聖パウロ女子修道会修道誓願宣立50・25周年感謝ミサ説教

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    2011年6月30日 聖パウロ女子修道会聖堂にて

     

    第一朗読 エフェソの信徒への手紙(エフェソ1・3-6)

    福音朗読 ヨハネによる福音(ヨハネ15・15-16)

     

    修道誓願50周年、25周年を迎えられたシスター方、おめでとうございます。50年前といえば1961年、第2ヴァチカン公会議開始1年前です。この50年、教会は大きな変革を経験しました。社会も大きく変化しました。50年前は高度経済成長の時代でした。1990年ころバブル経済が崩壊しました。1998年より連続13年間、年間自死者数が3万人を越えるようになりました。昨年の日韓司教交流会で日本の司教たちは韓国に行きましたが、韓国でも自殺は大きな社会問題になっており、20代女性の自殺率が非常に高いということでした。

    昨年来、日本の社会は「無縁社会」といわれています。従来の日本社会を支えてきた人と人との縁(えにし)だった血縁、地縁、社縁が薄く、弱くなり、あるいは崩壊しつつあります。

    そうした中、2011年3月11日、東日本大震災が発生しました。この大震災について日本の7歳の少女エレナさんが教皇ベネディクト16世に質問し、教皇様が丁寧にお答えになったという話を皆さん、ご存知のことと思います。

    エレナさんでなくとも、「神が存在するならなぜこのような災害が起こるのか」、「神は本当に存在するのか」、「神は愛であるといえるのか」などの疑問をもつかもしれません。それは信仰の問題です。そして信仰は日々の戦いであると思います。わたしたちは聖パウロにならい、信仰の戦いを立派に戦い抜かなければなりません。

    修道誓願の遵守を通して「新しい天と新しい地」の到来を示し、血縁、地縁、社縁を超えた神の愛による結びがあることを指し示すことが修道者の使命であると思います。聖パウロ女子修道会の使命は創立者の精神と霊性にしたがい、新しいコミュニケーションの手段を使ってこの世界に神の家族を建設していくということではないでしょうか。

    主イエスは言われました。

    「あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。あなたがたが出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、また、わたしの名によって父に願うものは何でも与えられるようにと、わたしがあなたがたを任命したのである。」

    いまわたしたちは2011年の東日本大震災のさなかにいます。この状況で人と人をつなぐコミュニケーションを通して神の愛を証しするようにとわたしたちは選ばれ派遣されています。主の招きにふさわしく応えることができますよう、聖霊の導きを願って祈りましょう。