カトリック教会の結婚観

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結婚

召命である結婚

結婚は大きな恵みであると同時に生涯をとおして実現していく使命でもあります。夫婦として、また父親母親として生きることは、犠牲をささげることなしには続くことがありえません。それはキリストが教会をご自分の花嫁とするために、いかなることをも与え尽くされた姿に従うものだからです。日本の社会通念では本人たちの幸せという面だけが強調されがちですが、カトリック教会の教える結婚は、本人たちはもちろんですが、結婚によって生まれる子どもたち、家庭全体、また教会と社会との関わりも決して小さなものではありません。教会は結婚・家庭というものをいつの時代も大切にしてきました。またそれを支えるための努力を惜しみません。どうか、これから結婚なさる方々、またすでに結婚なさっている方々、結婚についての考えを深めてくださるようお願いいたします。

また、日本の教会で結婚なさる人々の中に、相手の方がカトリック信者でないという場合が多くあります。その場合には、あなたがカトリック信者として、信仰に生き、その家庭をキリスト教的な愛に満ちたものとするよう、配偶者と生まれてくる子どもに対して模範となるような信仰生活を送るよう努力することが求められます。カトリック信者同士の結婚の場合には、このことがさらに求められることは言うまでもありません。

しかしながら、誠実な努力を重ねたにもかかわらず、不幸にして結婚生活に破綻をきたした場合にも、教会は母としての心遣いを持っていることをお忘れにならないでください。

 (東京管区教会法務事務局 結婚問題手続き部門 『カトリック教会における結婚』より)

 

Q&A

Q1:結婚が決まっていますが、どこの教会でも結婚式はできますか?

カトリック信者は原則として、自分の所属する教会で挙式をしなければなりません。カトリック信者の結婚に関して、そのお世話をする第一の責務は所属教会の主任司祭にあるからです。所属教会ではない他の教会での挙式を頼みに行く前に、必ずご自分の所属する教会(小教区)の主任司祭にお話しください。

主任司祭はあなたがこの教会(小教区)に所属する信徒であり、結婚式を望んでいることを書面で挙式予定の教会をお知らせします。また、結婚式のために必要な書類を整えること、結婚に関する教会の教え(結婚準備講座)、結婚後に住所が変わる際の転出・転入の手続きなどをお世話いたします。

ときどき、披露宴の会場を決めてしまってから、結婚式をしてくれる教会を探そうとする方々がいますが、教会は民間の商業的な結婚式場ではありません。結婚生活全体を考えての司牧、結婚以後の信仰生活のためいろいろな配慮をいたしますので、単に式だけを教会で挙げられれば、どこの教会でもよいとはお考えにならないでください。

* カトリック信者でない方も教会で結婚式を挙げることができます。ただし、すべての教会で挙式を引き受けているわけではありませんので、事前に希望する教会へご確認ください。また教会によって挙式を引き受ける条件が違いますので合わせてお問い合わせください。

Q2:結婚相手を紹介してもらえるでしょうか? 

カトリック教会の結婚の教えでは、結婚の最終的な責任は常に本人同士にあります。日本の社会では、ある年齢に達したら結婚すべきだという風潮が根強くあり、また周囲の人々が結婚のお世話をするのが当たり前のようになっていますが、生涯を通しての伴侶となる人との出会いは簡単なことではありません。伴侶となる人を探す努力を他人に任せているという態度は、しばしば、結婚の最終的な決断が本人にあることを薄めてしまいます。その意味からは紹介を利用すべきか、慎重に考えていただきたいと思います。

結婚したいから、相手は誰でもよいのではありません。この人となら生涯、共に家庭を築いていこうという決意があって結婚に至るのです。見合いや紹介ということが、決して本人の責任を軽減するものではないことをとくに付記しておきます。 

Q3:交際を始めて間もないのですが、相手から結婚を望まれています。私としてはもう少し交際して、相手のことを理解してからと考えていますが、周囲の人々(両親)がすっかり乗り気で、早いほどよいと言われていますが?

