福音史家聖ヨハネ布教修道女会誓願式説教

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    2007年10月20日 小金井教会にて

     

    初誓願 シスター 漆原 めぐみ
    第2誓願  シスター 柳澤 しのぶ
    銀祝 シスター 星村 文子

     

    聖書朗読 ヨハネの手紙一 4.10-11,16,5.4-5,20
    福音朗読 ヨハネの福音12.24-26

     

    「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」(ヨハネ3.16)

    マタイ、マルコ、ルカの共観福音書は、神の国あるいは天の国の福音を説いていますが、ヨハネの福音書は「永遠の命」を説いています。

    「永遠の命とは、唯一のまことの神であられるあなたと、あなたのお遣わしになったイエス・キリストを知ることです。」(17.3)

    神はすべての人が永遠の命へ至ることを望んでおられます。そのために御子の命すら惜しまれませんでした。とはいえ、永遠の命は自動的に与えられるのではありません。受ける人の側に、「信じる」という応答がなければならないのです。 

    福音書にはイエスが人々の不信仰を咎める場面がたびたび出てきますが、信仰を賞賛する場面も少なくありません。2007年はC年で主日はルカの福音が読まれますが、ルカだけをとってみても次のような場面を思い出すことができます。

    1)人々は屋根に上って瓦を剥がしてまで、中風の病人を床ごとイエスの前につり降ろしました。
    その人々の信仰を見たイエスは、その中風の人をいやします。(5.17-26)

    2)また、イエスは百人隊長の信仰に感心して言います。「言っておくが、イスラエルの中でさえ、わたしはこれほどの信仰を見たことがない。」(7.9)

    3)また、罪深い女をゆるして言います。「あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。」(7.50)

    4)さらに、長い間病気を患っていた女性をいやして言われました。「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい。」(8.48)

    5)エリコの近くで盲人をいやして言われました。「見えるようになれ。あなたの信仰があなたを救った。」(18.42)

     

    福音書のイエスは実にいやす人として描かれています。いやしの場面が実に多いです。種々の障がい、例えば目の見えない人の目を開けて見えるようにしたとか、脚の萎えた人が歩けるようになるとか、さらに目立つのは悪靈、汚れた靈、悪魔を追い出すという奇跡です。マグダラのマリアは7つの悪霊をイエスによって追い出していただいた女性とされています。 

    イエスの宣言した「神の国」はヨハネの言う「永遠の命」に該当するのかもしれません。イエスの福音の中心は、ゆるしでありいやしであり命でした。今日ここにお集まりの皆さんのなかには医療という使命に従事しておられる方が多数いらっしゃいます。イエスのように、わたしたちはイエスのように奇跡によっていやしをもたらすわけではありませんが、いやしのために働いています。そして、いやしとは基本的には神の働きであると思います。神から与えられるいやしの恵みを仲介し、お伝えするのがわたしたちの使命ではないでしょうか。いやしは復活された主イエスから来ます。最終的ないやしは復活のイエスの命にあずかることです。 

    イエスは自ら人々の病、患い、咎の結果を背負われました。そして十字架をとおしてわたしたちを罪とその結果である悪、弱さから解放しあがなってくださったのです。医療に携わるわたしたちは、もっと深くイエスのあがないといやしの恵みを信じなければなりません。それはとりもなおさず神の愛、アガペーを深く強く信じてその恵みに与るということに他ならないのです。わたしたちの働きをとおして、神の愛と光、その結果であるいやしと励ましが一人でも多くの人へ現れ伝えられますよう祈りましょう。