教区の歴史

教区の歴史

三河島教会堅信式説教

2011年07月10日

2011年7月10日 三河島教会にて

 

第一朗読 イザヤ書(イザヤ55・10-11)

第二朗読 ローマの信徒への手紙(ローマ8・18-23)

福音朗読 マタイによる福音(マタイ13・1-23)

 

今日の福音は種まきのたとえです。主イエスは言われました。

「良い土地に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて悟る人であり、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結ぶのである。」(マタイ12・23)

わたしたちは皆「み言葉を聞いて悟る人」となり、日々多くの実を結ぶものとならなければなりません。

 

今日の第二朗読、ローマ書8章では、パウロは、被造物も解放されるときを待っていると言っています。実は、救われ贖われなければならないのは人間だけではありません。人間以外の被造物も贖われ解放されなければならないのです。

 

創世記のはじめに書かれています。「はじめに、神は天地を創造された。」(1・1) 

神は六日間にわたり天地万物を創造され、六日目にはわたしたち人間を創造され、ご自分の造られたすべてのものをご覧になりました。「見よ、それは極めて良かった」(1・31)と創世記は記しています。

神の造られた世界は極めて良かったのです。しかし現在わたしたちの見るこの世界は決して良いとはいえません。

 

実は創世記で神の創造が終わったのではありません、創世記では想像は過去のことのように書かれていますが、創造が終わったのではありません。神は絶えず創造しておられます。いまも神は創造しています。神の創造の働きは世の終わりまで続きます。黙示録には「新しい天と新しい地」(21.1)という言葉が出てきます。これは神の御心が完全に実現している状態を表しています。「新しい天と新しい地」(ということばはすでに旧約のイザヤ書に出てきます。(65・17,66・22)

 

3月11日、東日本大震災が発生しました。わたしは復活祭の翌日、4月25日、仙台教区を訪問し、仙台の平賀徹夫司教様の案内で宮城県の被災地、石巻や気仙沼などを視て来ました。それは悲惨な状態でした。

 

神は日々新しい創造を行い、やがては世界・宇宙を「新しい天と新しい地」に変えて神の国を完成してくださいます。この信仰と希望を新たにして歩みましょう。

わたしたちは毎日神の言葉、主イエス・キリストの言葉に学び養われ、知恵と勇気を与えられることにより、神の創造の働きに参加することができます。神様のみ旨を知り、自分にできる小さなことから実行して神の国のために働くことこそわたしたちキリスト者の使命であります。

 

今日堅信の秘跡を受けられる皆さん、聖霊の7つの賜物、とくに知恵と勇気を熱心に祈り求めてください。

今日ここに集う皆さんが知恵と勇気に恵まれ、神の創造の良い協力者となることができますよう、祈りましょう。