お知らせ

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司教叙階25年を祝う 教皇フランシスコの手紙

2016年09月12日

201609

尊敬する兄弟

 ペトロ 岡 田  武 夫 様

東 京 大 司 教

 「空位及び聖座の指示による」さいたま教区使徒座管理者

尊敬する兄弟よ,あなたがこの9月に司教叙階25周年銀祝を迎えるにあたり,心よりこの書簡を送り,私のお祝いの気持ちを明らかにするために,すべての幸いと善をお祈りいたします。あなたが聖なる奉仕職の遂行において必要な注意深さを持って行ってきたことを充分に認識しましたので,この与えられた機会に,あなたがなされてきたことに感謝し,また卓越したあなたの使徒的努力を思い起こしております。

あなたは,受洗して22歳の若きにおいて,法律学を修めた後,化学会社に一年間勤め,東京大神学校に入ることを決心し,そこでの課程をおえてカトリック上智大学において神学修士となりました。

司祭に叙階し,小教区助任司祭及び主任司祭として短期間の司牧職奉仕をした後,ローマに送られ,教皇庁立グレゴリアン大学霊性研究所において宣教の霊性の博士号を取得されました。

母国に戻って後,福音宣教の論文と書物を書きながら,小教区の務めと日本カトリック司教協議会宣教・司牧研究所の所長職を果たしました。

1991年,聖なる思い出にあふれる私の前任者,聖ヨハネ・パウロ2世教皇は,あなたの秀でた精神と天賦の才能や,あなたの功績である教会での経験知識のゆえに,あなたを浦和教区の司教に任命しました。その後教区は名前をさいたま教区と改め,あなたは東京大司教区に転任され,今や熱心に統治されております。

重大な司牧と教父の職務を果たすにあたり,細心の注意を払って努力し,配下の司祭たちと共に,聖なる典礼,福音宣教,正義と平和,困窮する人々や貧しい人々,種々の必要に迫られている人々への熱心な配慮を行ってきたことなど,これらの事柄は賞賛すべきものと認められます。

さらに、私は,あなたがカトリック司教協議会の会長であったこと,そして、教皇庁諸宗教評議会のメンバーであることも存じております。

これほどに素晴らしい司教職の成功を思い出して,尊敬すべき兄弟よ,処女マリアの歌と共に,神における霊的な喜びを表しましょう:「わたしの魂は主を崇め,わたしの霊は救い主である会に,喜び躍ります」(ルカ 1, 46-47)。永遠の大祭司であるキリストが,聖なる処女マリアの取りなしによって,功績のある司牧者であるあなたに,長い日々にわたり,その恵みを見守り,育み,保護しますように。

結びに,天からの賜物の知らせと仲介者,私の特別な愛の証拠となるように,これをあなた,尊敬する兄弟に,そしてあなたを通して補佐司教や司教総代理並びに,愛する日本のこれらの最愛の教会共同体に,私のためそして私のペトロの職務のためのあなたがたの願いを祈りながら,この聖ペトロの座から,主における記念を分かち合う使徒的祝福を送ります。

キリストの平和,光そして愛が,あなたがた,私の最愛の日本の子どもたちの心に常にとどまりますように。

バチカンにて,2016年8月12日,いつくしみの特別聖年,教皇在位4年目

 

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フランシスコ