教区の歴史

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ペトロの家・賛助会交流会ミサ説教

2014年07月12日

2014年7月12日(土)ケルンホールにて

[聖書朗読箇所]

説教

今日の福音でイエスは三度の「恐れるな」と言われます。イエスは言われました。この箇所はイエスが十二使徒を派遣する際に言われた言葉です。

「体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。むしろ、魂も体も地獄で滅ぼすことのできる方を恐れなさい。二羽の雀が一アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、あなたがたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない。あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。だから、恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている。」(マタイ10・28-31)

人々の前でイエスを宣言することを恐れてはならない、とイエスは言われます。多くの殉教者はこのイエスの言葉を守って信仰告白し、いのちをささげました。わたしたちはどうでしょうか。

現在の日本では信仰の自由は保障されています。しかし、信仰を告白し、福音に従って生きるためにはさらに勇気が必要です。

イエスは言われました。「あなたがたは、『然り、然り』『否、否』と言いなさい。それ以上のことは、悪い者から出るのである。」(マタイ5・37)

はっきりと「いいえ」とは言いにくいものです。しかし、信仰を告白する場合は、「然りは然り、否は否」でなければならないのです。

わたしたちの文化は言葉をあいまいにする文化、はっきりと意志を明言しない文化です。しかし、場合によっては自分の信仰や意見を明言しなければならないのです。いわゆる《嫌われる勇気》を持つことも大切です。

使徒パウロの言葉が思い出されます。

「御言葉を宣べ伝えなさい。折が良くても悪くても励みなさい。とがめ、戒め、励ましなさい。忍耐強く、十分に教えるのです。だれも健全な教えを聞こうとしない時が来ます。そのとき、人々は自分に都合の良いことを聞こうと、好き勝手に教師たちを寄せ集め、真理から耳を背け、作り話の方にそれて行くようになります。」(2テモテ4・2-4)

人の耳に痛いことでも言わなければならないのです。相手が嫌がることを言うのは本当に辛いことです。もちろん礼儀と忍耐をもってきちんと伝えなければならないのであり、自分の思いを通すために述べるのではありません。

今日の第一朗読は預言者イザヤの召命が語られています。

先日「ペトロの家通信・St.Peter」2014年No.1創刊号が発行されました。ここにはペトロの家在住の14人の神父さんの写真とそれぞれの神父さんの召命物語が出ています。14人のかたはそれぞれ、神の呼びかけに応えて司祭の道を選びました。キリストの教えを生きることによって生じた大変さを抱えつつも、キリストとともに歩まれた道でした。わたしたちはそのご苦労に心から感謝します。

主キリストがペトロの家を祝福し、安らかな日々のうちに14人の司祭を守り導いてくださいますように。アーメン。