東京教区ニュース第11号

1975年02月01日

活動法案に意見を  50年度代議員会せまる

 教区は3月21日(金)聖心女子大講堂で、昭和50年度の代議員会を開く。昨年6月30日に開かれた代議員会は略式であったため、正式のものとしては今度がはじめてである。代議員会では前年度の活動や決算なども報告されるが、布教、司牧に関する布司教関係での教区運営の基本方針の決定、予算の承認などがおもな任務であり、これらについての本年度の原案全体が、前文をも含めて1月23日の布教司牧協議会を通過した。しかし、白柳大司教の要望にも見られるように、教区レベルで推進してゆく諸活動の方針や財政の見通しなどについては、前もって全教区民の間でよく審議されるべきものとして原案前文をのせることにした。これをもとに各母体やブロックでは十分に検討することが望まれ、修正案などがあれば3月7日(金)までに事務局に提出してほしい。

活動もようやく軌道へ

教区活動方針案<布司教関係>

 1974年度の活動方針を基本的に受け継ぎ、さらに教区レベルでの宣教司牧を充実強化して行くために、以下のような諸活動を行うことを確認して、これを1975年度の東京教区活動方針とする。

1 われわれ教会が人類の平和と一致のしるしとなるよう、互いに信仰を深め、人権尊重の行動に積極的に参加して行こう。

 (1)「教区ニュース」6号と8号に発表された聖年の趣旨をさらに徹底させ、刷新と和解を深める黙想会・練成会を推進するとともに、教区レベルでの聖年集合を行う。

 (2)司祭の研修会を充実させて行く。

 (3)「要理教育講座」(要理教師対象)を今年も行う。

 (4)「使徒職研修コース」(信徒対象)の計画を実施する。

 (5)「生きた典礼を目ざす集い」を今年も行う。

 (6)司祭・修道者の召命、神学生養成の共同責任の自覚を深めていく。

 (7)「靖国神社法案」に反対する行動を今年も続けるとともに、すべての戦没者の霊のために祈り、平和を求める平和祈願祭を実施する。

 (8)人権が不当に弾圧を受けている事実、特にアジアの諸国におけるそのような現実に敏感な心を持ち、正義と平和協議会(司教会議内)と連携を保ちつつ、時宣に適した行動をして行く。

 (9)「カリタスの家」の支援を今年も続け、福祉の相談活動、ボランティア活動を教区内に拡げて行く。

 

2 予算・決算の承認を通して教区財政の現状を知り、財政自立の責任を自覚し、教区の共同体化をいっそう進めよう。

 (1)不動産を含めて教区財産のありかたを検討する。

 (2)教区活動を支える教会維持費・小教区負担金についての理解をいっそう深める。

 (3) 「東京教区相互協力基金」の計画を実施する。(注)

 

3 新しい時代の青少年の活動の活発化に協力しよう。

 (1)高校生連盟の指導者の活動を積極的に支援し、特に小教区のブロックレベルでの高校生の活動の活発化をはかる。

 (2)JOCなど、勤労青少年に対する活動に協力する。

 (3)教会学校(対象 小中学生)教師養成の活動を支援する。

 

4 これらの活動をさらに前進させて行くために、ブロック会議・布教司牧協議会の機能を十分に生かし、「教区ニュース」を充実化させていこう。

 

(注)「東京教区相互協力基金」-東京大司教区内の小教区およびその付属施設が保有する資産でつくる基金。これを有利かつ安全に連用するとともに、緊急な必要に対しては貸し付けも行い、相互に協力することを目的とする。

 

白柳大司教も要望

 教皇が年頭の平和祈願日にあたって呼びかけられたテーマは「和解-平和への道」ということでした。父なる神のみ前にすべての人が1つとなっていくため、すべての領域で神と、人と、また自然の和解が必要です。そして教会は平和と一致を目指して、その証しとなっていかなければなりません。さて教区大会は東京教区の刷新と和解を意図して開かれましたが、教区民全員がたとえそれぞれの立場を異にしていても、1つの目的を目指して協力してゆく覚悟を表明するよい機会であります。

