「すべてのいのちを守る月間」に関する声明:アジア司教協議会連盟総裁より

2020年08月31日

アジア司教協議会連盟総裁のチャールズ・マウン・ボー枢機卿(ヤンゴン大司教)より、「すべてのいのちを守る月間」に関する声明が届いていますので、ご紹介いたします。

 

「すべてのいのちを守る月間」に関する声明
「地球のためのヨベルの年」

皆様

平和、連帯、そして希望において

私たちは今、試練の時にあり、そこから解放されることを切望しています。新型コロナウイルス感染症のパンデミックはアジアをはじめ、世界中に影響を与えています。共同の努力によって、このパンデミックは数年以内に克服されると見込まれています。しかし長期的に見れば、21世紀において人類が直面する最大の課題は、人為的な気候変動とそれに伴う生態系の危機です。アジアの、そして世界中の次世代の幸福は、いかにその危機に対処するかにかかっています。

今年、カトリック教会は、教皇フランシスコの招きに応えて「すべてのいのちを守る月間」を実施します。 教皇が「私たちの共通の家のために祈りと努力を強める時節」と表現するこの特別な期間は、「被造物を大切にする世界祈願日」である9月1日に始まり、アシジの聖フランシスコの記念日である10月4日に終わります。 2020年のテーマは 「地球のためのヨベルの年:新しいリズム、新しい希望」 です。アジアに住む私たちは、地球の休息と私たちの生活様式-生態学的、経済的、社会的、そして政治的な-との一体となった関係を考えながら、聖霊がこの地上を刷新することの証し人となることを望んでいます。祈りに根ざした、私たちの過程、小教区、学校、青少年組織、そして教区での活動を通じて、私たちは、私たちの共通の家との関係を癒やし、刷新しようと努めています。

「エコロジカルな回心」を求める回勅『ラウダート・シ』の呼びかけと、「ヨベルの年は罪の赦しの時である」-それは奴隷を解放し、負債を清算し、財産と所有権を回復するという、より親しい側面です-と教えるレビ記25章10-12節のみことばの中に、私たちは霊感によるひらめきを見出します。しかし、注目すべきは、ヨベルの年には土地すなわち地球の休耕期間が規定されており、その間、種まきや刈り取りは行われないということです。土地は7年ごとの休息の年に加えて、50年ごとに休耕しなければなりませんでした。主によるヨベルの年の宣言は,天地創造の時から存在している地球とそこに住む人々の相互の結びつきを強調しています。

何世紀にもわたって、カトリック教会は、回心の時、そして個人的および社会的な生活様式の新しい方法を見つけ、恵みを受けるための時として、ヨベルの年を祝ってきました。イエズス会の前総長、アドルフォ・ニコラス師は、ヨベルの年は感謝すべき祝福の時であること、そして、誰もが同じように祝福されているわけではないので、この祝福は、地球、貧しい人、そして他者と分かち合うべきであることを適切に説明しています。確かに、現在進行中の新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、当然のごとく、貧しい人々の叫びに私たちの目を向けさせています。しかし、疎外された人々や恵まれない人々の声に耳を傾ける時、教皇フランシスコが『ラウダート・シ』(49)の中で明らかにしているように、この貧しい人々の叫びは地球の叫びでもあることを無視することはできません。

そこで私は、アジアのすべての司教、修道者、司祭、教育機関の責任者、そして家庭の皆様に、自分の教区、修道会、学校、小教区、そして家庭で「すべてのいのちを守る月間」を意味のあるものにし、他のグループにも参加を呼びかけることをお願いします。アジア司教協議会連盟(FABC)では、2020年のために様々な提案や資料を提供しています。それらは「すべてのいのちを守る月間」のウェブサイトhttps://seasonofcreation.org/から入手することができます。私たちは、まもなく、FABCの人間開発室とインドカトリック司教協議会のエコロジー委員会との間で、新たなつながりができることを期待しています。

これらの提案が、私たちの創造物への関心を深めるきっかけとなり、地球が開発の猛威から解放されることを願っています。

この「すべてのいのちを守る月間」にFABCがお役に立てることを信じながら祝福を送ります。

†枢機卿チャールズ・マウン・ボー, SDB
ヤンゴン大司教
FABC総裁

※教皇庁人間開発のための部署は、「すべてのいのちを守る月間」と同じ9月1日から10月4日を”Season of creation”「被造物の季節」と定めています。名前は異なりますが同じ意向で定められた期間ですので、東京教区ウェブサイトでは「すべてのいのちを守る月間」という表記に統一します。
※「ヨベルの年」とは:7年ごとに国のすべての畑を休ませる安息の年を7回守った次の年で、50年に1度巡ってくる聖年。この年は畑を休ませ、債務奴隷を解放し、困窮のために売却された土地の返還が行われた。人ではなく神こそが世界の所有者であるという信仰の表現である。

 

訳:カトリック東京大司教区広報