教区合同追悼ミサ(カテドラル)説教

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2013年11月3日 午前2時00分 東京カテドラルにて

[聖書朗読箇所]

説教

カトリック教会では毎年11月2日をすべての死者を記念し、死者のために祈る日としています。カトリック東京教区では11月の最初の日曜日、三箇所にある教区の墓地、霊園、納骨堂で合同追悼ミサをささげ、故人の平安をお祈りいたします。

既に地中の生涯を終えて神の懐に憩っている人々もおられます。その人たちを教会は「聖人」と呼びます。わたしたちは地上で戦いの日々を送っていますので、天上からの助けと導きが必要です。天の助けとは神の恵みです。神のそばにいる聖人たちに、わたしたちの願いを取り次いでもらうと考え、聖母マリアをはじめとする聖人に祈ります。

ここカテドラルのお墓にはわたしたちの家族、親戚、友人、知人が葬られています。わたしたちが今日あるのは、両親をはじめとする、先人たち、既に地上を去っていかれた方々のおかげなのです。

キリスト教には10のおきて、すなわち十戒がありますが、その第4のおきては『あなたの父母を敬え』です。

きょうわたしたちはなくなった父母、さらに祖父母、さらにその前の先祖の方々を思い起こし、感謝をささげましょう。神は両親を通してわたしたちに命を伝え、恵みを与えてくださいました。

人間はともすると、自分の受けた迷惑・被害のほうに思いを馳せ、自分の受けた恩恵は忘れがちです。昔は親孝行と言う美徳がたたえられました。今はあまり聞きません。それどころが、親子の関係の難しさが目立ちます。何よりまず家庭の建設をし、ふさわしい親子関係、家族関係を築くことが大切ではないでしょうか。もちろんそれが難しいことをわたしたちは感じています。

今日わたしたちは静かに自分の家族関係を振り返り、感謝と反省、そして神への祈願のときを持ちたいと思います。

さて、今日の福音を思い起こしましょう。

「わたしをお遣わしになった方の御心とは、わたしに与えてくださった人を一人も失わないで、終わりの日に復活させることである。わたしの父の御心は、子を見て信じる者が皆永遠の命を得ることであり、わたしがその人を終わりの日に復活させることだからである。」(ヨハネ6・39-40)

永遠の命に入るとは新しく生まれ変わり、主の復活に与ることであります。地上を去った霊魂は復活の栄光の「からだ」、もしくは、「身体(からだ)」に変えていただけるのです。

わたしたちは先人の生涯をとおして示された神の恵み、神の業、神の栄光を知り、また同時に、彼らをとおして見えてきた人間の弱さ、過ち、乱れ、惨めさなどを知りました。

地上去った方々の霊魂がきよめをうけ、神の身元で安らかに憩うことが出来ますよう、なくなった方々の救いと永久の平安のために祈ります。

アーメン。