市松山1-10-2・電話0424-91-3242
<そして雪国にも>
広報委のこの運動にヒントを得て、このほど遠く新潟の東京教区研修所でも準備をはじめた。妙高高原町唯一の書店である「妙高書房」にカトリック図書をならべようというのだ。当面はカタログ販売ということになろうが、書店側も大いに乗気であるという。高原町は信者人口50名ぐらいのところ。
[妙高書房]バス停妙高温泉前・〒949-21新潟県妙高高原町妙高・電話02558-6-2033・責任者 野口 進(教区研修所)・〒942-21新潟県妙高高原町池の平・電話02558-6-3478
マスコミを考える会
第5回 1月14日(日)/映画について―岩波ホール総支配人・高野悦子氏 (聖パウロ修道会)
第6回 3月11日(日)/広告について―J.ウォルタートンプソン社・野田 実氏 (カトリックセンター)
フリングルス卿逝く
ケルン教区の前教区長・フリングス機卿が、12月17日、91才で帰天した。東京教区は25年前、ケルン教区と姉妹関係をむすび、とくに戦後の教会の復興と発展については、同教区より物心と共に多大な援助をうけた。同機卿はその先導者であり、来年は25周年記念行事が企画される矢先だった。
夢が実現した!
身障者のイタリア紀行「グラツェ」はユニークで愛あふれる本。東京カリタスの家で。
判決迫る合杞拒否
自衛官護国神社合杞拒否訴訟で5年も続いた裁判は、去る9月21日、結審を迎えたが、いよいよ来春3月22日に判決という大詰に突入した。
被告・国(自衛隊)と隊友会は「合杞したのは隊友会だ。隊友会にもまつる自由がある」と居直っている。もしこのような主張が許されるなら、やがて全国の語句神社さらに靖国神社に隊友会の名で公然と自衛官をまつる道がひらかれ、天皇、首相などの靖国神社公式参拝の実現などあいまって、国論を二分してきた靖国神社法案の核心部分が実現することになる。
「政教分離」「信教の自由」の観点から、我われも自分自身の問題としてとらえ、裁判を支援することが急務とされる。
感動映画で反響
藤沢教会の横垣内 実氏はこのほど鎌倉にある重症心身障害児施設・聖母訪問会「小さき花の園」に3ヶ月カメラをすえ、記録映画を製作した。自己資金約1,500,000円をつぎ込んで完成。企画、構成1人で兼ね、観客の心を打つ感動の作品。教会・幼稚園などで自主上映している。連絡先は、〒251 藤沢市鵠沼藤が谷2-8-3
布司協議事要旨
第17回(10月1日)
1.布司協の任務を次の3つに。
(1)代議員会で決定された基本方針に基づく布教司牧に関する教区連営事項の再議決定。
(2)ブロック会議の活動を推進し、教区レベルでの調整を行う。
(3)代議員会への提案。
2.布教のありかたについての反省。
(1)布教司牧についてのよい意見が眠っているのではないか。それを真剣な関心をもって吸い上げるように。
(2)ブロック会議自体低迷。分科会や研修会を行ってはどうか。
(3)何を決定しても神父と遊離している。きめたら必ずその線に沿って進むのでなければ意味がない。
(4)部や委員会の活動を活発にしたほうがよい。
(5)教区レベルのことを考えるというが、教区全体について情報が得られていない。
(6)研修コースその他、実際にどのような成果を上げ、終了者がどのように活動しているかなど、現実的追及が必要。
3.母体の所属ブロックにつき各母体を千葉ブロックに属するようにしてはとの意見があり、運営委から城東ブロックで検討するよう養成されたが、このように他の母体も、その所属について再考するよう、ブロック会議に検討を要請する。
第18回(11月2日)
1.代議員会で審議される教区活動方針案について。
(1)公会議の精神を方針のあまたにつけることは結構。
(2)「教会憲章」をまず学習してからやるべきではないか。
2.代議員会の内容について。
(1)予定としては今まで通り4本柱の分科会を考えていたが中止。
(2)母体やブロックからの提案を排除するわけではない。
3.宣教のビジョンについての全国司祭研修会の報告。
第19回(11月3日)
1.活動報新案の検討。
2.予算原案の検討。
3.移動信徒連絡事務所の紹介。
(18・19回の内容は本号記事)