ルカ荒井金蔵神父葬儀ミサ説教

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2014年8月26日 東京カテドラル聖マリア大聖堂にて

[聖書朗読箇所]

説教

わたしたちの敬愛するルカ荒井金蔵神父様は8月23日に帰天されました。享年96歳でした。

神父様のルカという洗礼名、金蔵というお名前の由来ですが、浅草教会の司祭であったルカ外岡金声神父様から洗礼名と「金」の名を、お父様の名前の一時の「蔵」から取っていただいたお名前であるそうです。

まだ少年であった荒井神父さんは、ご家族に見送られ、お母様の用意された柳行李(やなぎごうり)と一緒にここ関口の小神学校へ移りました。神父様の家業は、襖のお仕事であったそうです。

神学生の時代はアジア・太平洋戦争の時代でした。函館の男子トラピスト修道院で楽しい二年を過ごしたとのことです。

戦争が終わってまもなく、1947年12月22日に司祭叙階を受けられました。そのときから66年余、司祭の務めを続けられ、4年前からはペトロに家に住んでおられました。

先日、一時退院の時に、神父様は、自分が家を出て神学生になった、遠い昔のことをわたしたちに話してくださいました。

神父様が特に大切と思う聖書に箇所はヨハネの次の箇所です。

「わたしをお遣わしになった方の御心とは、わたしに与えてくださった人を一人も失わないで、終わりの日に復活させることである。」(ヨハネ6・39)

昨夜の通夜の祈りで読まれた箇所です。

神父様は、自分の使命は、まず、自分自身が信仰にいき、そしてその信仰を人々へ伝えることである、と考えておられました。

信仰とは主イエス・キリストへの信仰・信頼であります。

今日のごミサのためには、わたくしは、ルカの福音から、ナインのやもめの息子を生き返らされた、という箇所を選びました。

ナインというところはナザレから遠くはない所です。(ナザレの南東9キロの所にあります。)イエスの一行はナインで一人息子にしなれたかわいそうな寡婦の葬儀の列に遭遇したのでした。イエスはこの女性を見て激しく心を動かし、この息子を生き返らせ、母親の手に返されました。イエス自身、ヨセフが亡くなったあとは、母マリアとの親子二人だけの家庭の人であったのでしょうか。

罪人に対する燃えるような激しい神の愛を体験したのは使徒パウロでした。

わたしたちの課題は、主イエスを通して伝えられた、優しくも強い神の愛を現し伝え実行する、ということです。

どんなに多くの人が淋しく不安な日々を送っていることでしょうか。わたしたち教会が、砂漠のオアシス、闇夜を照らす灯火となって人々を助け励ますことができたらすばらしいと思います。

この一ヶ月でわたしたちは三人の教区司祭の神父さんを天に見送ることになりました。淋しく悲しく感じています。しかし、わたしたちは決意を新たに教会の使命を果たしていかなければなりません。

いままで荒井金蔵神父様のために皆さんは祈り、支援してくださいました。御礼申し上げます。どうか残されたわたしたち司祭のためにも、変わらぬお祈りと支援をささげてくださるよう、お願い致します。