 聖年である本年の代議員会は、そのために格別の意義を持つことでしょう。和解し、1つになってすすもうとするために大切なことは、全員が皆、共同責任を持っていることを自覚し、その任務を果たしてゆくということです。代議員、ブロック会議員はもちろん、そうでない人々も皆、東京教区を1つの共同体として捉え、そこに生きてゆく責任があります。特に今年は、聖年の意義をより一層深めて、古い自分、今までの信仰態度、今までの生き方、今までの教会へのかかわり方、また教会自体のあり方などを反省し、キリストに向って一歩新たに前進する時、刷新がなされる時であります。

 ところで私たち神の民が、キリストの救いの恵みのしるしとなりふさわしい道具として社会に生きるため、信仰を深め、積極的な使途となるよう宣教に目を向けましょう。福音に生き、福音を伝えながら同時に、社会の福音化を目指す私どもの使徒職にあって、特に人間の基本的人権がおびやかされる動き、力に対して勇気を持って警告を発し、行動をとる必要がある場合があります。それは、人との和解、神との和解として当然の行為ですが、更に自然との和解のためになすべきことも私どもの周囲にはたくさんあります。

 共同責任のつながり造りあげる教会のもう1つの面に、財政の自立を目指すための努力があります。私たち一人一人が、分に応じて小教区聖堂や、儀式や、司祭の生活について配慮するばかりでなく、教会活動をも財政的に造りあげてゆく姿勢が必要であります。

 明日の社会に福音の力強いしるしとなるべき青少年に対して、私たちはやはり共同で力を注ぎ、彼らの信仰と人格の成長に寄与しなければなりません。青少年の教育は、家庭、学校にのみ任されるべきことではなく、教会の大きな仕事でもあります。学生、勤労青年が、神の国の建設に大きな力となっていること、またより大きな力となっていくことを期待して、青少年への働きかけを盛んにしていきたいものです。そして更に、神の国のためこの教会に仕える司祭、修道士、修道女としての生き方のあることを彼らに示し、紙からの召し出しが実在すること、またそれに応えてゆくことができることを教え導くことにも力を注ぎたいものです。このことも神の民の共同責任であることを思い、特に、両親、家庭、学校、小教区、修道院などにおいて召命を思い出し育ててゆくようにいたしましょう。

信仰のふところ  殉教地に高輪教会

 品川駅から歩いて5分、高輪プリンスホテルに面した閑静な高台の一角に高輪教会がある。

 ベツレヘム会のプロイスラー師の設計による日本家屋風のこの教会は、1959年(昭和34年)11月21日、江戸の殉教者に献げられた。聖堂として献堂された。

 江戸の殉教者とは1623年(元和9年)12月4日、徳川三代将軍・家光の時、信仰のために火刑に処せられ殉教した、イエズス会士・エロニモ・デ・アンゼリス神父他50名の男子信徒のことである。

 その殉教地は、教会近くの聖マリア学院内にあり、記念碑が建てられていたが、学院移転に伴い高輪教会の前庭に移された。

 高輪教会から徒歩5分の所にスカポロ会本部があるが、教会設立までは、近隣の信者は日曜ごとにスカポロ会本部の聖堂でミサにあずかっていた。

 しかし、信者数が50人になり百人に増えてきたため、スカポロ会では附近の土地を捜し始めた。その話を聞いた信者のお年寄、マリア・アンナ持田さんの申し出によって、持田邸のすべてをスカポロで買い取ることができた。

 この持田邸に何の手も加えることなく、その庭に聖堂と伝道館が建てられたのが今日の高輪教会である。

 献堂以来、スカポロ会司祭が司牧にあたっているが、1970年ケリー師のあとを引き継ぎ、島原岐阜などの司牧経験豊かなコックス師を主任司祭に迎え、高輪教会はますます活発になってきている。

 信者数も当初の100名から570名に増え、現在求道者は15名、昨年クリスマス期の受洗者は4名であった。

 高輪教会の特徴を一言で言い表わすならば、「信者相互の暖い交わり」と言えよう。

 レジオ・マリエ、婦人会、青年会、アルファ・オメガ会(壮年会)が活躍しているほかに、聖書研究会、公教要理なども盛んである。

 聖堂に入ると祭壇の正面に大きな十字架が掲げられているのが目をひく。その十字架に相対して江副隆愛氏の作品である大きな江戸の殉教者の油絵がかかっている。

 これは、あたかも高輪教会の信徒一人一人の熱烈な信仰心を象徴しているようである。

10月26日に教区集会

聖年行事たけなわ

 聖年も核心に入り、その関心もようやく高まってきたが、教区は10月26日(日)に聖年東京教区集会を開くことをきめた。教区レベルでの行事としては今までカテドラルの聖年ミサ(月の最終日曜12時)が主なものであったが、いわば教区内の聖年諸行事のしめくくりとしてこの集会を行なうことになったもの。場所や内容は未定だが、布教司牧協議会では早急に実行委員会をつくり、具体案をねることになっている。

