教区の歴史

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関口教会ルルド100周年記念ミサ

2011年05月21日

2011年5月21日午後6時 東京カテドラル関口教会ルルド前庭にて

 

第一朗読 使徒たちの宣教 (使徒言行録1・12-14)

福音朗読 ヨハネによる福音(ヨハネ2・1-11)

 

ちょうど百年前の1911年5月21日に、関口教会のルルドが完成し、祝別式が行われました。今日は喜びのうちに、百年間いただいた恵みに感謝し、またこれからのわたしたちの歩みに一層のご加護を願って、ここルルドの前でミサをささげます。

今日の福音はカナの婚宴です。

イエスが言われたとおりに、召使が水甕に水を満たして宴会の世話役のところへ持っていくと水は極上のぶどう酒に変っていました。イエスを通して水がぶどう酒になる。この話はパンとぶどう酒が主イエスの御からだ・御血になるごミサを連想させます。司祭はイエスの名代でミサをささげ、聖別の言葉を唱えると、パンは御からだに、ぶどう酒は御血に変ります。わたしたちの日々の生活と生涯が主イエスを通して、父なる神が喜んで受け入れてくださる薫り高いよいささげものとなるよう、聖母に祈りましょう。

今日の福音では、またマリア様が主イエスに「ぶどう酒が足りなくなりました」とおっしゃって、イエスの助けを願いました、しかしイエスは「婦人よ、わたしとどんなかかわりがあるのです。わたしの時はまだ来ていません」と冷たく断りました。それでもマリア様は召使に、「この人が何か言いつけたら、そのとおりにしてください」といいます。結局イエスは母の願いを聞き遂げました。

わたしたちカトリック信者はマリア様に祈り、マリア様の取次ぎを願います。本当は、そうしなくともわたしたちの祈りは天の父に届くはずです。主イエスは、『わたしの名によって願えばどんな願いもかなえられる』といわれました。

しかし、カナの婚宴のマリア様の役割を見ますと、《マリアを通してイエスへ》という道筋が見えてきます。

今日は東京大司教区カテドラル関口教会のルルド奉献100周年を記念してこのルルドの前でミサをささげています。

マリア様の取次ぎを願って祈りましょう。

「いま東日本大震災のために苦しみ悲しみ不安の中にいる日本列島の住民であるわたしたちの願いをかなえてください。わたしたちが主なる神様の愛をもっと深く信じることができますように。わたしたちが知恵と勇気を持ってこの困難に打ち勝つことができますように。わたしたちはより大きな希望を持って周りの人々を励ますことができますように」

 

5月はマリア様の月です。今日は教皇様ベネディクト16世の強いお望みを皆さんに伝えなければなりません。

5月24日はキリスト信者の助けである、中国・上海の佘山(シェシャン)の聖母の記念日です。教皇様は、5月24日を、世界のカトリック信者が、中国の教会とともに心を一つにして祈ることを望んで言われました。

「わたしは皆様がこの日を中国の教会のために祈る日としてくださることを望みます。」

そして自ら佘山(シェシャン)の聖母にささげる祈りをつくり全世界に伝えられました。

今日は教皇様の祈りの一部をもって説教の結びとします。

 

至聖なるおとめ。人となられたみことばの母であり、わたしたちの母であるかた。

あなたは佘山(シェシャン)大聖堂で「キリスト信者の助け」としてあがめられ、

中国の教会全体はあふれる愛をもってあなたを仰ぎ見ます。

今日、わたしたちは、あなたの助けを求めてみ前に進み出ます。

神の民を顧み、真理と愛の道を歩む民を母としての気遣いをもって導いてください。

彼らが常に、すべての人がともに平和に生きるためのパン種となることができますように。

   (中略)

 佘山(シェシャン)の聖母よ。中国のすべての信者を支えてください。

彼らは日々の試練のさなかで、信じ、希望し、愛し続けています。

彼らが恐れることなく、世にイエスを語り、イエスに世を語ることができますように。

   (中略)

中国と全アジアの母であるかた。今もとこしえにわたしたちのために祈ってください。

アーメン。