ベリス・メルセス宣教修道女会 創立者 マルガリタ・マリア・ロペス・デ・マトゥラナ 列福記念ミサ説教

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    2007年2月10日 麹町教会にて

     

     

    「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなた方に命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイ28:19-20)。 

    主イエスの宣教の命令です。

    1549年聖フランシスコ・ザビエルがはじめて日本に福音を伝えました。以来450年余りが経過しました。わたしたちは昨年、ザビエル生誕500年を祝ったばかりです。4世紀半にわたる日本での宣教において日本26聖人をはじめ多くの殉教者が生まれました。いまわたしたちはペトロ岐部と187殉教者の列福を期待しています。 

    さて本日わたしたちはベリス・メルセス宣教修道女会創立者マルガリタ・マリア・ロペス・デ・マトゥラナの列福をお祝いするミサをささげています。列福式はスペインのビルバオにおいて、昨年、2006年の10月22日、列聖省長官ホセ・サライヴア・マルティン枢機卿司式で行われました。福者は1884年に生まれ1934年に帰天しています。1828年、初めて日本を訪問し、日本における宣教を開始しました。 

    わたくしは本日の司式説教を依頼されて、昔ベリス・メルセス宣教修道女会の誓願式に出席したときのことを思い出しました。会員は通常の、三誓願、清貧、貞潔、従順の修道誓願に加えて第4の誓願を立てます。この誓願は聖ペトロ・ノラスコによって13世紀に創立されたメルセス会に遡ると聞いています。アフリカで囚われて信仰の危機にあったキリスト教徒をあがない、解放するために、あわれみの(メルセス)の聖母の招きによってこの会が創立されました。会員は「とらわれていた人のあがないのために、必要なら自分のいのちを与えます、身代わりになります」という誓願を立てました。福者マルガリタによって改革されたベリス・メルセス宣教修道女会はこの第4誓願を継承し、現代の世界の中でこの誓願の精神を生かしています。現在5大陸72共同体で会員たちは4つの誓願を生きています。当初はアフリカにおけるキリスト教の解放とあがないのための誓願でした。現代において、いのちをかけてあがない解放する人々とは誰なのでしょうか?誰のためにメルセス会員はいのちをささげるのでしょうか?解放されるべき人はだれなのか?自分自身を含めて、今、自問自答します。 

    1. 差別と偏見にとらわれた人々の解放。
    種々の差別と偏見が存在します。たとえば日本における部落差別、ハンセン病者への差別と偏見。精神障害者への差別と偏見。性別による差別、国籍・民族の違いによる差別・・・偏見。

     

    2.孤独に苦しみ暗闇で光を求める人々の解放とあがない。
    多くの人は砂漠のような大都市で、光が見えない暗闇の状態に置かれ、誰からも必要とされず、人間らしい暖かい心のふれあいを奪われています。深い闇と寂しさにとらわれ悩んでいます。この孤独と暗闇からの解放のため、わたしたちは遣わされています。わたしたちは神の慈しみを伝え、あかしするために派遣されています。

     

    パウロは言います。

    「『主の名を呼び求める者はだれでも救われる』のです。

    ところで、信じたことのない方を、どうして呼び求められよう。聞いたことのない方を、どうして信じられよう。また、宣べ伝える人がなければ、どうして聞くことができよう。遣わされないで、どうして宣べ伝えることができよう。『良い知らせを伝える者の足は、なんと美しいことか』と書いてあるとおりです。」(ローマ10・13-15) 

    いまわたしたちは本当強い信仰を持って力強く福音を宣言し伝えているでしょうか?福者の取次ぎにより、宣教するために聖霊の恵み、深く強い信仰、勇気の恵みを、祈り求めましょう。