教区の歴史

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インターナショナルデー2005 ミサ中の説教

2005年04月24日

原文(英語)

2005年4月24日12:00~、 東京カテドラル聖マリア大聖堂にて

 

 

イエス・キリストにおける兄弟姉妹の皆さん 

今日、私たちは第15回インターナショナルデーを祝うためにここに集い、同じ一つのミサをこの東京聖マリアカテドラルで祝おうとしています。 

亡くなられたヨハネ・パウロ2世教皇は、「主よ、私たちと共におとどまりください」という使徒的書簡を発布して「聖体の年」を宣言なさりました。これは2004年10月から始まって2005年10月に終わります。 

そこで私たちは、2005年度インターナショナルデーのテーマを「キリストのからだ」と定めました。 

私たちは皆、聖体制定の話を知っています。三つの共観福音書とパウロの書簡は、聖体制定の次第を私たちに物語っています。しかし、ヨハネ福音書にはその記述がありません。その代わりにヨハネは、キリストが弟子たちの「足を洗われたこと」、すなわち彼らに模範を示すため、最後の晩餐の間に「洗足」を実行なさったことを述べています。 

イエスは、この「洗足」の模範を通して何を私たちに教えようとなさったのでしょうか?それは、自らの具体的な行為によって、私たちが、どのように互いに愛し合うのかを教えようとなさったのだと思います。

聖体は愛の秘跡です。

お互いに愛し合わなければ、ご聖体を拝領するのに何の価値があるでしょうか?

同じミサで、共にご聖体を拝領するのであれば、私たちは互いに愛し合うべきです。

私たちは様々な国々から来ており、お互いに色々違っています。けれども私たちは、こうした違いがお互いをもっとよく知り、愛することの妨げとなると考えるべきではありません。私たちは、お互いに仕えあい、助け合うために呼ばれています。それは、わたしたちそれぞれが違った賜物・惠みをいただいているからです。ひとりひとりは大変ユニークな存在です。神は一人一人をかけがえのない人格として創造なさいました。イエスは皆がお互いに協力するように望まれます。神は私たち一人一人に、この世界で果たすべき独自の役割をお授けになっているのです。 

もう一つ意義深いことは、今日、私たちが神の民として、多様性の内に一致することを祝っている時に、先のヨゼフ・ラッツィンガー枢機卿が、私たちの265代目の教皇として就任なさるということです。 べネディクト15世に敬意を表して、新教皇はベネディクト16世の名を選ばれました。べネディクト15世教皇は、人々を一致させる人として知られています。彼は、「民族や信条にかかわらず、すべての人々の恩人」と評された教皇でした。ベネディクト15世、また、先のヨハネ・パウロ2世教皇の歩みを受け継ぎ、新教皇ベネディクト16世も、教皇としての最初のミサで一致のために力を尽くすと誓われました。 

今日、私たちも新しい教皇のために祈りましょう。そして、ここにいる私たち一人一人のために祈りましょう。ご聖体を受けることによって、もっと清められた愛、もっと忠実な愛、もっと強められた愛をいただき、それによってお互いによりよく知り合い、愛し合う者となれますように。アーメン!