お知らせ
ミャンマー・カヤー州の近況に関して
2023年12月01日
2021年2月のクーデター以降内戦の続くミャンマーの中でも、東部にあるカヤー州は特に軍による攻撃の激しい地域です。
11月27日、ロイコー教区(ロイコーはカヤー州の州都)のチェルソ・バ・シュウェ司教がカヤー州の近況について報告する文書を発表したので、日本語訳を紹介いたします。いまだ暴力のただ中にあるミャンマーの人々のためにお祈りください。
カヤー州の近況に関して
(ロイコー司教区 2023年11月27日)
ロイコー教区は、ミャンマーで最も小さいカヤー州(カレンニー州として知られています)にあります。総人口は約30万人です。カヤー州の面積は4,500平方マイルで、ほとんどが丘陵と山岳地帯です。
11月に激化した紛争により、カヤー州の都市部と農村部の80%以上の人々が国内避難民となってしまいました。11月11日、約800人の町民が王であるキリスト大聖堂の敷地内に押し寄せました。元々の避難民を加えると、その数は1,300人を超えました。
軍事政権は重火器、戦闘機、装甲車、弾道ミサイルシステム、機動防御システムを使用しています。その結果、都市部でも農村部でも、人々は自分たちの居住地から、さまざまな方角に向かって逃げ出しています。ある人々は州の北部に、またある者はイェピューやシーセンなどシャン州の他の場所に逃げました。避難民の中には、昨日までロイコーのパストラルセンターに残っていた老人や病人、身体の不自由な人、女性、若者もおり、その合計は82人(10人の司祭、16人の修道者、数人の職員を含む)でした。
軍はロイコー教区にある王であるキリスト大聖堂の敷地を3度にわたって占拠しようとしましたが、司教と居住司祭は軍の将軍に宗教施設の重要性を説き、平和を守るよう要請することに努めました。しかし、11月26日の夜、軍は意図的に120ミリ砲で何度もパストラルセンターを砲撃し、パストラルセンターの礼拝堂の屋根は砲弾が直撃し、天井は破壊されました。
そこで安全のため、司教と司祭たちは今日、司牧センターを去ることにしました。出発の直前、50人の兵士がやってきて、この場所を盾にするために占拠しました。
これからも、祈りのうちにわたしたちのことを心に留め続けてくださいますように。
(翻訳:カトリック東京大司教区広報)