復活節第2主日説教(ヨハネ・パウロ2世列福にあたり)

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    2011年5月1日 カテドラル関口教会にて

     

    第一朗読 使徒たちの宣教(使徒言行録2・41-47)

    第二朗読 使徒ペトロの手紙(一ペトロ1・3-9)

    福音朗読 ヨハネによる福音(ヨハネ20・19-31)

     

    今日、教皇ヨハネ・パウロ2世は聖ペトロ大聖堂前の広場で列福されます。教皇様の残された業績につきましては本日の「聖書と典礼」8ページをご覧ください。わたくしは教皇様の業績を以下の一つに絞って申し上げます。

    わたくしは1995年2月に親しくお会いする機会を与えられました。ちょうど阪神淡路大震災が起こってまもなくの頃です。その前年の1994年11月に教皇様は紀元2000年を迎えるための準備を促す書簡『紀元2000年の到来』を発表しておりました。わたくしはこの教えを読み大きな感銘を受けました。教皇様は教会の過去の歩み について、率直かつ真摯な反省をしておられます。教皇様は言われました。

    「教会は、過去の誤りと不信仰、一貫性のなさ、必要な行動を起こすときの緩慢さなど悔い改めて自らを清めるよう、その子らに勧めることなくして、新しい千年紀の敷居をまたぐことはできません。」

    教皇様は反省すべき事項の中で次の三点を最も重要と位置づけています。

    第1 キリスト者の間の分裂

    第2 真理への奉仕に際しての不寛容、暴力の行使の黙認

    第3 全体主義政権による基本的人権侵害の識別の欠如

    この三点を指摘なさったのは真に勇敢な行為でありました。教皇自身がカトリック教会の〈子ら〉の犯した過ちを認めたのは真に重大なことです。

    さて本日はヨハネ・パウロ2世がお定めになった『神の慈しみの主日』です。

    今、朗読されたヨハネ福音書の中で、復活されたイエスはトマスに言われました。「信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」

    また同じく今朗読された使徒ペトロの手紙の中で、使徒ペトロは言っています。

    「あなたがたの信仰は、その試練によって本物と証明され、火で精錬されながらも朽ちるほかない金よりはるかに尊くて、イエス・キリストが現れるときには、称賛と光栄と誉れとをもたらすのです。」

    東日本大震災という大きな試練がわたしたちを襲っています。

    7歳の日本の少女エレナちゃんが教皇ベネディクト16世に質問しました。

    「私たちはなぜこんな怖い目にあわなければならないのですか?」

    教皇は答えました。

    「わたしもなぜなのか答えることはできません。それでもわたしたちは知っています。神様はいつもわたしたちと一緒にいてくださいます。わたしたちの苦しみ悲しみをご存知です。その理由はいつかわかるときがくるでしょう。神様はわたしたちを愛してくださいます。」

    教皇は日本の7歳の少女に質問に真摯に回答しました。そして、「わたしも同じ疑問をもつ」と言われました。これは感動的です。教皇様は真に全世界の牧者だと思います。

    この試練の中で神の愛をさらに深く信じることができますよう祈りましょう。