山上卓樹伝道士・山上カク修道女祈念ミサ説教

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    2007年11月2日午後6時 カトリック目黒教会にて

     

    聖書朗読 使徒パウロのローマの教会への手紙8.31b-35,37-39
    福音朗読 ヨハネによる福音6.37-40

     

    今日は死者の日です。すべての亡くなった方々の安息のために祈りを捧げます。今日のヨハネの福音の中でイエスは言われます。

    「わたしの父の御心は、子を見て信じる者が皆永遠の命を得ることであり、わたしがその人を終わりの日に復活させることだからである。」(6.40)

    この言葉の中にわたしたちが信じる福音の真髄・中心があります。父である神はすべての人が救われることを望まれ、御子イエスをわたしたちのもとへお遣わしになりました。 

    使徒パウロは今日の朗読の中で言っています。

    「わたしは確信しています。死も、命も、天使も、支配するものも、現在のものも、未来のものも、力あるものも、高い所にいるものも、低い所にいるものも、他のどんな被造物も、わたしたちの主キリスト・イエスによって示された神の愛から、わたしたちを引き離すことはできないのです。」(8.38-39)

    神の愛はイエスをとおして完全に現され伝えられました。御子は神が愛であることを、ことばと行いをとおして現し示されました。病人をいやし、悪霊を追放し、罪のゆるしを宣言しました。特に、イエスは差別されている人々へ神の愛を説きます。当時、罪人として差別され蔑視されていた人々の代表といえば徴税人、遊女、サマリア人などの人々でした。イエスはこの人たちを受け入れ、その仲間となり、彼らが受けていた差別、蔑みをそのまま自分のものとされました。安息日には律法で禁止されている「いやし」を行います。このようなイエスの生き方は激しい敵対を引き起こし、やがてイエスは十字架につけられるようになります。実に神は御独り子の命すら惜しまれませんでした。 

    このイエスの生涯によって示された神の愛、福音は日本へ伝えられました。1549年、フランシスコ・ザビエルによって伝えられた福音は多くの人に受け入れられましたが、激しい迫害に遭い宣教は禁止されました。やがて明治時代に入り、キリスト教の宣教が再開される時が来ます。横浜でシスターたちをとおして福音に出合った人々がおりました。その中に、山上(やまかみ)卓樹伝道士と山上カクという二人の兄妹がおります。本日、わたしたちはこの二人を記念し思い起こします。二人はすべての人の救いを望まれる神の愛を信じ、イエスをとおして示された、差別されている人々への神の愛を信じました。信じただけでなく神の愛を多くに人々へ伝え現し宣教したのです。パウロが強調しているように、神の愛を信じること、信じて神の愛を行うことが大切です。 

    今日、わたしたちは山上(やまかみ)卓樹伝道士と山上カクのお二人の生涯を偲び、より深く神の愛を信じることができますよう、そして勇敢に神の愛を証しできますよう神に願い求めましょう。