キリストの聖体・北町教会堅信式説教

    image_pdfimage_print

    2015年6月7日 北町教会にて

    [聖書朗読箇所]

    説教

    今日は「キリストの聖体」の祭日のミサのなかで堅信式が行われます。

    堅信の秘跡は受ける人を聖霊降臨の恵みに与らせ、福音宣教をする務めを授ける秘跡です。堅信を受ける皆さんは今日から福音宣教をする者となるのです。福音宣教をするということはイエス・キリストの弟子をつくるということです。

    皆さんがこの務めをよく果たすことができるようにと、今日堅信の秘跡を受ける皆さんには、聖霊の7つの賜物が授けられます。7つの賜物は、司教の按手の祈りの中で
    「知恵と理解、判断と勇気、神を知る恵み、神を愛し敬う心」
    と表現されています。皆さんはこの聖霊の賜物を受けて、「すべての民をわたしの弟子にしなさい」という主イエスのご命令を実行する者とされます。

    イエスは昇天される時に弟子たちに向かって言われました。

    「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、 あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」(マタイ28・19-20)

    イエスは、「世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」と言われたのです。

    それでは、どのようにしてわたしたちと一緒にいてくださるのでしょうか。

    イエスがわたしたちとともいてくださる「仕方」にはいろいろな場合があると思いますが、わたくしはまず「聖体」の秘跡を思います。

    今日のマルコの福音は告げています。

    「 一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、賛美の祈りを唱えて、それを裂き、弟子たちに与えて言われた。「取りなさい。これはわたしの体である。」・・・また、イエスは言われた。『これは、多くの人のために流されるわたしの血、契約の血である。』」(マルコ14・22-24)

    わたくしたちは、パンとぶどう酒の形を取っているご聖体の秘跡のなかにイエスが真に存在しておられると信じています。

    イエスは復活して父のもとへ帰られました。そして聖霊を派遣し、聖体の秘跡の中にいてくださいます。キリストの聖体のなかにおられるのは復活したキリストです。復活したキリストは霊の「あり方」を取る存在となったので、聖霊降臨の後は、わたしたちと同じ肉体を持った姿では現われません。(復活の直後の期間を除く。)

    その代わり、復活したキリストは聖体の秘跡とともに、わたしたちのところに来てくださいます。

    わたしたちは、聖母マリアのご出現ということをよく聞きます。たとえば、聖母マリアはルルドに現れ、ファチマに現れ、またメキシコのグァダルペに現れたと言われています。

    ではキリストのご出現とはどういうことでしょうか。キリストのご出現は聖母マリアとは違う形を取っています。

    今日祝う「キリストの聖体」は、イエスのわたしたちへの「ご出現」の一つの形ではないでしょうか。聖体は信仰をもって受け止めるべき「信仰の神秘」であります。

    さて、ご聖体のイエスはその都度わたしたちにメッセージを伝えていると思います。今イエスは何を言っているでしょうか。わたしには、今イエスが言ってくださっているメッセージは、「平和を実現する人になりなさい」というメッセージだと思います。

    イエスは山上の説教で言われました。「平和を実現する人々は幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。」(マタイ5・9)

    イエスは「平和を喜び楽しむ人々は幸い」と言われたのではなく、「平和を実現する人々は幸い」と言われたのです。わたしたちは平和を実現するために努力しなければなりません。平和とは、わたしたちの日々の祈りと努力の成果です。

    ご存知のように司教団は「戦後70周年平和メッセージ」を発表しています。この中で司教たちは「暴力によらない平和の実現」を訴えています。暴力によらない平和とはキリストの平和であります。

    イエスはすべての人の贖いのためにご自分の「からだ」と血を献げました。十字架の上の血は新しい契約の血となりました。新しい契約とはイエスによってもたらされた平和の福音のための契約です。

    平和のために働く使徒となるということは、イエスにならって自分の傷みをささげることです。「実に、キリストはわたしたちの平和であります。」(エフェソ2・14) それは、敵対する相手のためにも痛みを献げることに他なりません。

    わたしたちが平和の実現のために働く時に、確かに、そこに復活したキリストがおられると信じます。

    堅信を受ける皆さん、皆さんは聖霊の助けを受けて、平和のために働く者となります。

    そこでこの機会にあらためて皆さんに次の三点をお願いします。

    1)司教団の「戦後70周年平和メッセージ」をよく読んでください。
    2)今年の平和旬間の東京教区のプログラムに積極的に参加してください。
    3)今年の9月に行われる、日本カトリック「正義と平和」全国集会2015東京大会へ奮ってご参加ください。