教区の歴史

教区の歴史

足立教会堅信式説教(王であるキリスト)

2011年11月20日

2011年11月20日 足立教会にて

 

第一朗読 エゼキエル34・11-12,15-17

第二朗読 一コリント15・20-26,28

福音朗読 マタイ25・31-46

 

足立教会の皆さん、おはようございます。

今日の福音はマタイの25章です。

衣食住といいますが、食物、衣服、住居は人間が人間として生きるために欠かせない大切なことがらです。飢えている人に食べ物を与え、渇いている人に飲み物を与え、旅をしている人に宿を貸し、裸の人に着るものを与え、病気の人を見舞い、牢にいる人を訪ねること、それは、疑いもなく、誰にとっても欠くことのできない必要なことに応える、ということです。

マタイ25章では、その必要に応じるということは、それは主イエスにしたことになると教え、また、そのような貧窮の状態にある人にそうしないなら、イエスにそうしないことになると言っています。まことに明確な教えです。

11月17日はハンガリーの聖エリザベトの記念日でした。この聖人は今日のイエスの教えを忠実に実行した方でした。

彼女はハンガリー王の王女に生まれ、フランシスコ会第3会の会員になりました。全資産を処分して貧しい人を助け、病者を看護するために費やし、自身はわずか24歳で帰天しています。貧者の支援、病者、障がい者の世話と祈りを徹底的に実行した生涯でした。

今日の第一朗読、旧約の預言者エゼキエルは群れを養わないで自分自身を養う牧者を糾弾しています。牧者の務めとは「失われたものを尋ね求め、追われたものを連れ戻し、傷ついたものを包み、弱ったものを強くする」(エゼキエル34・16)とです。

主イエスは子のよき牧者として自分の群れのために、いのちをおささげになりました。

今日は「王であるキリスト」の主日です。王であるキリストとは、群れに仕え、群れのためにいのちをささげる牧者を意味しています。わたしたちはそれぞれが主イエスに倣い、ハンガリーの聖エリザベトの模範に励まされ、貧困、病気、孤独に苦しむ人の友となることができるよう、祈りましょう。

特に今日堅信をお受けになる方々は病気の人々、孤独の人々の友となるよう、心がけてください。迷っている者を導くことも牧者の務めです。

3月11日、東日本大震災が起こり、多くの人が苦しみ、不安な状態に置かれています。日本のカトリック司教団は原子力発電について態度を明確にしました。『いますぐ原発の廃止を』と言うメッセージを発表しました。ぜひ読んでいただきたいと思います。