教区の歴史

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赤羽教会堅信式説教

2015年06月14日

2015年6月14日 年間第11主日 赤羽教会にて

[聖書朗読箇所]

説教

本日、堅信の秘跡を受ける人にとって今日の福音はどんな意味があるでしょうか。

イエスは神の国の福音を語りました。しばしば、たとえをもって神の国を説明しました。神の国とは神の支配、御心が行われている状態のことです。

神の国は小さなからし種にたとえられます。それは小さな、小さな存在ですが、そこにはすでに神の力が働いています。からし種は、今は小さくとも、神の力の働きにより、空の鳥が巣を設けるほど大きな木に成長します。

神の国は人間の力によってではなく神の力によって建設されます。しかし、神はご自分の国を建設するに際してキリストの弟子たちの協力を求めています。神は人々に聖霊を送り、聖霊の賜物を授けて、神の国の建設に当たらせるのです。

きょう堅信を受ける皆さんは、いわば「地の塩」、「世の光」として、神の国の証人となります。「知恵と理解、判断と勇気、神を知る恵み、神を愛し敬う心」と呼ばれる聖霊の7つの賜物を受け、神の国の建設の協力者となります。

わたしたちは本当に小さな、弱い存在です。しかし、いわば小さな「地の塩」、「世の光」のような存在で、この世の不条理をキリストの心で味付けし、この世の闇をキリストの光で照らしています。

「地の塩」、「世の光」となって人々を導き励ました人々のなかに、「蟻の町のマリア」と呼ばれる、エリザベット・マリア北原怜子さんがいました。北原さんの生涯が人々の模範となるということが認められて、2015年1月22日に教皇様から「尊者」という称号を受けました。(配布された北原怜子さんについての小冊子を呼んでください。)

神の国、それは平和が実現している状態です。イエスは言われました。「平和を実現する人は幸い。」

日本の司教たちは「戦後70年司教団メッセージ」を発表しています。この冊子を是非読んでください。提案されていることを受け止め、皆さんそれぞれ、平和のために働く人となり、互いに協力するものとなってください。この冊子には、司教団の戦後50周年、60周年メッセージもあわせて収録されています。この冊子をぜひ読んで書かれている提案を実行してください。
 
今日の第二朗読でパウロは言っています。

「わたしたちは皆、キリストの裁きの座の前に立ち、善であれ悪であれ、めいめい体を住処としていたときに行ったことに応じて、報いを受けなければならない。」(2コリント5・10)

わたしたちは地上の旅をしている間、悪を避け、善を行い、平和を実現する人として歩みましょう。

そのために、父である神に、信仰を強くしていただき、聖霊の豊かな恵みに与るようにいたしましょう。