日本カトリック神学院-聖心の布教姉妹会への感謝 ミサ説教

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    2012年7月13日 日本カトリック神学院東京キャンパスにて

     

    第一朗読 ホセア14・2-10

    福音朗読 マタイ10・16-23

     

    (福音本文) 

    「わたしはあなたがたを遣わす。それは、狼の群れに羊を送り込むようなものだ。だから、蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい。人々を警戒しなさい。あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で鞭打たれるからである。 また、わたしのために総督や王の前に引き出されて、彼らや異邦人に証しをすることになる。 引き渡されたときは、何をどう言おうかと心配してはならない。そのときには、言うべきことは教えられる。 実は、話すのはあなたがたではなく、あなたがたの中で語ってくださる、父の霊である。 兄弟は兄弟を、父は子を死に追いやり、子は親に反抗して殺すだろう。 また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれる。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。 一つの町で迫害されたときは、他の町へ逃げて行きなさい。はっきり言っておく。あなたがたがイスラエルの町を回り終わらないうちに、人の子は来る。」

     

    本日は、聖心の布教姉妹会の皆さんの多年に渡るご奉仕に対し感謝を表わすためにごミサをおささげいたします。ミサの後では感謝の会食が予定されています。

    聖心の布教姉妹会のシスター方には長い年月にわたり、神学生養成のためにご奉仕いただきました。日本カトリック司教団を代表して厚く御礼申し上げます。

    聖心の布教姉妹会は、聖心愛子会とよばれていた、昭和10年(1935年)に、東京の関口の小神学校で神学生養成のための奉仕を始めました。それ以来献身的に日本の教会のため、司祭への養成のためにご尽力くださいました。本当にありがとうございました。

    わたくしはいま、ここ旧東京カトリック神学院で開催された重要な会議を思い出しています。1986年9月、ここでFABC第4回総会が開催されました。白柳誠一大司教は東京カテドラルでささげられたミサの説教で、日本の戦争責任告白を行いました。これは実に歴史的な重要な出来事でありました。日本の司教団は1995年には、『平和への決意』を発表し、より明確かつ決然と戦争責任告白をおこなっております。

    日本のカトリック教会の歴史を振り返りますと、教会はいつも国家との関係に苦慮しながら、日本社会で福音宣教の使命を遂行してきました。

    1846年、日本使徒座代理区が設立され、1862年、日本26聖人が列聖され、1873年、キリシタン禁制の高札が撤去され、1891年、日本で初めて四教区が成立しました。1931年、満州事変勃発。1932年、上智大学学生靖国神社参拝拒否事件が起こりました。当時の東京大司教アレキシス・シャンボン大司教は国家と教会の狭間で非常に苦悩しました。1936年、布教聖省より『祖国に対する信者のつとめ』が公布されました。これは、是非皆さんに読んで学んでいただきたい文書です。

     

    きょうカトリック中央協議会事務局長、宮下神父さんより緊急メールを受け取りました。ご存知のように最近神奈川県の教会境内で外国人信者が逮捕されるという事件があり、日本カトリック司教協議会は、これは、信教の自由の侵害であり、二度とこのような事態が起こらないよう、全国の警察に通達していただきたい旨を、国家公安委員会委員長、並びに警察庁長官に強く要請いたしました。この要請に答えて警察庁は全国の警察に対し通達を出し、「職務執行にあたっての施設立ち入りは、法令に従って行われなければならないし、現場における警察行動は信教の自由をはじめとする基本的人権の尊重を旨として行われなければならない」などの指示を伝えました。これは大変喜ばしいニュースです。

    今日の福音で主イエスは言われます。

    「人々を警戒しなさい。あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で鞭打たれるからである。 また、わたしのために総督や王の前に引き出されて、彼らや異邦人に証しをすることになる。 引き渡されたときは、何をどう言おうかと心配してはならない。そのときには、言うべきことは教えられる。 実は、話すのはあなたがたではなく、あなたがたの中で語ってくださる、父の霊である。」(マタイ10・17-20)

    日本の司教団はこの度は明確に勇気を持って発言できました。これからも賢明に、勇気を持って、聖霊の導きに従って発言できますよう、祈ってください。