2015年 {Te Deum感謝の集い}での挨拶

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    2015年12月28日 東京カテドラルにて

    神父様方、お集りの皆さん、

    本日、ここに、無事2015年の「Te Deum・感謝の集い」を迎えることができました。神様と皆さんへ深く感謝致します。

    今年を振り返ると、今年も多事多難な年でありました。そのなかで、日本カトリック司教協議会が戦後70年司教団メッセージ《平和を実現する人は幸い》を発表できたことは本当によかったと思います。

    戦争放棄は日本国憲法の基本理念であり、またキリストの福音からの当然の帰結です。それにもかかわらずいわゆる《戦争法案》が国会で可決したことは紛れもない憲法違反であり、非常に残念なことでした。

    3月下旬、日本の司教団は使徒座定期訪問を行い、ヴァチカンで教皇様とお会いし、福音宣教省ほかの教皇庁の省・評議会などを訪問いたしました。教皇庁と日本カトリック司教協議会の相互理解が促進され、普遍の教会の交わりが深められ強められていることに感謝します。

    世界共通の今年の重要な課題の一つは、教皇フランシスコの回勅Laudato Siの学習と実践です。人間と自然との和解、人類の質素で単純な生活を心がけたいと思います。

    今年の12月8日から来年11月20日までの一年の課題は『いつくしみの特別聖年』であります。

    神の慈しみを深く悟り、慈しみのうちに日々を生き、そのために祈りと種々の方法、黙想、祈り、巡礼、慈しみを実行する具体的な行いに努めたいと存じます。

    そうすること自体が教会の使命である福音宣教、福音化の推進につながると考えます。

    『いつくしみの特別聖年』の趣旨は大勅書『イエス・キリスト、父のいつくしみのみ顔』によって美しく簡潔に説明されています。

    教皇様は大勅書の要約と言える祈り、「教皇フランシスコ『いつくしみの特別聖年のための祈り』」を発表しています。わたくしはこの祈りのなかで次の部分が強く心に響いています。

    主イエス、・・・・
    あなたは、目に見えない御父の、目に見えるみ顔です。
    何よりもゆるしといつくしみによって、自らの力を示される神のみ顔です。
    教会がこの世において、復活し栄光に満ちておられる主のみ顔となりますように。
    あなたは、ご自分に仕える者が弱さを身にまとい、
    無知と過ちの闇の中を歩む人々を、
    心から思いやることができるようお望みになりました。
    これらに仕える者に出会うすべての人が、
    神から必要とされ、愛され、ゆるされていると感じるこことができますように。

    この祈りは、実にわかりやすく簡潔に、わたしたち教会の使命を示しています。わたしたち教会の使命は、弱さを身にまとう人間の集団でありながら、復活した栄光のキリストから光を受けて、迷い悩んでいる人々を照らし励ますことであります。

    人々が、自分が「神から必要とされ、愛され、ゆるされていると感じる」ように、人々に寄り添い人々のため祈り、人々に神のいつくしみを伝えるよう努めることであります。

    わたしたちがこの祈りの趣旨を実行できますよう願いながら、本日、説教の後で献げる共同祈願の結びの祈りとして、「教皇フランシスコ『いつくしみの特別聖年のための祈り』」をご一緒に唱えたいと思います。どうかご唱和ください。