カトリック教会とは

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カトリック教会とは

はじめに

「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう」

2000年前イエス・キリストは人々にこう呼びかけました。当時イエスの国(イスラエル、ユダヤ、ガリラヤと呼ばれる地域)では多くの民衆がローマ帝国の支配に苦しみ、宗教的指導者たちからも軽蔑されて、神に対する信頼も生きる希望も見失っていました。

イエスが確信していたことは、神はすべての人の父であり、父である神は苦しむ人間の姿を見て、胸を痛め、救いに近づいてきてくださる方だ、ということ、そして、神がすべての人の父であるならば、わたしたちはみな兄弟姉妹である、ということでした。どんなに神から程遠いように見える人も、人から差別されたり排斥されている人も、イエスから見れば、神に愛されたかけがえのない子どもであり、イエスの兄弟姉妹でした。イエスはこのことをことばで語っただけでなく、実際の人々との出会い・かかわりの中で伝えました。特に貧しい人、病気の人、心や体に障害を負った人、社会的に蔑視されていた人と出会い、その人々にいやしと希望のメッセージを伝えました。このイエスの活動は、多くの人の心に信頼と希望と愛を呼び覚まし、イエスに従う多くの弟子が集まってきました。

その一方、イエスの活動は当時のユダヤの社会的・宗教的指導者たちの反感を買うことになり、ついにイエスは十字架刑というむごたらしい方法で処刑されてしまいます。しかし、イエスは最期まで神に対する信頼と、人々に対する愛を貫きました。イエスの弟子たちは、このイエスの中に肉体の死を超えて神とともに永遠に生きる、本当のいのちを見いだしたのです。イエスが十字架の苦しみと死をとおして、憎しみと暴力と死に打ち勝ったという信仰をキリスト教は「復活」ということばで表します。

イエスが天に上げられた後、弟子たちはイエスのことを人々に語り、イエスを信じる人々の集いが生まれました。これが「教会」です。教会は、イエスを主・キリスト(救い主の称号)と信じ、イエスの跡を歩もうとする人々の共同体です。なお、人がキリスト信者になる儀式として、最初の時代から「洗礼」が行われてきました。

2000年のキリスト教の歴史の中で不幸な分裂が起こりました。その結果、日本にもさまざまなキリスト教の教派があります。現代では多くの面で相互理解や協力が進んでいますが、まだ完全な一致には到達していません。

わたしたちの教会は「カトリック教会」といいます。カトリックとは、「普遍の、全世界の」という意味です。「使徒」と呼ばれるイエスの弟子たちに始まる2000年の伝統を受け継ぎ、ローマの司教(教皇とか法王とも呼ばれています)を一致の中心にして世界各地に広がる教会です。全世界におよそ10億人の信者がいます。

カトリック教会の基本的な単位は「司教区」と呼ばれるそれぞれの地方の教会です。カトリック東京大司教区は、岡田武夫大司教を中心に一つに集まる東京都と千葉県のカトリック信者の共同体です。東京大司教区の中には約80箇所の小教区があり、信者は日曜日ごとにそれぞれの聖堂に集まってミサを祝います。教会の活動は、イエス・キリストのメッセージを伝え、共に祈り、イエスのように信仰と希望と愛を持って生きることです。教会の祈りも活動もすべての人に開かれています。上に掲げたキリストの招きは、今も教会をとおして続けられているのです。