年間第5主日説教

image_pdfimage_print

関口教会

[聖書朗読箇所]

説教

わたしたちの救い主イエス・キリストは何をした方でしょうか。きょうの福音はイエスが宣教活動の初めの頃のある一日、カファルナウムで行った、神の国の到来を告げ知らせる働きを、簡潔に述べています。

イエスの宣教には病人の癒しと悪霊の追放を伴うのが常でした。会堂で悪霊を追い出したイエスは、その後シモンとアンデレの家に行き、シモンの姑が熱を出していると告げられると、すぐに姑のところに行って彼女を癒しました。彼女の手を取り、彼女を起こします。ここに、イエスの悪に打ち勝つ力があらわれています。

イエスはなお語りを続け、イエスが大勢の人を癒し、多くの悪霊を追放したと述べています。イエスは肉体的、精神的、心理的、霊的なあらゆる種類の悪と闘うためにやって来たのでした。 まもなく、2月11日、「世界病者の日」が来ます。毎年、わたくしはこの日を迎える準備をしながら、イエスは実に「癒しの人」であったと思ってきました。福音書はたびたびイエスの癒しの働きと悪霊の追放を述べているのです。癒しと悪霊の追放は神の国の到来のしるしである、と考えられます。

悪霊の追放、ということから、ここでわたしは主の祈りの最後の祈願を連想します。

「天におられるわたしたちの父よ、・・・・わたしたちを悪からお救いください。」

この主の祈りの出典はマタイ福音書に見出されます。

『天におられるわたしたちの父よ、
御名が崇められますように。
御国が来ますように。御心が行われますように、
天におけるように地の上にも。
わたしたちに必要な糧を今日与えてください。
わたしたちの負い目を赦してください、
わたしたちも自分に負い目のある人を
赦しましたように。
わたしたちを誘惑に遭わせず
悪い者から救ってください。』(6・10-13)

ここでマタイは「悪」ではなく、「悪い者」と訳しています。「悪い者」とはすなわち「悪霊」「悪魔」のことです。

確かに原文のギリシャ語の単語は「悪魔」とも訳せる言葉です。ギリシャ語原文を中性名詞ととることも、男性名詞ととることもできます。中性の場合は「悪」となり、男性の場合は「悪い者」となります。

「悪い者」とは、悪を引き起こすよう働く悪の霊、つまり悪霊あるいは悪魔です。イエスは悪霊の誘惑に打ち勝ちました。

実に、イエスの戦いは悪と悪魔との戦いでありました。わたしたち教会の使命もイエスから受け継いだ戦い、悪と悪魔との戦いであると思います。

わたしたちは、日々主の祈りを唱え、さらに聖霊の助けを願ってすべての悪に打ち勝つ恵みを祈り求めなければならないのです。

ミサの際の主の祈りの後で司祭が唱える主の祈りの副文を思い出しましょう。

「いつくしみ深い父よ、すべての悪からわたしたちを救い
現代に平和をお与えください。
あなたの憐れに支えられ、罪から解放されて
すべての困難に打ち勝つことができますように。
わたしたちの希望救い主イエス・キリストが来られるのを
待ち望んでいます。」

この祈りを大切に致しましょう。