こどものミサ説教

    image_pdfimage_print

    2010年10月10日 年間第28主日 午後2時

    東京カテドラル聖マリア大聖堂にて

     

    第1朗読 列王記上 19章19-21節

    福音朗読 マタイによる福音 1章16-20節

     

    イエズス様はシモンとアンデレの兄弟に向かって、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」といわれました。またヤコブとヨハネの兄弟もお呼びになりました。

    漁師は魚を採る人ですが、この二組の兄弟は人間をとる漁師になるよう招かれたのです。

    今日の第1朗読では、エリヤと言う預言者がエリシャという預言者に呼びかけて、自分の跡継ぎになるよう招いています。

    「子どものミサ」の冊子に書きましたが、少年サムエルは直接神様の呼びかけをうけました。サムエルという名前は「その名は神」です。すごい名前ですね。

    神様はイエズス様を通して、また他の人を通して、あるいは直接、人々に声をかけられます。神様がわたしたちに声をかけることを「召命」あるいは「召し出し」といいます。

    神様はすべての人に声をかけて、神様のためによいことをするよう呼びかけられます。

    今日のここに集まっている皆さんに声をかけてくださいます。神様の声は耳を澄まし、心を静かにしないと聞こえません。

    祈りとは神様にお願いすることですが、神様の呼びかけに耳を澄ますことでもあります。

    心を静かにして神様の声を聴きましょう。

     

    神様は人を通してわたしたちに呼び変えてくださいます。

    わたしはいま一人の人のことを紹介したいと思います。

    それは日本点字の父、完成者といわれる石川倉次(いしかわくらじ)という人です。

    わたくしはロゴス点字図書館を運営している社会福祉法人ぶどうの木の理事長をしております。

    目に見えない人は字を読むことができません。そこで手で触って字を読めるようにと、「点字」が考案されました。アルファベットの点字を造った人は、フランスのルイ・ブライユという人です。彼は201年前に生まれた人です。アルファベットの点字はそのままでは日本では使えません。日本の点字に直さなければなりませんでした。ブライユの点字を日本の点字に移すことに成功した人がいます。その人が石川倉次です。今から151年前に生まれた人です。

    石川倉次が点字のために生涯をささげるようになったのは小西信八(こにしのぶはち)という友人と出会ったことがきっかけになりました。小西信八は目の見えない人を教える学校で働いていましたが、何とかして、ブライユの考案した点字を日本の点字をすることができないかと考え、その研究を石川倉次に依頼しました。石川倉次は引き受けることは無理と考えましたが、友人の熱心な願いに負けて、日本点字を考案することに挑戦し、多くの人の助けを得て、大変な努力をし、ついに今使われている日本点字を完成したのでした。小西という友人を通して神様に越えた石川倉次の心を動かしたと言えるでしょう。

    ところで石川倉次が卒業した小学校は千葉県市原市の鶴舞小学校です。実はわたくしもこの鶴舞小学校の卒業生です。

    神様はわたしたちに呼びかけています。神様に仕え、人々を幸福にするために、あなたは何をしますか?あなたは自分の生涯を何のためにささげますか?

    神様がわたしたち一人ひとりの心を照らし、神様の望みを悟らせ、神様の望みを実行する勇気を与えてくださいますよう、祈りましょう。