教区の歴史

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内山賢次郎師納骨式説教

2017年05月27日

2017年5月27日、復活節第6土曜日 、府中墓地

[聖書朗読箇所]

今日、5月27日、復活節第6土曜日に内山神父様の納骨の儀を行うために、わたくしどもは府中墓地に集まっております。内山賢次郎神父様は、2017年2月24日に帰天されました。

ペトロの家に移られたのは、2012年4月30日でございますので、5年ほど、わたしたちと一緒に生活いたしましたが、神父様は、ペトロの家に最後まで住んで、そして神様のもとに旅立ちたいというご意向をはっきりと表明しておられましたので、わたくしどもは、神父様を看取ることにいたしました。

ちょうど、亡くなった日、わたくしは神父様のお部屋に伺いましたが、その後、会議が始まるので、お部屋を離れていましたが、その間に、息を引き取られました。
ご自分の部屋で最後を迎えられた神父様は最近ではまれなことでございました。

司祭になられた日は、1954年12月21日でございます。白柳枢機卿様とご一緒に叙階されたと聞いております。
長い司祭の生涯、東京教区の司祭として、わたくしどものために、そして、多くの人々への福音宣教のために、生涯を尽くしてくださいましたことを、改めて感謝申し上げます。そして、神父様に協力し、神父様を支え、神父様のためにお祈りいただいたみなさまに、改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

いま読まれた、ヨハネによる福音でイエスは言われました。「わたしの名によって父に願うならば、父はその願いをかなえてくれる」。
わたくしたちは、毎日、イエス・キリストのみなによって、お願いをしております。

今日、まずお願いしたいことは、内山神父様の司祭としての生涯に、神様が目を留め、豊かな報い、そして安息をお与えくださいということでございます。

先ほど、これから神父様をお納めするお墓の方に行ってみましたが、既にわたくしどものもとから旅立たれた、多くの司教、司祭方が、主のみもとで、本当に心から安息を得られますようにと、合わせてお祈り申し上げたいと思います。

更に、東京教区の教区司祭、あるいは、東京教区で働いてくださっている司祭、働いてくださった司祭方、いろいろな病気など、困難な状況に置かれている方もいらっしゃいます。一日も早い回復をお祈り申し上げます。

いま、日本のカトリック教会、日本に福音がもたらされて、そろそろ500年に達しようかという時期、なかなか宣教というものが、進展しない、進展しているのかもしれないが、目に見える、はっきりとした結果は見られません。しかし、わたしたちが日々誠実に生きるならば、そのこと自体が立派な福音宣教、福音化の働きであると思います。

日本では、明日が昇天の日ですが、昇天のときにイエスは言われました。「あなたがたは地の果てまで、わたしの証人となる」。
復活したイエス・キリストの証人となる。イエス・キリストは復活された。そして、更に、聖霊を送り、わたしたちとともにいてくださる。世の終わりまで、わたくしたちを導き、支え、励まし、力づけてくださる。わたしたちは、そのように信じております。

いろいろな困難、問題の中で、更に、この信仰を強くしていただけますように。そして、既にわたしたちの中に差し込んでいる、イエス・キリストの復活の光、そして、聖霊の働きに信頼し、信仰を強くし、希望を持って、神の国の到来のしるしとなって行きたいと思います。

内山神父様の葬儀のときに、お渡ししました、このご絵、カードには、マタイの福音の言葉、6章33節「何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい」という聖句が記されております。

内山神父様は、この言葉をモットーとして生きられた司祭です。

わたしたちも、更に、決意を新たにし、日本において、東京教区において、神の国は既に来ているのだということを、言葉と生活、行いで、指し示すことができますよう、ご一緒にお祈りをお献げいたしましょう。