教区の歴史

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聖心女子学院創設100周年記念式典挨拶

2008年10月11日

2008年10月11日

 

福音朗読 ヨハネ15・1-5

 

聖心女子学院創設100周年、まことにおめでとうございます。カトリック教会を代表して一言お祝いの挨拶を申し上げます。

誰しも考える大切な問いがあります。人は何のために生きるのでしょうか?どこから来てどこへ行くのでしょうか?人生の意味、目的は何でしょうか?

カトリックの教えはこのような問いに答えるものです。

人生の目的、それは幸福ということです。わたしたちは幸福になるために生きているのであり、そのために生を受けたのです。神は至福そのものであり、ご自分の至福にあずからせるために人間を創造なさいました。わたしたちは神のはからいで生を受けたのです。しかも神の呼びかけを理解し、信じ、応えることのできるパートナーとして造られました。神はすべての人が神を知り、神の命を受け、神の幸せにあずかるように望み、そのように取りはからってくださいます。そのため御独り子イエス・キリストをこの世に派遣され、イエスをとおして、ご自身が愛の神であることをお示しになりました。

イエスは言われました。

「人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ」(ヨハネ15・5)。「永遠の命とは、唯一のまことの神であられるあなたと、あなたのお遣わしになったイエス・キリストを知ることです。」(ヨハネ17・3) 

聖心女子学院を設立し担当してきたのは聖心会という女子修道会です。聖心会は教育という使命をとおして神の愛を皆様に伝えようと努めてこられました。折しも今年の11月24日、長崎でペトロ岐部と187殉教者の列福式が行なわれます。この188人の殉教者は400年前の方々です。わたくしは、神の幸福にあずかって福者(文字どおり幸せな者という意味)たちの生き方に倣いながら、400年前とは全く状況の異なる今の社会の中で、力強くしっかりと、神の愛を現し伝えていきたいと思います。そうできますよう皆様と共に祈り、日々今できる小さな営みを重ねて歩んでまいりたい、と考えております。

本日はまことにおめでとうございます。