教区の歴史

教区の歴史

関町教会堅信式説教

2010年07月04日

2010年7月4日 年間第14主日 関町教会にて

 

先日、6月19日、今日堅信を受ける予定の子どもたちが、教会学校の先生(リーダー)たちと稲川神父様と一緒に教区本部にいるわたしを訪問してくださいました。司教になって堅信式は何度も行ないましたが、堅信式の前に、堅信を受ける予定の子どもたちが訪ねてくれたのは初めてのことです。ありがとうございました。

  その際、子どもたちから手紙をいただきました。これも初めてのことです。手紙には返事をしなければなりません。今日の説教で返事に代えさせていただきたいと思います。

ある人が書いていました。

「今、堅信を受けるために友達といっしょに準備しています。ぼくは堅信を受けるのを楽しみにしています。なぜかというと堅信のおめぐみで、今までとは違う自分になれるような気がするからです。」

その通りです。堅信を受けるというのは今までの自分とは違う自分になることです。人は毎日新しく生まれ変わらなければなりません。

今日の朗読「ガラテヤの教会への手紙」のなかで聖パウロは言っています。「大切なのは、新しく創造されることです。」

神様は聖霊を送ってわたしたちを新しく生まれ変わらせてくださいます。イエス様の弟子であるペトロはイエス様の受難・十字架という出来事にあって気が動転してしまい、怖くなって、イエス様を見捨てて逃げてしました。イエス様は復活されて弟子たちのところにお現れになり、また50日目には弟子たちに聖霊を注がれました。これが聖霊降臨という出来事です。聖霊を受けた弟子たちはイエス様の教えがよくわかるようになり、信仰を勇敢に宣(の)べ伝えることができるように変えられました。まったく違う人に生まれ変わったのです。

今から行われる堅信の秘跡は、聖霊降臨のときに弟子たちが受けた恵みと同じ恵みを授ける秘跡です。皆さんは今までとは違う人になることができるのです。

信仰を強くしていただき、イエス様の教えを守り行なう勇気を与えていただきます。勇気とは他の人を大切にするために働く力です。世界中で、貧しさのために必要な食べ物を得ることのできない人がたくさんいます。また病気や障がいで苦しんでいる人もいます。友達がいなくて、一人ぼっちで、さびしい思いでいる人もいます。そのような人のために働く力をいただきます。

創世記のはじめに、神は天地万物をつくられた次第が述べられています。実は神様は今も働いておられます。イエス様は、「わたしの父は今もなお働いておられる」(ヨハネ5・17)と言われました。今もこの世界を創造しておられます。神様はご自分のお望みになる世界を造っておられます。そのためにわたしたち人間の協力を求めておられます。

今日の福音でイエス様は72人に向かって言われました。「収穫は多いが、働き手は少ない。だから収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい。」

特に今日堅信の秘跡を受けられる皆さん、神様がこの世界をご自分のお望みになる世界に変えるために皆さんの協力を求めておられます。

皆さんはそれぞれどんな働きをするように呼ばれているでしょうか?今日はそのことをよく考えてみてください。