教区の歴史

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新パイプオルガン計画 ~プレリュード~

2007年05月10日

カテドラル聖堂のパイプオルガンが新しくなるそうですが―

今のオルガンは1964年のカテドラル建築の際に設置されたもので、修理、メインテナンスをしながら使用してきましたが、2004年の復活祭をめどに、新しいオルガンに取り替えることとなりました。

 

現在使っているオルガンはもう使えないのですか―

設置された当初は毎月のようにコンサートを催しておりました。その間、雨漏りにより大修理もありましたし、30年以上たって交換する部品もなかなか見つからず、費用もかさみ、メインテナンスも限界になってきたため、1990年から検討してきましたが、2000年夏に新設する事を決定しました。

 

パイプオルガンはもっと長く使えるのかと思いましたが―

色々なタイプがあり、寿命もそれぞれなのですが、カテドラルに設置されたオルガンの特徴は電気式(ニューマチック)で、パイブ本数が3200本ある大きなもので、音の出る仕組みが、鍵盤を押すと電気仕掛けで弁が開く仕組み のため電気部品が多く、古くなるにしたがい部品が劣化し故障が多くなりました。故障すると、対応できる部品も今では作られていない物もあり、修理に膨大な費用がかかっていました。

 

新しいオルガンはどんなものですか―

イタリアのマショーニ社 (MASCIONI) 製の伝統的なメカニカル式(機械式)のものです。ふいごは電動送風機を使います。コンピュータ制御によるストップの組み合わせをメモリー出来るため、プロでない方でも 操作がしやすく演奏が可能です。オルガンの素材は殆ど天然ムクの材料を使い、伝統的な工法で製作されますので何百年も持つと思われます。

 

 

どのようにこのオルガンを選んだのですか―

パイプオルガンは元々イタリアの教会で使われましたが、日本にある大きなオルガンはたいていドイツ製のもの が多いようです。イタリアの伝統的メカニカル式オルガンの中には、500年前に作られて今も使われているものがあります。そして、色々調査したところ、マショーニ社は評判も高く、規模、実績、170年の伝統があり、応対も迅速、親切、丁寧でした。

 

 

苦労している点は―

ひとつにはカテドラルの建築構造上の問題です。今、使用しているオルガンは2、3階部分にパイプとコンソール(演奏台)に分けて設置されていますが、新しいオルガンは一体型で、高さは10m以上となるため、3階部分 の床を取り壊したかったのですが、建物の構造上無理なので、“梁”だけ残し、9トンの重さを支えられるように、2階部分を強化します。

もうひとつは繊細な楽器なので急激な温度と湿度の変化に対するため工夫が必要となります。カテドラルは冬は暖房によりとても乾燥するため、加湿設備の検討をしています。

 

 

いつ頃新しいオルガンの音が聞けますか―

今、イタリアで製作中です。出来上がると一旦工房で仮組し、OKならばらして梱包し、コンテナ2台分ほどになったものが東京に送られてきます。2003年クリスマス 直後に現オルガンを解体し、1月に設置場所の改造工事を行い、2月から新オルガンを組み立てて、整音、調律し、2004年の復活祭頃には完成の予定です。

 

今後の進み具合など、進捗状況をまたご報告しますので、楽しみにして下さい。

 

 


 

東京カテドラル聖マリア大聖堂の新パイプオルガンについての問い合わせはカトリック東京大司教区、本部事務局長のチェレスティーノ神父までお願いします。

cele@tokyo.catholic.jp

このパイプオルガンの新設には多大な費用がかかりますので、皆様からの寄付を募っています。

寄付金の送り先は 

銀行振込みの場合:
東京三菱銀行 江戸川橋支店 普通預金 口座番号: 0789871
口座名義: 宗教法人 カトリック東京大司教区

 

郵便振替の場合:
郵便振替口座: 00130-4-351822
口座名義: カトリック東京大司教区