お知らせ
ヨセフ年記念企画「東京教区のヨセフ像」
2021年03月15日
このコーナーでは、ヨセフ年を記念して東京教区の教会や修道院に置かれているヨセフ像を、その像にまつわるエピソードと共にご紹介します。機会があれば、最寄りの「ヨセフ様巡り」の巡礼をなさってみてはいかがでしょうか?
※ヨセフ年に関する詳しい解説はカトリック中央協議会の特設ページをご覧ください。
※カトリック中央協議会では「聖ヨセフの連願」、「聖ヨセフへの祈り」の日本語訳を公表しています。お祈りください。
東京カテドラル
カテドラルのルルドの横に立つヨセフ像をご存じでしょうか。白柳誠一枢機卿によって「受けとめるヨゼフ」と名付けられたこの像は、彫刻家の関谷光生(せきや みつお)氏の手によって1999年に完成しました。銘板の文字も白柳枢機卿の筆によるものです。カトリック信者ではない関谷氏は、ヨセフ像を制作するにあたり、アトリエで森一弘司教や稲川保明神父から説明を受けたり、森司教と一緒に宇治のカルメル会のヨセフ像を見学しに行ったりするなどして、聖ヨセフへの理解を深めたそうです。
また、このヨセフ像の設置には、当時司教館で奉仕していた大阪聖ヨゼフ宣教修道女会のシスターたちへの感謝も込められており、大阪ヨゼフ会の本部修道院(大阪府箕面市)にも関谷氏の手によるヨセフ像が置かれています。カテドラルの正面扉から外に出ると、ルルドのマリア像と受けとめるヨセフ像の両方が目に入ります。今年はヨセフ年。カテドラルにお越しの際には、ルルドだけではなく、是非ヨセフ像の前にも足を運び、主イエスの養父である聖ヨセフに祈りを捧げていただければ幸いです。
※「受けとめるヨゼフ像」感動の設置秘話はこちら。是非ご一読ください!
本所教会
本所教会のヨセフ像。 「1951年聖堂が建てられた時に、一緒に安置されたものと思われます。一部修正してありますが、当時のままだと思います」(本所教会信徒)とのこと。
五井教会
房総半島の東京湾に面した千葉県市原市にある五井教会は、昭和30年代後半から盛んに開発された京葉工業地帯に転勤してこられた九州出身のカトリック信者と、聖コロンバン会のオドワイヤー神父様が家庭集会を持つことで歩みを始め、仕事の為に移住して来られる人が多いので「労働者聖ヨセフ」を守護聖人として1965年に教会堂も献堂されました。
全世界で5月1日に「労働者」聖ヨセフをお祝いするように定められたのは1955年のことでした。
働く人々の模範、ゆるぎない信仰をもって黙々と働く姿、父親として神への信仰を子に伝える大事な役割をマリアとともに果たす聖ヨセフのことを、もっと身近に感じ知ることができるように、2009年には当時の主任司祭・坂倉恵二神父様と信徒数名によってヨセフ祭壇新設プロジェクトチームが結成されました。教会ホールの壁をくり抜き、はめ込み式の祭壇を造ることと並行して、五井教会オリジナルの「労働者聖ヨセフへの祈り」も日英2か国語で作られました。
この祭壇の前でお祈りする人も多くいますが、教会ホールの隅から聖ヨセフ様は、信徒が集会をし、共に食事をしたり、気軽な立ち話をしたりする様子をいつも静かに見守っていてくださいます。
コロナ禍で昨年は集会もミサすらも教会堂で挙げられなかったのですが、5月の第一日曜日には皆で持ち寄った花で祭壇を飾り、聖ヨセフにちなんだ聖歌や「労働者聖ヨセフへの祈り」を唱えてお祝いします。5月1日に向けてノベナもささげるようにしていましたが、そんな集いがまた戻ってくるのを待ち望む今日このごろです。
カトリック五井教会 広報部
労働者聖ヨセフへの祈り
労働者聖ヨセフよ あなたは主イエスの養父に選ばれ、 お告げのとおり、幼子イエスを聖母マリアと共に 守られました。
あなたは御子イエスと共に暮らす中で、 仕事を、すべての人に仕える事へと高めて下さいました。
こうしてあなたはイエスが成長するまで、 天地創造の御業を行う天の御父の姿を示す役割を、 担って下さいました。
それは、人間の父としての最高の姿でありました。
仕えられるためではなく、仕える者として、 いのちまでも私たちにお与え下さった、 御子イエスに倣って 私たちの日々の勉強や仕事も、 すべての人に 仕える事へと変えられていきますように。
また、イエスとともに、 御父の創造の御業の良き協力者となれますように、 私たちを導いて下さい。
アーメン。
Prayer to St. Joseph
the Worker O Blessed Joseph, Patron saint of all workers,
Through the message of God’s angel,
You were chosen by God
To be the foster father of His Divine Son
and protector of the Blessed Virgin Mary.
