2016年12月26日 聖職者の集い

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    本日、私共はテ・デウム(年末の聖職者の集い)を開いております。

    この一年を振り返りますと、何といってもまず、私たちは教皇フランシスコのご意向に従って「神のいつくしみの特別聖年」を祝い、そして神のいつくしみを深く味わうように努めてきた一年でございました。2015年12月8日、このカテドラルの献堂記念日でありましたが、「無原罪の聖マリア」の祭日から、先月11月20日の「王であるキリスト」の日曜日まで、集中的に「神のいつくしみ」を味わい実行するよう努力してきたのであります。私たちはこれからもさらに神のいつくしみを、より深く学び、そして多くの人々に神の愛を告げ知らせるために、力を合わせたいと思っております。

    先月13日のことでありましたが、聖ヨハネ・パウロ2世教皇と聖ファウスティナ・コヴァルスカの聖遺物を、この大聖堂に頂戴し、安置することができました。この大聖堂は、神のいつくしみにささげられた東京教区の巡礼所として永久に記念されることになりました。より多くの人がこの聖堂を訪れ、神のいつくしみに触れ、この社会の中で様々な困難、問題に直面した時に、多くの慰め、安らぎ、支えをいただけますようにと心から願っております。
    なおさらに、この一年を振り返りますと、3月6日にケルン教区からヴェルキ枢機卿一行を迎え、三賢王の聖遺物を頂戴し、安置式を行いました。このカテドラルは今年、多くの聖遺物を頂戴し、安置して、多くの人に神の恵みを伝える聖堂と定められた年であったと思います。

    さて10月24日から3日間、司祭集会を開催し、私たち司祭のつとめについて、学びと話し合いを行いました。この司祭集会を受けての私のまとめとお願いは、11月28日の司祭月例集会の折に文書にして、皆さまにお渡ししましたので、ご覧いただけたと思います。

    すでに何度も話し合ってまいりましたが、私たちの使命は、主イエス・キリストのご命令に従い、福音を宣べ伝え、イエス・キリストの弟子を作ることであります。この使命は、神の民全員に与えられたものであります。私たち司祭は、信徒が自分の務めを果たすことができるよう、助け、励まさなければなりません。具体的には、各小教区等で行われております信仰の入門講座において、司祭を助ける協力者、場合によっては司祭より依頼を受けて講座を担当することのできる信徒を養成しなければならないと考えております。そのための具体的な準備、そしてプログラムを教区の生涯養成委員会が作成し、早急に実行に移す所存であります。

    また、はっきりと信仰の学びをしたいという意思を表現しているわけではないが、何かを求めて教会を訪れる方が多数いらっしゃいます。私たちは、東京教区という神の民の共同体が、人々のためにいやしと潤いとなる、あたかも荒れ野における泉、オアシスとならなければならないと念願しております。すでにその役割、荒れ野におけるオアシスとなっている部分もありますが、とても足りないとも思います。

    私たちの現実を振り返ってみれば、そこに人々が慰めや安らぎを見いだしてくれるだろうかと思う部分もないわけではありません。しかしながら私たちは、私たちの共同体が入りやすい所、近づきやすい共同体となるように努めなければならないと思います。さらに教会では、外から来られた方を受け入れ、歓迎するための工夫がなされておりますが、この努力を前進させ、拡充させるための委員会を設置いたしました。

    また、日本における福音宣教の根本的問題を今一度見直すために、新福音化委員会を設置し、私たちの福音宣教の問題、つまり私たちのほうにどういう問題があるのかということを検討しながら、日本の社会と人々がキリスト教について抱いている考え方を真摯に受け止め、私たちがどんな努力をすることができるだろうかということを、共に考えるための材料を準備し、提供する委員会(新福音化委員会)を設置いたしました。教皇庁の新福音化委員会に対応する組織であります。どうぞ皆様のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

    日本の司教協議会は、「今こそ原発の廃止を ― 日本のカトリック教会の問いかけ」という本を10月に出版しました。さらに11月11日に、司教全員によるメッセージ「原子力発電の撤廃を-福島原子力発電所事故から5年半後の日本カトリック教会からの提言-」を発表しました。このメッセージの根拠、背景となる原子力発電の問題点を解説した本が「今こそ原発の廃止を ― 日本のカトリック教会の問いかけ」です。ぜひご覧いただき、信徒の方と学習していただきたいと思います。

    また紀元2000年に発表しました司教団の生命倫理についての共同教書「いのちへのまなざし」を大幅に増補した新版を作成しました。まもなく出版される運びです。現代の問題に直接向き合う、様々な困難な問題についてのカトリック教会の考えを明らかにしようと努めている、大変良い内容だと思います。これも信徒の方とご一緒に読み合わせなどをしていただけたら、大変有用なことであります。

    2017年、信徒の方に進んで福音宣教の役割を担っていただけますよう、神父さま方の理解、そして信徒へのご指導を切に願います。