イエズス会司祭叙階式説教

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    2008年9月20日 麹町教会主聖堂にて

     

    受階者
    パウロ 片柳 弘士
    トマス・ニャララムクラツ・ヴァルキー
    フランシスクス・ザヴェリウス・プルハスタント

     

    聖書朗読 エレミヤ書1章4節-10節
    福音朗読 マタイによる福音28章16節-20節

     

    ペトロ岐部と187殉教者の列福式が行なわれる2008年は日本の教会にとってまことに意義深い年であります。その2008年、イエズス会の司祭であったペトロ岐部と同じイエズス会の会員である三人の助祭が今より司祭に叙階されます。 

    復活されたイエスは11人の弟子たちに現れて言われました。

    「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。・・・わたしは世の終わりまで、いつも共にいる。」

    この宣教の命令に従い、1549年イエズス会の聖フランシスコ・ザビエルは日本の地に初めてイエス・キリストの福音をもたらし、教会を建設したのでした。その時から日本の教会は急速に発展しました。しかし時の為政者はキリスト教を禁じ、信徒への激しい迫害が行なわれ、日本26聖人を始め多くの信徒が殉教しました。今年列福される188人の福者は1603年から1639年の間に日本各地で殉教した方々です。 

    殉教者が示しているのは強い信仰、信仰の証しです。勇気の徳であります。昇天に際してイエスは弟子たちに「わたしは世の終わりまで、いつも共にいる」と言われました。旧約の預言者エレミヤには主は次のように言われました。

    「わたしがあなたを、だれのところに遣わそうとも、行ってわたしが命じることをすべて語れ。彼らを恐れるな。わたしがあなたと共にいて、必ず救い出す。」

    エレミヤが主から召し出しを受けたときに感じたのは恐れでした。実際、彼の生涯は苦難の生涯でしたが、主はエレミヤと共にいて彼の召命を全うさせたのです。そしてこのエレミヤをとおして主なる神は「新しい契約」(エレミヤ31・31)の成就を預言なさったのです。

    日本の殉教者も、主が共にいてくださるという強い堅固な信仰に支えられて生き抜き、殉教を遂げることができたと思います。 

    本日、新しい契約の奉仕者として叙階される3人の皆さん、主が共にいてくださるという信仰を生涯堅く保つよう、心がけてください。日々、神のことばに養われ、祈りのうちに神との親しさを深め、日々あなたがたの信仰を新たにし、深めることを怠らないでください。あなたがたは神のことばを黙想し、読んだことを信じ、信じたことを教え、教えたことを実行してください。

    あなたがたはキリストにおいて、人々を聖なる者とする務めを果たす者になります。あなたがたの手をとおしてキリストの奉献がミサ聖祭として祭壇の上で天の父に捧げられます。あなたがたは、自分が行なうことをわきまえ、それを生活の中で活かし、主の死と復活の神秘を祝う者として、自分自身のあらゆる悪に対して死んだ者となり、日々新たにされた者として生きるように努めてください。自分のことではなくキリストのことを考えて、永遠の祭司キリストの務めを、まことの愛のうちに、喜びを持って果たしてください。

    また、司祭は司教の協力者であることをいつも念頭においてください。司教と心を合わせ、司教に従い、信者たちと一つの家族になるよう努力してください。仕えられるためではなく仕えるために来られ、失われたものを探し求めて救いに導くために来られた、よい牧者キリストに倣って任務を果たしてくださるようお願い致します。 

    よい牧者キリストの使命に倣って生涯を捧げることができますよう、諸聖人、日本の殉教者の取次ぎによって祈りましょう。