Working alongside Jesus,
You raised all works of service
to a new level of dignity,
and modeled the Fatherhood of God,
Creator and ruler of the universe.
Help us to follow your example and
to offer our lives in service of one another.
Guide us as we strive to be
Faithful co-workers in our daily lives,
Protecting your creation
and building up the Kingdom of God.
上野毛教会
正門を入りすぐ右、隣家と接している塀の近くに上野毛教会の聖ヨセフ像は設置されています。大きさはちょうど人の背丈ほど、右手には花の咲いた小枝を、左手には巡礼の杖を持ち、城壁を背にたたずむ立像です。手に持つ枝に花が咲くのは花婿のしるしとの古い伝説があります。聖堂献堂(1959.7.15)50周年を記念して、2010年に礼拝所のカルメル山の聖母マリア像と共に建立されました。
ヨセフ様とカルメル会とは伝統的にゆかりがあります。アヴィラの聖テレジア様は、創立した多くの修道院のうち13の女子修道院に「サンホセ」(聖ヨセフ)の名をつけ、ご保護を願い、また模範とされました。フランシスコ教皇様も、『使徒的書簡「父の心で」』の中で、「アヴィラの聖テレジアはこのかたを弁護者、執り成し手とし、深く信頼し…」と記しておられます。
ヨセフ様のご像をもう一つご紹介いたします。
ヨセフ年も半ばの5月、聖堂と駐車場との間にある植込みの中から高さ、幅50センチほど、厚み30センチほどの重い石の塊が掘り出されました。一つの面に、ヨセフ様と幼いイエス様が彫られています。ヨセフ様は足を組んでゆったりと座り、歩けるようになったばかりの幼児のイエス様を転ばないように両手でしつかりと抱き支えているほほえましいお二人の姿です。どなたが、いつ置いたかはわかりませんが、当初はよく見える場所に置かれていたものが、月日が経つうちにまわりに樹木が茂り、落ち葉に隠されて、いつの間にか見えなくなっていたのかもしれません。
思いがけない「聖ヨセフ年」の贈りものです。聖堂と信徒会館の間のスペースにプチガーデンを急造し、感謝して大切に設置されました。カルメル会の保護者であり、普遍教会の保護者である聖ヨセフ様に、あらためて世界の平和とご保護をお祈りいたします。
(上野毛教会信徒)
ヨセフ像の写真募集します!
「ヨセフ年」を記念して、東京教区の教会や修道院にあるヨセフ像の写真を募集いたします(個人所有は含みません)。その像が制作・設置された由来や像にまつわるエピソードの文章を添えて、教区本部事務局広報部宛に郵送かEメールで写真をお寄せください。お送りいただいた写真と文章は教区ニュースと教区ウェブサイトでご紹介いたします。沢山のご応募お待ちしています!
送付先
郵送:〒112-0014
東京都文京区関口3-16-15
カトリック東京教区事務局広報部
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