教区の歴史

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パウロ藤井泰定神父納骨式ミサ説教

2013年05月11日

2013年5月11日 カトリック府中墓地聖堂にて

[聖書朗読箇所]

説教

パウロ藤井神泰定神父さんが2月21日、主のもとへ召されまして三ヶ月近くになります。ちょうどそれは、復活祭を迎える準備の期間である四旬節が始まって間もないころでありました。

今は復活祭も過ぎまして、明日は主の昇天の日です。今日わたしたちはここ府中墓地で藤井神父様のご遺骨を埋葬いたします。

神父さんの死は本当に突然のことであり、わたしたちは大きな悲しみをおぼえました。

きょうはご一緒にあらためて神父さんの生涯をしのびましょう。

神父さんは、手紙やメールの挨拶でいつも「インマヌエル」という言葉を使っていました。「インマヌエル」とは「神はわたしたちとともにおられる」という意味であります。多分それは次の聖書の箇所から取られた言葉でしょう。

「見よ、おとめが身ごもって、男の子を産み、その名をインマヌエルと呼ぶ。」(イザヤ7・14)

イザヤ書にある有名なことばです。

藤井神父さんはこの言葉「インマヌエル」を唱えながら、 「神はいつもわたしたちと共にいてくださる」という信仰を確かめ、深めていたのではないかと思います。

福山から始まった藤井泰定さんの人生の旅は、ドイツ滞在を経て、仙台という被災地で終了し、神のみもとに旅立たれたのでした。

イエスは言われました。

「わたしをお遣わしになった方の御心とは、わたしに与えてくださった人を一人も失わないで、終わりの日に復活させることである。わたしの父の御心は、子を見て信じる者が皆永遠の命を得ることであり、わたしがその人を終わりの日に復活させることだからである。」(ヨハネ6・39-40)

すべての人は永遠の命へと召されています。永遠の命とはイエス・キリストを通して与えられる復活の命です。

今日の福音でイエスは言われました。

「わたしは父のもとから出て、世に来たが、今、世を去って、父のもとに行く。」(ヨハネ16・28)

イエスは死を経て復活され、わたしたちに聖霊を注いで、永遠の命へと招いてくださいます。

藤井神父さんはこのイエスのメッセージを告げ知らせるという使命を遂行し、いまは父である神のもとへ帰られました。

今日は謹んで藤井神父さんの生涯をしのびながら、地上に残るわたしたちが自分の使命と任務をよりよく果たすことができますよう、聖霊の助けを祈りましょう。