教区の歴史

教区の歴史

ジョセフィーヌの鐘と鐘楼の祝福式の挨拶

2017年05月07日

2017年5月7日、復活節第4主日
カテドラル・司教館前の庭にて

 

みなさん、こんにちは。
今日は、5月の清々しい良い日でございます。
世界召命祈願の日に合わせて、このジョセフィーヌの鐘とそれを収めるための鐘楼をご披露し、祝福して、これからジョセフィーヌの鐘を大切に使っていきたいと思います。
ジョセフィーヌの鐘は東京教区の歴史と深いかかわりがあります。今日はその教区の歴史と共に歩んだ、このジョセフィーヌの鐘について、今日、ご一緒に、思いを共にしたいと思います。

現在は、こちらの関口教会がカテドラルですが、かつて、東京教区のカテドラルは築地教会でした。
1877年、当時、日本に来て、日本政府の招きに応じて、日本に近代的な法律を確立するために尽力されていた、ボアソナードという方がおられまして、その奥様とお二人が、2つで1つになっている対の鐘を教会に寄贈されました。その鐘の1つが、ジョセフィーヌ。(もう一つはジャン・ルイーズと呼ばれています。)
1920年にカテドラルが築地教会から関口教会に移動となりました。1920年ですから、あと3年でちょうど100年ということになります。
司教座聖堂が、築地から関口に移ったときに、鐘も一緒に移されました。また、お告げの祈り、アレルヤの祈り、その他の機会に鐘が鳴らされて、わたしたちは、その度に心を上げて、お祈りをしてきました。
そして、1964年、こちらの立派なカテドラルが献堂され、見上げると分かりますように、4つの鐘が付いている鐘楼ができまして、築地教会から移された鐘は、その役目を終えました。

しかし2014年、カテドラル献堂50周年の機会に、こちらの鐘をもう一度、みなさまの前に登場させ、さらに何らかの役割を果たしていただき、また合わせて、東京教区の歴史を思い起こし分かち合うための記念として大切に保存したい、ということになったのです。
時間をかけた話し合いと準備の期間を経て、今日、この鐘と鐘楼の祝福を行い、これから大切なときに鐘を鳴らして、わたしたちの心を神様に上げるための時を告げるための縁(よすが)としたい、と思っております。

今日は、これから祝福の祈りを献げ、そして、ご一緒にアレルヤの祈りをしたいと思います。
では祝福の祈りを唱えます。

全能の父なる神よ。
わたしたちは、今日、世界召命祈願の日ミサを献げる前に、
新たに設けられたジョセフィーヌの鐘を設置するための鐘楼に、集まっています。
この鐘楼とジョセフィーヌの鐘を、あなたに献げて祈ります。
どうか、この鐘楼とジョセフィーヌの鐘を、祝福してください。
この鐘楼が、いつもいつくしみ深い神、あなたの招きを思い起こすしるしとなりますように。
この鐘の音が、わたしたちの心を天に上げるための時を告げる音となりますように。
そして、いまから唱えるアレルヤの祈りによって、わたしたちが、聖母を賛美し、聖母の取り次ぎによって、永遠のいのちへの信仰と希望を強めることができますように。
主キリストによって。アーメン。

アレルヤの祈りをいたします。

神の母聖マリア、お喜びください。アレルヤ。(鐘の音)
おことばどおりに復活されました。アレルヤ。
わたしたちのためにお祈りください。アレルヤ。(鐘の音)
聖マリア、お喜びください。アレルヤ。
主はまことに復活されました。アレルヤ。(鐘の音)

みなさんもご一緒にお祈りいたしましょう。

神よ、あなたは御子キリストの復活によって、
世界に喜びをお与えになりました。
キリストの母、聖マリアにならい、
わたしたちも永遠のいのちの喜びを得ることができますように。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。(鐘の音)