 また母体やブロックでもいろいろの行事を計画しているが特にカテドラルへの巡礼が目立つ。3月9日(城東)、4月27日(中央)などがはっきりしたところ。特に城東ではそのためにかなり豪華な小冊子も作っている。神の愛によって一つのブロックに結ばれたものが、大司教のカテドラルに集って、刷新と和解の祈りをささげることが主な目的であるが、またその機会に、一人でも多くと知りあうことができるようにと、壮年、青年、こどもの集いなども考えている。城西では昨年につづいて今年も基本線としてブロックでの合同ミサ、黙想会など計画中。

バチカン放送案内

時間 6・50-7・05(AM) 周波数 7235,9615,11705KHZ

◎聖書のしおり/2月11・18・25日 3月4・11・18・25日  ◎法王のことば/2月13・27日,3月6・13・27日  ◎放送カメラ/3月8・22日  ◎音楽・お便り/2月15日,3月1・15日  ◎話題を追って/2月20日,3月20日  ◎聖年とローマ/2月22日,3月29日

ひろば

ある中毒死

 坂東三津五郎氏のふぐ中毒死のニュースは、いろいろ考えさせられることがあると思う。ある会合の席上このニュースが伝わりおもいおもいの発言があった。「ふぐの中毒死などで夫を失った夫人はさぞつらいだろう」「人間国宝の役者が1人減ったことによるこれからの歌舞伎の世界のマイナスは測かり知れない、もっと自重してほしかった。」「彼を招待したひいき筋の人はどんな気持ちだろうか」「そのふぐを調理した者、そしてそこの主人はどんなにかつらいことだろう、その人たちの気持ちを考えると気の毒でならない。」「ニュースには手足がしびれて入院した病院から夫人への電話で、もしおまえも一緒ならきっとこのようになっていただろうとあったが、この中には自分の妻への愛情が切々と脈うっている。」「このとき、三津五郎氏は死に直面して従ようたる態度でいるが、果たして私どもはこのように死に対面できるだろうか。」「彼の信仰は何だろうか梨園ではカトリックは少ないだろう」など。

 次に、はからずも同じ日別の集会でこのニュースに対する発言を聞いた。「彼は余程ふぐが好きなのだなあ」「何もキモを4人前も食べなくてもよいのに」「食通とはきいていたが、好きなものを食べて死ぬのなら彼も本望だろう」「料理屋は営業停止だろう」。

 さてこの2つの会合の発言をくらべていかに異ることか。前者は教会の信者の集りの発言である。私どもカトリック信者は別に意識するしないにかかわらず常にキリスト的愛をもって他人に対していたわりの気持ちでものを考えることが身に備わっているのである。

 不幸にしていつ死がおとづれてもいいように、常に心の準備をしておきたいと思う。  (荻窪教会 鈴木 実)

あした葉

 本年度の布司教関係での教区活動方針案ができた。その中に靖国神社法案に反対する行動を今年も続けるという1項がある。正直なところすべての人にそうスンナリとはうけ入れられていないようだ。勿論この反対運動は教区大会で決められたものであり、教区レベルで展開すべきものとして昨年の略式代議員会でも承認されたものである以上、理念的にはわからねばとするもの、心情的、行動的にはさほど熱心になれないというむきも多いだろう。しかもその反対の動機が信教の自由を侵す恐れというものであってさえそうなのである。ましてや関係団体の印刷物などに「天皇制」とか「軍国主義」とかの字が出てくると、見ただけでアレルギーを起すという話もきく。//一体ヤスクニにかかわりをもつとは自分にとって、教会にとって何であるのか、このことをはっきりとつきつめぬまま、反対運動に反対したり、賛成するにしても教区の方針の1項目にあるからとか、司教も賛成しているらしいからというようなひとまかせ的なことではカトリックの中に折角起ってきたこの運動もやがて衰退してしまうのではなかろうか。//ヤスクニ闘争は今新しい曲がり角を迎えようとしている。それは法案の背景をなす国家神道復活の動きが、最近とみに高まりつつあることをみても明らかである。わが国の民主主義を重大な岐路にたたせている政策のほんねがあらわになるにつれ、われわれも単に法案成立を阻止するという運動から脱皮して、昭和50年代は、復権するネオ国家神道そのものとの対決を課題にせねばならない。そしてこれは軍国主義化への危惧の故にということを必ずしも前面に出さなくても、信教の自由を守るという動機からなお充分になしうるものであると考える。//ヤスクニ運動に対して冷淡なのも、要はその内にひそむ問題の重要性についての認識の欠如にある。伝道一つも自由にできない時代がきてからほえづらをかいてもあとの祭である。おくればせながらでも学習の要がありはぬか。  (S・A)

