教区の歴史
「ケルンからの道」派遣ミサ
2015年07月20日
2015年7月20日 ケルン・ホールにて
説教
1.2005年のケルン世界青年大会に日本から参加したわたしたちは今日、東京教区のケルン・ホールに集まりました。各自この10年のあゆみを振り返り、これからの歩みの上に神の恵みと導きを祈りましょう。
2.きょうの第二朗読、ヨハネの手紙は言います。
「神は愛である。神はわたしたちを愛し、わたしたちの罪の償いのためのいけにえとして、御子をお遣わしになった。神が先にわたしたちを愛してくださったので、わたしたちは、愛ということを知った。神の愛を信じたわたしたちは聖霊を受け、聖霊の助けと導きを受けて、わたしたちは互いに愛し合う者とされている。」
3.今日の福音のなかに「人の子も三日三晩、大地の中にいることになる」という不思議な言葉が出てきます。これはイエスの死と復活をあらかじめ指し示す言葉だろうと思います。イエスの弟子たちは復活したイエスに出会いました。弟子たちはイエスからの霊、聖霊を受け、聖霊降臨の日に教会が成立したのです。その弟子たちの証言を信じてキリスト者になった人たちが後の時代に続きました。
4.復活とはキリストによる罪と悪への勝利を意味しています。キリストを信じるわたしたちは勇気と希望をもって自分の信仰を表し伝えていかなければなりません。
5.イエスは敵への愛を説きかつ実行しました。十字架の上で自分を死に追いやった人たちを赦し、彼らのために父なる神に祈り、愛をもって悪に打ち勝つ模範を残しました。
6.今年2月に司教たちは「戦後70年、司教団メッセージ、平和を実現する人は幸い」を発表しました。日本国憲法の前文と9条は、まことにイエスの福音に適った内容であると思います。憲法の解釈変更によって日本を、戦争ができる国にする企ては決して許されない事であります。
7.イエスの教えと模範に倣い、「平和を実現する人」となるよう祈り、そのために努力する人となりましょう。共に、主なる神に、知恵と勇気を祈り求めましょう。