結婚を前提としたお付き合いということを聞くことがありますが、このような場合、少々、不安や無理があっても、それには目をそらし、本人あるいは周囲の人々が「とにかく結婚」と急ぐことがあります。しかし、それでよいのでしょうか。

結婚前に不安やためらいを感じることがあれば、決して急ぐことなく、それらのことを解決してください。結婚式や披露宴会場が決まっているからとか、上司に仲人さんを頼んでしまっているなどの理由で不安を抱えたまま結婚に踏み切り、後で後悔するのでは不賢明のそしりを免れません。相手方や周囲の期待にこたえようとし過ぎて自分の気持ちを歪めてしまう必要はありません。時間をかけて交際することをお勧めいたします。

Q4:私には結婚したい人がいます。しかし、両親が賛成してくれません。どうしたらよいでしょうか?

両親や周囲の人々に反対される結婚には、それなりの反対の理由があると思います。その反対の理由の根拠が何かを考えてください。ご本人たちはもう結婚と思い込んでいても、まだ十分な相互理解も、結婚生活についての話し合いもできていなければ、周囲の人々は早すぎると不安を抱くと思います。

結婚することを望む本人たちさえ幸せであればよいと考えて、周囲の反対を無視してしまうというような態度は避けて欲しいと思います。

二人で周囲の人々に不安を感じさせる理由を一つずつでも克服して、信頼を勝ち得ていくことからスタートしてください。そのプロセスを通して共に困難を乗り越えることのできる相手であるかを確認するチャンスになると思います。

Q5:カトリックの教えでは、結婚した後で相手を嫌いになっても離婚ができないと聞いていますが、完全ではない人間にはそのようなことは無理ではないでしょうか?

結婚したいという人にその理由を聞くと、多くの人から「好きだから一緒にいたい」というような返事が返ってきます。カトリック教会の結婚の教えでは、そのような理由だけでは、まだ結婚の決意には不十分と見られます。好きだから一緒にいたいと思う、だからもう結婚でしょうか。それは嫌いになったら別れるということの裏返しに過ぎません。愛するということは、その人のよいところだけでなく、欠点や限界をも含めて愛するのです。また相手も同じようにあなたを引き受けるのです。したがって、後になってから「ここが嫌いだ」というような程度の理由で別れることを考えるような気持ちでは不十分なのです。

結婚は生活のなかで起こる問題や責任を協力して克服していこうという決意が求められます。メリットのあるときだけ一緒にいて、それがなくなれば一緒にいる気持ちはないというのであれば、神様の前で祝福をいただくには不十分な決意だと思います。

Q6:私はカトリック信者です。相手は信者ではありませんが、一度結婚に失敗しています。でも信者ではないので二人の結婚には問題はないと思うのですが?

あなたがカトリック信者である場合、あなたの結婚相手の方も関係してきます。カトリック教会の教えでは、神の制定により、あらゆる結婚は一生涯を通してのものですから、あなたの結婚相手の方がカトリック信仰を持つあなたとの結婚に関して十分な決意を持っておられるか、またあなたと結婚しても離婚を繰り返すような人ではなく、以前の破綻した結婚には社会通念上、また教会の結婚の教えの上からも重大な理由があった故のことであることを確認するための手続きがあります。

この手続きはむやみに過去のことを詮索するためではなく、これからの結婚に備えるためです。この手続きもあなたの所属教会の主任司祭を通して申請してください。 

Q7:民法上の離婚をしてしまいました。もう教会に行ってはいけないのでしょうか?

まず第一に所属教会の主任司祭に話してください。あなたの主任司祭から結婚問題手続き部門に連絡されます。あなたが民法上離婚したことが直ちに問題になるのではありません。しかし、あなたがこれから信仰生活を歩んでいく上で、ゆるしの秘跡や聖体拝領のことなどで不安や心配を感じないためにも教会法上の別居許可が必要です。しかし、これは再婚の許可ではありません。

特に、再婚の可能性や希望がある場合、前婚(教会で結婚式をしていた場合でも、そうでない場合でも)の絆について教会の審判(前婚の絆の解消手続き、あるいは前婚の無効宣言手続き)が必要となります。民法上の離婚をしたにもかかわらず、教会には何も連絡をせず、再婚を決めてしまってからでは、そのときになって手続きが必要なことに気が付いて困惑してしまうことになりますので、民法上の離婚をした場合は速やかに所属教会の主任司祭にお話しくださるようお願いいたします。  

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