教区の歴史

教区の歴史

2004年クリスマスと 2005年新年のメッセージ

2004年12月25日

聖体の年を迎えて

東京教区の皆さま 

 

主イエス・キリストのご降誕ならびに新しい年、2005年を迎えるに際して、皆さまの上に主なる神の豊かな祝福、ご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

この度、東京教区は新たに補佐司教を迎えることになりました。皆さまと共に喜びたいと思います。今後、わたくしは補佐司教と協力・連携しながら、また信徒、修道者、司祭と心を一つにしながら教区の優先課題に取り組んでまいります。

さて、2004年をふり返りますと、東京・ケルン両大司教区友好50周年(同時に、ミャンマーの教会との友好関係25周年)、そして東京カテドラル聖マリア大聖堂献堂40周年を祝いました。また、東京教区を会場にして第30回「正義と平和」全国集会・東京大会も開催されました。それぞれ意義深く恵みの多い出来事であったと感謝しております。さらに9月4日には大司教の着座記念ミサをささげ、「着座4周年メッセージ」を皆さまにお送りいたしました。新しい年を迎える今、もう一度このメッセージを思い起こしてくださるようお願いいたします。

皆さまもすでにご存じのように、ヨハネ・パウロ二世教皇は2004年10から2005年10月の期間を「聖体の年」と定められました。「聖体の年」の趣旨は教皇の使徒的書簡『主よ、わたしたちと共にお泊まりください』で学ぶことができます。わたくしはこの教皇書簡の教えに導かれ、支えられ、励まされながら、東京教区の3つの優先課題、そして「東京カテドラルと構内再構築」という課題などの遂行のため、わたしたちの力を合わせていきたいと考えております。今、わたくしはこの使徒的書簡に学びながら、「聖体の年」として次の事項を実行するよう心がけたいと考えております。

 

1. もっと積極的にミサ参加すること、ミサのささげ方をよりよいものとするよう務めること。聖体訪問、聖体礼拝を大切にし、聖体のイエスに導かれて霊的に成長すること。

2. 赦し、癒し、慰め、励まし、教え、助け合うキリストの共同体として成長すること。ご聖体におられる復活されたキリストを中心とする交わりである教会の建設と発展に務める。「わたしたちの教会がすべての人に開かれた共同体、とくに弱い立場におかれている人々、圧迫されている貧しい人々にとって、安らぎ、慰め、励まし、力、希望、救いとなる共同体として成長するよう力を尽くします」(2000年9月3日、着座式で説教より)。

3. 現代世界に存在するさまざまな貧困と悪の問題へ献身的にかかわること。ヨハネ福音書13章は、聖体制定への言及の代わりにイエスが愛弟子(まなでし)たちの足を洗ったことを伝えています。ここからわたくしは、聖体を制定されたイエスはわたしたちが兄弟姉妹として互いに仕え合い、悪の問題との戦いに力を合わせるよう励ましていると理解します。

4. さらに、大都市とその周辺に住む人々の心の飢え渇き、孤独へ配慮すること。マザー・テレサの次の言葉が響いてきます。「人間にとって一番ひどい病気は誰からも必要とされていないと感じることです」「誰からも受け入れられず、誰からも愛されず、必要とされないという悲しみ、これこそ本当の飢えです」。

心からの感謝、願い、祈りをこめて 

2004年クリスマス 

 

 


 

この文書をダウンロードできます [PDF / WORD]