だが問われる参加の熱意  新たに期待される2歩目

 1972年以来、新しい機関のもとにはじまった教区レベルの活動もようやく軌道にのり、昨年6月30日の略式代議員会では1974年度の活動方針と予算案を承認、それにもとづいた努力がつづけられたが、本年はブロック会議員、布教司牧協議会委員も任期満了で大半が交代、いわば第2期にはいった。この機会に次の活動へのステップとして、5大目標をかかげたこの1年の歩みをふりかえり、活動結果をまとめてみた。これらは補うべき点とともに代議員会であらためて口頭で報告され、詳細や質疑に対する答弁は事務局各部、関係小委員会の責任者が行なうことになっている。またこのほか各ブロック毎の活動について担当者が報告する予定。 

自覚しよう共同責任 

1、人権尊重に行動的参加は?

(1)刷新と和解の運動について、教区ニュースを通して下からのもりあがりを呼びかけてきた。カテドラルでは8月から毎月最終日曜日12時のミサを聖年のミサとして特別説教。

(2)11月末、宣教を中心テーマとした司祭研修会(2泊3日)を行なう。参加者約50名。

(3)典礼委員会では9・10・11月の最終日曜日、「成人入信式」についての講習会を行なう。

(4)要理教師を対象とした要理教育講座(秋・春2期)を計画、前期を終了した。受講生93名。

(5)靖国問題実行委員会では3月の国会請願署名運動(約1万名)後センターにて集会を開き、現在他の活動団体と連携して情報交換。8月11日には、千鳥々渕戦没者墓苑にて平和祈願祭を行う。本年2月11日、NCC後援のパネルディスカッションのためにカンパ。

(6)7月25日、布司教全体会議は池司教逮捕事件にともない、次のような決議文を採択した。

 1、東京教区布教司牧協議会は韓国内における人間の基本的人権を無視した一連の事件を深く憂慮する。またこのような状況にあって、正義を守るために戦い、苦しんでいる韓国カトリック教会の兄弟の行動を全面的に支持し、祈りと兄弟愛においてかれらと常に一致しつつ、かれらの苦しみをわれわれのものとする。

 2、同協議会は、金枢機卿、池司教の立場を支援するために、国際世論をおこすべく各国に訴えておられる白柳大司教の行動を全面的に支持する。

 3、同協議会は、教区内の、できるだけ多くの母体が、金枢機卿あてに、励ましの電報を送ることを強くすすめる。

(7)カリタスの家の窓口を10小教区に設置する。

(8)シオン会救済については、対社会小委員会と同会関係者の話し合いで、武蔵野ブロック内における支援活動を展開することとなった。

 

2、予算・決算で教区共同体化は?

(1)6月30日の略式代議員会で、初の決算、予算を検討、承認される。

(2)財政小委員会は、9月26日の布司教で、教区財政検討の答申を終え、新たに財政委員会が発足。財政についての企画、立案、検討と執行が任務。

(3)「カトリック東京大司教区相互協力基金」の提案が承認される。実施は今年から。

 

3、青少年活動の活発化に協力は?

 高校生連盟指導者たちの活動を支援。拠点として中央出版ビル6階の一室を借用することが実現。指導者たちは、小教区に集まる高校生たちへの働きかけの不足を反省し、今年度は、この点にも力を入れる計画。青少年小委員会の新メンバーが決まる。

 

4、新機構での相互理解協力は?

