教区の歴史
司祭月例集会帰天司教・司祭合同追悼ミサ説教
2015年11月30日
2015年11月30日 東京カテドラルにて
説教
皆さん、今年も死者の月にあたり、本日、なくなったすべての司教・司祭のかたがたの永久の平安を願ってご一緒にミサをおささげいたします。
先日11月22日、千葉寺教会で聖コロンバン帰天1400年記念ミサがあり、わたくしが主司式しましたが、その際、非常に感動的な祈りを一緒に唱えました。今その祈りを紹介します。
司祭のための祈り
おお、イエスよ!
あなたに選ばれた司祭たちのために祈ります。
忠実で熱心なあなたの司祭のため
生ぬるく不忠実なあなたの司祭のため
宣教地で働くあなたの司祭のため
誘惑に苦しんでいるあなたの司祭のため
孤独と寂しさで苦しんでいるあなたの司祭のため
若いあなたの司祭のため
病気になったあなたの司祭のため
臨終の床にあるあなたの司祭のために祈ります。
しかし何よりも
私たちにとって身近な司祭たちを委ねます。
私たちに洗礼を授けた司祭
私たちの罪をゆるした司祭
あなたのミサの中で、私たちにあなたの御体と御血を授けた司祭
私たちに教え、助言を与えた司祭
私たちが感謝しなければならないすべての司祭を
この世においても、永遠の世界にあっても
あなたの祝福で豊かに満たしてください。
アーメン。
(幼きイエスの聖テレジアの祈り)
本当に涙がこぼれるような、心のこもった祈りです。
わたしたちはこの祈りの前半に出てくる司祭のどこかにあてはまりませんか?
わたしたちも司祭から洗礼を受け、ゆるしの秘跡を受け、・・・ました。
帰天された司祭に感謝を捧げます。地上の生涯において人間の弱さからおかした過ちのために今清めを受けている司祭のために祈ります。どうか、「道であり、真理であり、命である」主イエスに従って司祭の務めを果たした司祭に永遠の安らぎをお与えください。
神の創造されたこの世界は依然として悪の支配する状態にあります。どうかわたしたちに、悪と戦う知恵と勇気を授けてください。
わたしたちは「世の終わりまでともにいる」と言われた主イエスと一緒に、神の国の完成の時を待ち望みながら、希望のうちに歩んでいます。神の国の完成は主イエスの再臨のときです。そのときすべての被造物は滅びへの隷属から解放されます。(ローマ8・21)その解放のときの到来への信仰と希望を持ってご一緒に歩んでまいりましょう。
昨年12月8日、無原罪の聖マリアの祭日、わたしたちはこの「東京カテドラル関口教会聖マリア大聖堂」の献堂50周年を迎えました。12月7日が待降節第二主日でしたのでこの日に「献堂50周年記念ミサ」をささげ、ケルン教区への感謝を新たにし、また合わせて東京カテドラル建設のために尽力くださった白柳誠一枢機卿様の追悼を行いました。
カテドラルは教区の祈りの中心となる教会でありますので、12月14日(待降節第三主日)より、カテドラルでの教会の祈り・晩の祈りを開始いたしました。
東京カテドラルは東京教区の祈りの家の中心であります。カテドラルでの典礼と祈りを通して、わたしたち神の民が主イエスを信じる信仰の喜びを日々生きることができますように心から願っています。
12月8日からは「いつくしみの特別聖年」が始まります。
わたしたちが神のいつくしみをより深く知り、信仰の喜びに満たされ、自分自身、神のいつくしみを表し伝える者となることができますよう、今日は特に心を込めて祈りましょう。
東京教区の神の民が現代の荒れ野におけるオアシス・泉となり、多くの人の潤い、慰め、希望のしるしとして歩むことができますように。
アーメン。