2002年3月17日 川口薫助祭叙階式説教

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    2002年3月17日、潮見教会で

     

    本日、四旬節第5主日、洗礼志願者のために「解放を求める祈り」が行われます。そのなかに、

    【命の源である父よ、あなたの栄光は人の生きる姿のうちに現され、あなたの全能は死者の復活のうちに示されます】

    ということばがあります。

     

    人は本来、神の似姿として創造されました。神の栄光は人の姿のうちに現されています。しかし、人は神との親しさを失って以来、人間のなかに死と腐敗が入り込み、その姿にかげりが生じました。キリストの復活は傷つけられた神の似姿を回復させるだけではなく、わたしたちをキリストの復活にあずからせ、より完全な姿に高めてくださるのです。ラザロのよみがえりの話はキリストの復活の先取りでした。父である神はイエスを死者の中からよみがえらせ、罪とその結果である死からの解放と勝利を告げ知らせました。私たち教会はその証人です。

    聖パウロは次のように言っています。

    「もし、イエスを死者の中から復活させた方の霊が、あなた方のうちに宿っているなら、キリストを死者のなかから復活させた方は、あなた方のうちに宿っているその霊によって、あなた方の死ぬはずの体をも生かしてくださるでしょう」。

    わたしたちを罪と死から解放してくださるのは聖霊の働きです。預言者エゼキエルは、聖霊の働きによってイスラエルが復興されることを予言しました。

    聖霊降臨に際して福音宣教を開始した教会はいわば新しいイスラエルです。

    教会の使命は福音宣教、あるいは福音化ということができるでしょう。

    福音化とは、教会がキリストの復活の証人となり、聖霊の働きによって、キリストの良い便り、福音をつげ知らせ、この世界を神の国の到来にふさわしい状態に変えていくすべての働きを含んでいます。

    この教会の働きを担う公役務者には司教、司祭、助祭の三段階がありますが、本日川口薫さんは助祭に叙階されようとしています。

    助祭の任務はこの叙階式の式文によく表されています。

    助祭の務めの中でとくに心に留めるべき務めは、愛の行いである奉仕の仕事です。助祭は、とくに貧しい人、病む人、心身の問題に苦しむ人、外国からの寄留者・難民、孤独に苦しむ人たちのことを心に留めてください。

    ところであなたは他の人のために働くのですから、そのためにはあなた自身がいつも主なる神との親しさを保ち、神への信頼と希望に生きていることが必要です。

    あなたの存在と行いが多くの人の助け、慰め、希望となるよう、日々の言動を整えてください。そして、これからの長い道のりを、聖霊の導きに信頼して、忍耐と希望に支えられながら歩んで行ってくださるようお願いし、そのためにわたくし自身祈ります。

    ご列席の皆様の更なる祈りと支えを切にお願いいたします。