 教区規模で解決していくべき課題については、要理教育講座、使徒職研修コース、典礼刷新運動、相互協力基金など、逐次とりあげ実施に移されてきたが、まだまだ積極的に取組むべき課題が多いと思われる。またブロック内での相互協力活動なども、いくつかのブロックでようやく軌道にのってきた状態である。委員の第1期の任期が終り、新委員との交替も見られる今年度に期待される。

 

5、媒体としての教区ニュースは?

(1)教区ニュースの隔月発行も軌道にのり、現在11号まで発行された。部数は7千部である。教区の活動を活発化させる媒体としての役割りについては、聖年の趣旨および具体的指針の掲載など、ある程度の目的を果したと評価される面もあるがまだまだ不十分と思われる。

(2)広報部は広報機関に関する教令の司牧指針「コミュニケーションと進歩」の邦訳、出版を推進し、教区で500部を買い上げ、約400部を全国マスコミ関係機関、大学図書館などに寄贈した。

<むづかしい千葉>

 千葉ブロックは中央からの交通の便の悪さや、ここがコロンバン宣教会の担当地区であることなどから、他のブロックにくらべて活動をひろげてゆく上にいろいろの問題点がある。その解決の1方法として、西千葉、船橋、市川、松戸、柏など教区司祭担当小教区を加えて拡大してはとの声もきかれるが、ブロック内ではコロンバン会神父の指導のもとに実際にいろいろの活動が行なわれているのでむしろこれに積極的に参与してゆくことの方が先決問題ではないかという。

 またブロック会議が従来の信徒協と混同されるなど、その性格についての理解が徹底していない面もあり、この点も話し合って確認することの必要性が指摘されている。

愛の運動に教区も参加  富士山麓の施設へ募金

 カリタス・ジャパンでは本年度の四旬節「愛の運動」を国内心身障害者を対象として展開するが、その具体的方法は各教区に任せている。東京教区としては目下富士山麓に建設中の、聖ヨハネ会「富士聖ヨハネ学園」の建築資金援助のために教区規模で募金の方法は各母体に一任されている。

 社会福祉法人聖ヨハネ会は昭和14年より東京小金井市に桜町病院を経営するかたわら、31年7月に八王子市に精神薄弱児施設「甲の原学院」を設立し,以来19年にわたって精薄児童の救済に努めている。

 聖ヨハネ会は大正の終りから昭和の初年にかけて、当時としては珍しかった邦人司祭故戸塚文郷師によって設立の基礎が作られた。東大医学部出身の医師でもあった戸塚師は、当時死病とまで恐れられていた結核に苦しむ人びとのためにキリストの愛による病院設立を目指して「聖ヨハネ汎愛病院」「ナザレト・ハウス」「海上寮」などの病院や療養所を次々とつくり、献身的な医療活動に従事された。これらの医療事業は今日桜町病院は結核患者が漸次減少しつつある現状により46年から外科神経科、産婦人科などの各科を増設して、総合病院への道を歩みつつある。

 一方、戸塚師のよき協力者であった女性達はその後聖ヨハネ修道会を結成し、病院事業の母体となるかたわら、第2次大戦の混乱がなお残る昭和27年に戦災孤児たちのために養護施設「愛聖園」を開設し、多数の孤児たちの養護教育にあたったが、年月を重ねるに従いその必要性も少なくなって、愛聖園は発展解消し、甲の原学院の開設となった。

 心身に障害をもつ児童及び成人の救済は今日大きな社会問題となっているが、国の思索はいまだ十分ではなく、民間の社会福祉法人は多くの冒険をおかしながらこの問題に真剣に取り組んでいる。聖ヨハネ会でも、甲の原学院の建物が老朽化してきた数年前より施設のあり方を再検討してきた結果、重度精白の成人・児童に重点を置いて施設をつくり直すことに決定し、環境のよい富士山麓忍野村に土地を求め施設を全面的に移転することになった。名称も「富士聖ヨハネ学園」と改称し、昭和46年10月より建築工事を開始した。

 第1期工事は47年8月に完成し現在約100名の児童・成人がよき環境のもとで教育・訓練を受けている。しかしながら、甲の原学院には尚90名の児童が残留しており、これらの児童を移すために、昨年の夏より第2期工事に着工している。建築工事費は5億3千万円を要するが、国庫補助金及び自己資金によってもなお5千万円が不足しており、現在募金運動を推進中である。

