教区の歴史

教区の歴史

テ・デウム集会聖体賛美式中説教

2013年12月26日

2013年12月26日 東京カテドラル

 

 

神父様、ブラザー・シスターの皆さん、お集まりの皆さん

クリスマスおめでとうございます。

教皇庁大使ジョセフ・チェノットゥ大司教様ご臨席のもとで、今年も無事に年末の「テ・デウム」の集会を迎えることができました。心から神様に感謝と賛美をおささげします。  

今年の最も大きな出来事はいうまでもなく、教皇ベネディクト十六世の辞任と教皇フランシスコの選出であります。新教皇のもとでわたしたちは大きな励ましと希望を頂きました。来る2014年が日本のカトリック教会の福音化の働きにとっても刷新と発展の年となるよう、心から願い、期待しております。

教皇ベネディクト十六世の自発教令『信仰の門』によって2012年10月11日より始まった「信仰年」は2013年11月24日の「王であるキリスト」の祭日で終了いたしまいた。

教皇ベネディクト十六世の教え『信仰の門』に従い、わたしたちは「信仰の創始者であり完成者であるキリスト」(ヘブライ12・2)にならい、自分の信仰を確かめ深めそして伝えるよう務めてまいりました。実にナザレのイエスの生涯はすべての信仰者の生き方の基準であり模範であります。

わたくしは「信仰年」を迎えるに際し、大司教書簡「『信仰年』を迎えるにあたり」を皆さんに送り、以下の5項目の実行を心がけるようお願いいたしました。

  1. イエス・キリストをより深く知る。

  2. 第二ヴァチカン公会議と『カトリック教会のカテキズム』を学ぶ。

  3. 『信条』を学ぶ。

  4. 典礼と秘跡、日々の祈りと黙想

  5. 信仰と愛のあかし

皆さんには今一度「『信仰年』を迎えるにあたり」をご確認いただき、来年まず「信仰年」の振り返りをしていただきたいとお願いいたします。その際非常に有益な助けとなり手がかりになる恵みが与えらました。それは教皇の新しい使徒的勧告『福音の喜び』Evangelii Gaudium (2013年11月24日)です。非常にわかりやすく明快かつ具体的な内容であり、励ましと希望を豊かなに含んでいます。たとえば「説教」について多くの部分を割いています。説教で苦労しているわたしたちには非常に有益です。ぜひ皆さんとこの文書の内容を分かち合う機会を設けたいと考えております。

なお2014年、2015年は二回にわたりシノドス(代表司教会議)が開催されます。主題は「福音化を背景とした家庭への司牧的挑戦(Pastral Challenges to the Family in the Context of Evangelization)です。

司教協議会としてもこの課題に真摯に取り組む所存です。そのために今までの「家庭をめぐる福音化」の取り組み、第二回福音宣教推進全国会議、あるいは「いのちへのまなざし(司教団のメッセージ、教書)」などを振り帰りながら、問題の確認と分かち合いをすることが必要と考えます。

なお、この機会に東京教区の優先課題を思い起こしてください。次の三項目です。

  1) すべての信者の霊的成長(信仰の生涯養成)

  2) 多国籍教会としての成長と互いのサポート(CTICなどの活動)

  3) 心の問題へ理解と助け合い

この三項目は既に述べました課題、すなわち

『福音の喜び』を手引きにして行う「信仰年」の振り返り

「家庭における福音化」

と深く結びついています。とくに信仰の生涯養成という課題を、教区としても、より具体的に策定したいと考えております。

なお2014年12月8日は東京カテドラル関口教会マリア大聖堂の献堂からちょうど50周年にあたります。ケルンへの感謝を新たにしながら東京教区の使命の遂行に励みたいと思います。

皆さんのご理解ご協力お祈りをお願いいたします。