ペトロ岩橋淳一神父葬儀ミサ説教

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    2014年10月30日 東京カテドラルにて

    [聖書朗読箇所]

    説教

    ペトロ岩橋淳一神父様は10月24日の午前0時過ぎ、小金井の桜町病院で急性肺炎のため帰天されました。

    神父様は2010年12月27日の夜、当時主任司祭をしておられた上野教会の司祭館の階段で転倒し、脊髄損傷の重傷を負い、四肢麻痺という深刻な状態になられました。そのときから3年10ヶ月、辛い日々を過ごしてこられました。  しかし、持ち前の明るさを保って苦しみを主なるイエスにおささげになり、司祭として立派に生涯を全うされました。

    今日は慎んで神父様の生涯を振り返りながら神父様の永久の安息のためにお祈りいたしたいと思います。

    神父様が司祭に叙階されたのは1968年6月23日、28歳のときでした。そのときから46年にわたり司祭の務めを果たしてこられました。

    わたくしは神父様が高円寺教会の助任司祭のときに神学生として大変お世話になりました。わたしを明るく受け入れ導いてくださったことを感謝とともに思い起こします。

    また神父様は10年にわたりカトリック中央央協議会の事務局長という重責を担われました。ちょうど二回の『福音宣教推進全国会議』(NICE)が行われた時期(1986年〜1993年)に該当します。

    その際、わたくしも中央協議会で働いておりまして、何かにつけて親しくご指導いただきました。

    「御言葉を宣べ伝えなさい。折が良くとも悪くとも励みなさい。」(テモテⅡ4・2)

    本日の第一朗読のテモテへの手紙の中にある有名な言葉です。岩橋神父様はこのパウロの言葉に従って司祭の務めを果たしてこられました。46年にわたる司祭の生涯には困難なことがありました。晩年の4年間は試練のときでした。聖母の受けた試練に御自身を合わせて過ごしておられたと思います。

    主イエスはフィリポに言いました。

    「わたしが父の内におり、父がわたしの内におられると、わたしが言うのを信じなさい。もしそれを信じないなら、業そのものによって信じなさい。」(ヨハネ14・11)

    イエスは復活の後、弟子たちに聖霊を注ぎ教会を設立しました。わたしたちは聖霊の導きと励ましを受けて主イエスを宣べ伝えています。イエスは、弟子たちに「業そのものによって信じなさい」と言われました。御言葉はそれを裏付ける働きによって証しされなければならないのです。

    わたしたち教会は、主イエスと違って、「わたしを見た者は、父を見たのだ」(ヨハネ14・9)と胸を張って言うことのできないものです。しかし、「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイ28・20)と弟子たちに言われた主イエスの言葉に信頼し、教会が復活したキリストの輝かしいしるしと成るよう、祈り、また努力したいと思います。

    多くの人が困難な状況に置かれ、行き詰まりを感じている昨今、わたしたちは、砂漠のオアシス、闇夜を照らすともし火として、人々の励まし、希望となって歩みたいと改めて強く感じます。

    岩橋神父様の生涯を偲びながら、わたしたちが教会の使命を忠実に果たすことができますよう、聖母の取り次ぎを願って祈りましょう。