年度予算案決まる  神学生費など増額

布教司牧協議会は、このほど代議員会の審議にそなえ、昨年度の決算とあわせて1975年度予算案を承認した。本年度予算の支出では、特に司祭生活補助費、教区神学生養成費、及び布教司牧協議会活動費の増減が目立つ。なおこの増額のための収入としては、

(1)小教区負担金を10%から15%に増やす。ただし各小教区の理解をうるための十分な話し合いの時間がなかったため、とりあえず実現可能な約15教会からはじめる。

(2)未信者同士の結婚、他教会所属信者の結婚式、葬儀が年間20回以上ある教会を対象とし、挙式経費以外の献金の一部を「挙式献金」の名目で教区に納めるなどが立案されている。

浄化へ共同行動  キリスト者政治連盟が結成

 政治浄化のために、もう黙ってはいられない-と、新旧両派からキリスト者約50名が集り、「キリスト者政治連盟」の結成大会が、1月20日午後1時から三宅坂の社会文化会館で開かれた。開会の折りにつづき、規約案の承認、役員の選出、結成宣言文の採択などが行なわれたが「和解の福音をゆだねられ、蘇りの主がすでに世界の主であることを信ずるキリスト者が、その信仰に基いて、日本国憲法下の民主体制を尊重し、地に平和を確立することを祈りつつ、自由にして責任ある発言と活動を行う」というのがその目的と事業で超党、超派をモットーとして政治浄化への共同行動にとりくむ予定。

 よびかけ世話人は、金子みつ、河上民雄(参議院議員)、飯坂良明(学習院大教授)、中嶋正昭(N・C・C総幹事)、芦名直道(日本キリスト教団牧師)、青木静男(カトリック司祭)ら17人からなり、この日三役として委員長・横川正市(日ソ貿易協会会長)、副委員長・中平健吉(弁護士)、書記長・原田洋一(キリスト教団上星川教会牧師)の各氏が選ばれた。

 連盟では、政治の腐敗と堕落が目にあまるものがあるこの時代に心あるキリスト者が黙することはなにもしない怠慢の罪をまぬがれないとして多数の参加を期待している。会費は年間1口1千円(できれば3口)。

出版連絡会が発足

 互に協力しよう-と、カトリック出版関係者の初会合が、12月11日、広報委員長、糸永司教のよびかけによって中央協議会で開かれた。

 カトリック関係の雑誌の発行数は、かなり多いにもかかわらず、少ない信者の中で、執筆者と読者を奪いあうことになり、のびなやんでいる。現在の雑誌をある程度まとめて力を合わせることの必要性は、教区大会でもいわれ、先の広報委員会でもその解決としてまず各出版社間の連絡組織の設置が望まれていた。今度の会合はその実現の第一歩で、カトリック新聞社を含む中央出版社、愛社、ドン・ボスコ社など13団体から代表者が出席「カトリック出版連絡会」の名のもとに今後つづけて集まることを決めた。

 目的や性格付などは、世話人が案をつくって検討することになっているが、これによって出版社の間の歩みよりが大いに期待されている。カトリック出版関係者の代表としての広報委員は立石幸雄師(パウロ会)。連絡先は中央協議会広報委員会。

冊を手もとに

 新しい「カトリック祈祷書」が誕生した。自由な思いに根差した祈りの手がかりとなるのが目的。聖書、詩篇からの抜すいなども特徴だが、教会暦、秘跡と祈りの中で、とくに「感謝の祭儀」の祈りの重大性が強調されている。教区司祭協編著・550円あかし書房

ブロックの任務

(1)布教司牧協議会と各母体とをつなぐ場となって、布教司牧協議会への議題の提出および布教司牧協議会の決定事項の連絡および実施の推進にあたる。

(2)ブロック内各母体間の布教司牧に関する連絡協議、さらには各ブロック独自の布教活動の推進にあたる。

<千葉ブロック> 3月21日から23日まで、房総半島の信徒を対象に聖年の黙想会。(マリア会で)

<多摩ブロック> 4月20日、前晩からの夜間練成登山につづいて聖年のミサ。(午前11時、純心学園で)

 

代議員選出について

 近日中、事務局より各母体に通達される。