教区の歴史

教区の歴史

聖霊降臨前晩合同堅信式説教

2012年05月26日

2012年5月26日午後6時、世田谷教会で

参加教会

世田谷教会

初台教会

赤堤教会

 

 

第一朗読 ヨエル2・23a,3・1-3a

第二朗読 ローマ8・26-27

福音朗読 ヨハネ2・37b-39

 

堅信の秘跡とは洗礼を受けて神の子となったキリスト信者を聖霊降臨の恵みに与らせ、福音を宣べ伝える福音宣教者とする恵みを授ける秘跡であります。

福音宣教は教会の存在理由であり本質的な使命であります。

ちょうど50年前、1962年、カトリック教会はこの教会の使命をよりよく果たすために第二ヴァチカン公会議を開催しました。

従来の公会議は、正しい教えを確立し、間違った教えを排斥するために開催されました。

しかし第二ヴァチカン公会議は、間違った教えを断罪するためではなく、信仰の遺産を、現代人にふさわしい形で表現し伝達するために開催されました。 

慈しみ深い教会の姿を示し、人々が救いの教えをよく受け入れることができるように配慮することを願って開催されたのです。

この趣旨は「アジョルナメント」というイタリア語で説明されました。「アジョルナメント」は日本語で言えば「現代化」という意味です。現代化とはキリスト教の教えを人々に、より分かりやすく受け入れやすいように伝えること、そのために福音を伝える表現、方法、熱意を新たにする、ということだと思います。

第二ヴァチカン公会議はさらに、カトリック信者の間の一致、分かれた兄弟たちとの一致、他の宗教を信じる人たちとの対話を目指して開催されたのです。

日本のカトリック教会は第二ヴァチカン公会議の趣旨に従い、1987年、ちょうど25年前に、第一回福音宣教推進全国会議を開催しました。

今年の10月11日は第二ヴァチカン公会議が開かれてちょうど50周年目にあたります。教皇ベネディクト16世はこの日から翌年2013年11月24日までの期間を「信仰年」とする、と宣言しました。特にこの期間わたしたちが信仰を深めるようにと望んでおられます。

現代の日本の社会は非常に生きにくい状況にあります。人々は生きる力、生きる希望を見つけにくい状態におれていると思います。

わたしたちキリスト者の使命は、復活されたキリストから光を頂き、復活の光を灯し、人々に生きるための勇気と希望を示していくことです。

今日これから堅信を受けられる皆さん、堅信を受けられる方々の名簿を拝見しました。皆さんはさまざまな職業、年齢、立場の方たちであり、神の民の豊かさを示しています。

皆さんはそれぞれ聖霊の恵みを豊かに受けて、仕事と奉仕の務めを通し、また祈りを通して、この世に派遣された使徒として、人々に生きるための力と希望を表し伝えてくださいますよう願い、そのために祈ります。

聖霊の助けと導きが皆さんに豊かに注がれますように。アーメン。