大司教

復活の主日なのに スリランカでは

2019年04月24日

4月21日は復活の主日でありました。私たち、キリストの信仰に生きる者にとっては、クリスマスとともに、いや、クリスマス以上に大切な日ですし、主の復活は私たちの信仰の原点でもあります。同時に、主イエスがその言葉の通り、罪の枷を打ち砕き、死に打ち勝って新しい生命へと復活された勝利の日でもあり、喜びの日でもあります。

そのような日に、スリランカでは大きな爆発テロ事件が発生し、多くの方が生命を奪われ、また負傷されました。攻撃を受けたのは教会やホテルです。喜びであるべき日にこのような悲劇に直面された多くの兄弟姉妹の心に受けた衝撃を思うとき、また愛する人を失った悲しみを思うとき、ただただ悲しくて、なんと言えばよいのか言葉が見つかりません。どのような理由があるにせよ、このようなかたちで尊厳ある人間の生命を暴力的に奪うことは、決して認められることではありません。その蛮行を、強く非難します。

暴力的に生命を奪われた方々の永遠の安息を祈るとともに、怪我をされた方々の一日も早い回復をお祈りいたします。また、祈りのために教会に集まっていた多くの方が、これによって本当に恐怖にさらされたことを考えるとき、スリランカの教会の受けた衝撃と深い傷を思わずにはいられません。スリランカの兄弟姉妹の、いやしのために祈ります。

宗教に生きる者は、どのような理由があるにせよ、生命の尊厳を守り抜き、神の秩序が確立された世界を実現するために、平和への道を選択しなければならないことを、あらためて心に刻みたいと思います。

別途一斉ファックスなどでお知らせしますが、次の日曜日、復活節第二主日のミサでは、是非、大きな被害を受けたスリランカの教会の兄弟姉妹のために、またスリランカにおける平和のために、お祈りをささげてくださるように、お願いいたします。

「司教の日記」2019年4月23日より